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吉田 翠*詩文*
2018年1月31日 17:27
サラ サラ サラー指の隙間をすりぬける粒子目の前に広がるものは少し熱を持った嵐の後の砂漠それは規則正しい波を従えた何者をも寄せ付けないはずの砂海あの時手を伸ばせば星をつかめそうな輝きを放つ摩天楼の中でどうしてわたしは笑っていたの少し憂いを含んだ
2018年1月25日 18:03
西日の中を歩いていた泥で固めた小さなお団子をふたつ大事に手のひらの中で崩れないようにととっても大事に持ちながら西日の中を歩いていたから…… から驚かないようにと思って声をかけなかったんだその時は言い訳ひとつ路面電車がガタゴトと音を立てる西日の中を歩いていたでも……でも顔を見てみれば良かったのにその時に顔を見てあげればきっと歪んでいたこ
2018年1月19日 17:58
一点の星の淵に沈むそこはやがて次の海原へと続く場所洗い流した身体を横たえ安楽の雫の中へと記憶を落とす邪悪も豊かさも無い無の中に広がるさざ波のような喜悦はやがて静穏へ多くを語り何かを成さずと信じる者は次の意思を与えられる時まで目覚めを待つ遥かなる巡りの道よ道よ細石を抱きかかえ悠久の中を巡れ道よ 恍惚の叫びなどたやすく置き去るそ
2018年1月12日 17:47
2018年1月5日 18:18
《白と黒の連作 黒》目を閉じる不確かな余韻を秘めた美しい黒目をこらすと映る満点の輝き腕を差し出しその中に横たわる時ハラハラと伝わり落ちる懇願の雫がまたひとつ輝きを放つわたしだけの万華鏡のカケラわたしは美しい黒の中にいるのでしょう閉じた目を開いた時見慣れた風景がそこにあるから安堵の衣に包まれてまたカケラを探しに行くのでしょう不確かな余韻