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吉田 翠*詩文*
2018年9月30日 09:45
《おぼろ》艶立つほどの漆黒のさなかなぜ歳若き月は儚げに漂う恋しい人の姿形がぼんやりと遠のき星々がひとつ消えふたつ消えやがてすべてがおぼろに写るのは月詠み人の戯れだとそんな言い訳など効かぬように雫ひとつが何事でも無いかのように落ちる 誰も彼も嘘がつけない夜だからわたしはもたれる肩を探した 詩人の本懐 お題 『満天』《儚い夢の中で揺れて》色の無いはずの水の
2018年9月27日 18:00
盛りの過ぎた恍惚の宴がしずと幕を下ろす軽く俯き暗幕の中に身を滑らせわたしを閉じる時密やかに唇が動きわたしは安堵する目の裏に見える 下弦の月 今週の頭は中秋の名月から翌満月。note上でも、美しい月の写真を見せていただきました。満月の少し前、その時から美しいと言われる『ふた夜の月』少し隠す月がやがて満月を迎え、ただ何となく恥じらいを感じると、しリんさんのコメント欄に書きました
2018年9月20日 18:00
今回は、まるで違うテイストの詩、三編になってしまいました。ごった煮😅まどろみは朝が来る少し前に退屈な夜に後ろ髪を引かれているのに少し少しだけ緩んだ吐息を落とす窓辺に頬杖をつけば薄いブルーグレーが静寂のしじまに明けを連れて来るのが見えたから嘘のない顔で眠るあなたの横で嘘を脱ぎ捨てるための小さな眠りにつきましょう退屈な夜の残り香が異国のおとぎ話を語りだすまえに
2018年9月17日 10:33
2018年9月12日 17:05
彼岸花はどうしてあんなにも鮮やかな色姿なのでしょう現し世から離れた人の心に残る未練の破片を引き受け写したのであればそれはやがて消え行くための一瞬の艶やかさなのでしょうか 曼珠沙華という名が先についたと教える人もいます天上の花という意味を持つ曼珠沙華が 彼岸のほとりに咲く姿を目の奥に思い描く時華奢でありながら強い毒を持つ身の凜と華麗な立ち姿はまるで ここから先を侵すことなかれ
2018年9月6日 17:52
きらめく熱い喧騒にからだを揺らしたそれはほろ苦い白昼夢だったわね情熱の踊り子たちが手を取り合ったままほら、舞台のそでへとからだを隠す背中越しに見つけた柔らかい風に乗る色付く少し前のひらりとした一葉何もかも陽気な太陽のせいにして昨日見た夢はどこかにしまっておきましょう淡いベルベットに手を通したらゆるめた目元に気がついた わたしは今頷いた?誰に向かってか口にしてそれからまた