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2019年10月の記事一覧

詩 無題

詩 無題

ふわりはらり
役目を終えて落ちる木の葉

優しかった言葉を
大事だった思い出を
優しかった時間を
大事だった人を

大切にしていた順に少しずつ
最後には自分の事すらも何もかも

忘れてしまえれば
いいのに

そうやってわたしは
木の葉の下でまるまって
しわがれた夢は夢としても

あと少し
冬が来る前に
あと少しだけ
そこから見えるものだけを
見ていたかった

秋は何かと感傷的になったり

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詩 はらからの声

詩 はらからの声

西陽を受けた一樹の前に立ち
いつか聞こえるのだろうかと
耳をすます

土をかぶった根の奥から
風を受けて揺らぐ枝先から

声は聞こえるのだろうかと
耳をすます

やがて落ちるとわかり施された化粧は
哀しみの色なのか
喜びの艶なのか

遥か昔からそびえ立つ一樹の声

何故生まれてきたのかと
問い続けた日々の終焉に
答えはあるのか
聞こえてくるのか

遠く遠く
同胞(はらから)の声が

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