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吉田 翠*詩文*
2017年12月30日 17:06
幾重にも連なった玉の飾りを外す 見えない山の向こうでは小さな集落が跡形もなく消えたとか そんなことはあるまいただ焼かれたのだろう まもなくわたしはあの方がいらしたという高貴な座に身を置く愛した野に唄う小鳥を遠ざけ匂いたつような色事も知らぬまま 檻の中の高貴な座に身を滑らせる 日毎光の導きを聴きその声を纏い大地に君臨する猛々しき王がいくばくかの神妙
2017年12月26日 18:10
《白と黒の連作 白》雪の似合う人がいる 寒さに震えることもなく愛おしいものに触れたくて雪の中に身体を預けているかのように そこにどんな物語が見えているのでしょう ポリアフが手招きをする一緒にこの物語を見てみましょうと そこにあるのは凍えない暖かな雪 結晶のひとつひとつが自分だけの物語を語る それはわたしの物語だと静かに囁きながら 奏でるものは孤独と歓び
2017年12月22日 17:16
以前笹塚さんがやってらしたのを見て、挑戦してみました。文字遊びになってしまい、ちょっと不出来ですが…( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
2017年12月18日 14:02
言葉を失くしたわたしは 青い小鳥のように 今日もさえずる 言葉を失くしたわたしは たっぷりと豊かに そして可憐に その通る路々で 揺れる花々にキスを贈る 少し困ったふりをするのは とても良く見えてしまった時 それは誰かの背中で揺らぐ蜜のような淪落への多招き 言葉を失くしたわたしは わたしの手の中にある 純白のブーケを今日はどうしよ
2017年12月6日 17:34
月の満ち欠けを感じるたびに君を想うひと夜ごとに透き通り儚くなりゆくその身体けれど哀しみをたたえたとは嘘だった瞳ただ見ていた目の中にあるその捨てがたき星を満ちる時には大輪の花を咲かせそして欠ける時には声すら潜めて幾たびもそれを繰り返す まるでそれは月に住む彼の方のように残り香だけを置き去りにした人狂おしいほどの思慕今夜は何処に手の届かぬど