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2017年12月の記事一覧

詩 壱与物語

詩 壱与物語

幾重にも連なった
玉の飾りを外す

見えない山の向こうでは
小さな集落が
跡形もなく消えたとか

そんなことはあるまい
ただ
焼かれたのだろう

まもなくわたしは
あの方がいらしたという
高貴な座に身を置く

愛した
野に唄う小鳥を遠ざけ
匂いたつような
色事も知らぬまま

檻の中の
高貴な座に身を滑らせる

日毎光の導きを聴き
その声を纏い
大地に君臨する猛々しき王が
いくばくかの神妙

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詩 ポリアフの腕に身を預けて

詩 ポリアフの腕に身を預けて

《白と黒の連作 白》

雪の似合う人がいる

寒さに震えることもなく
愛おしいものに触れたくて
雪の中に身体を預けているかのように

そこにどんな物語が見えているのでしょう

ポリアフが手招きをする
一緒にこの物語を見てみましょうと

そこにあるのは
凍えない
暖かな雪

結晶のひとつひとつが
自分だけの物語を語る

それは
わたしの物語だと静かに囁きながら
奏でるものは
孤独と歓び

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ちょっと挑戦です

ちょっと挑戦です

以前笹塚さんがやってらしたのを見て、挑戦してみました。文字遊びになってしまい、ちょっと不出来ですが…( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

詩 言葉を失くしたわたしが

詩 言葉を失くしたわたしが

言葉を失くしたわたしは

青い小鳥のように
今日もさえずる

言葉を失くしたわたしは

たっぷりと豊かに
そして可憐に
その通る路々で
揺れる花々にキスを贈る

少し困ったふりをするのは
とても良く見えてしまった時

それは誰かの背中で揺らぐ
蜜のような淪落への多招き

言葉を失くしたわたしは

わたしの手の中にある
純白のブーケを今日はどうしよ

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詩 彼の方に

詩 彼の方に

月の満ち欠けを感じるたびに

君を想う

ひと夜ごとに透き通り

儚くなりゆくその身体

けれど哀しみをたたえたとは

嘘だった瞳

ただ見ていた

目の中にあるその捨てがたき星を

満ちる時には大輪の花を咲かせ

そして欠ける時には声すら潜めて

幾たびもそれを繰り返す

まるでそれは月に住む彼の方のように

残り香だけを置き去りにした人

狂おしいほどの思慕

今夜は何処に

手の届かぬど

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