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石川県 白山市 白峰地域

コロナウイルスが収まったら、ぜひ訪れてほしい 
わたしたちの「ふるさと」
 vol.3 

第24期 緑のふるさと協力隊 白山市白峰地域 派遣

白峰ってどんなところ?

白峰は、石川県白山市にある地域です。石川県の中で最も南端にあり、雄大な白山の麓で豊かな自然の恩恵を受けながら人々が暮らしてきた地域です。

現在人口は700人ほどで、家屋が狭い範囲に密集しています。農家が一軒も無く、建設業や林業、観光業が盛んです。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、歴史的な街並みが広がっています。

また、日本有数の豪雪地帯特有の文化が随所に見られ、石川県の風物詩として毎年多くの人が訪れる「雪だるままつり」も開催されています。堅豆腐やとち餅などの郷土食も特徴的です。金沢からは車で一時間半ほどでアクセスも良く、地域内に商店や銀行、郵便局や小学校などの基本的なインフラは揃っていることから、生活の不便さはあまり感じません(人によって感じ方は異なります)。

近年は人口減少が進んでいますが、「緑のふるさと協力隊」をきっかけに移住する若者や、Uターン者が増えていて、地域に活気が感じられます。人口が少ない分、みんなが知り合いで人とのつながりが濃く、まるで一つの家族のようです。

白峰⓪

おすすめの【“My”Big Family】

私が「緑のふるさと協力隊」の隊員として初めて白峰に足を踏みいれてから、およそ3年の月日が経ちました。協力隊の任期終了後もそのまま白峰に住み着き、現在に至ります。まさに光陰矢の如しで、瞬く間に駆け抜ける日々。「もう3年も白峰に居ることになるのか」と自分でも驚いてしまいます。けれどもそう感じるのは、有難いことに、自分の感情が大忙しになるくらい生き生きとした瞬間で毎日が溢れているからではないでしょうか。そういった時間は、決まって、あっという間に過ぎるというものです。

さて、こうして白峰で過ごしていると、よく「白峰のどこがいいの?」と聞かれます。私はそんな時、すかさず「ひと」と答えます。もちろん、自然、風景、食べ物、伝統芸能…などなど、魅力はたくさんありますが、そういったことも、そこに住んでいる「ひと」がいてこそ。この「ひと」一人ひとりの存在が、「いいなあ」と思うのです。
もう少し丁寧に言うと、「ひと」との関係性やつながりが好きです。例えるならば“家族”のような関係性。これがとっても心地よく、この味を占めてしまったからこそ、私はずっと白峰に居続けることになったのです。

白峰②

私は白峰で嫌いなひとがいません
なぜなら、白峰の一人ひとりのことを、「“私の”家族」だと思っているからです。それは、白峰の老若男女全てのひとに対して、“私の”じいちゃん・ばあちゃん、“私の”とうちゃん・かあちゃん、“私の”にいちゃん・ねえちゃん、“私の”いもうと・おとうと、という感覚を持っているということです。だから、「わたし」と「あなた」と言うよりかは、“私たち”という感覚なのです。一人ひとりがバラバラでなくゆるやかにつながっている、とでも言ったら良いでしょうか。

「嫌いなひとがいないなんて本当?」と思うかもしれません。もちろん、人間ですから、十人十色で、合うひと・合わないひと、一緒にいて心地よいひと・距離をとりたいひとなど、相性は様々あります。しかし、ひとたび「“私の”家族」という感覚になれば、白峰のみんなが“My” familyであり、相性に関わらず、一人ひとりの存在自体が愛おしく感じるのです。この感覚が世界まで広がって、世界中のひとみんなが“家族”、と思えたら、世界に嫌いなひとがいなくなるのかな…?という話は大きすぎるので置いておきましょう(笑)。

大勢のにぎやかなごちゃまぜ家族
白峰内にぎゅっと寄り添って佇む家々は、まるで白峰地域という巨大な家の中にあるそれぞれの個室のよう。
こんなにたくさんの家族に囲まれて、毎日にぎやかで、すったもんだして、「本当に幸せだなぁ」と思います。
実は、前までは「世界の色んな場所に行きたい!」「色んなひとに会いたい!」と、あっちこっち行くのが好きでした。「自分の人生を豊かにするには、できる限りたくさんの色々な体験をしなきゃ!」と思って外へ外へと目が向いていました。実際、外で経験したことは楽しかったですし、良き人生の糧となりました。
でも、もう、しばらく遠くには行かなくていいかな。
こんなにもすぐそばに、こんなにも愛おしいひとたちがいる。愛おしい瞬間、愛おしい日々がある。
楽しいことや幸せは、足元にそっと咲く花のように、すぐそばにある。
それに気づいていくこと、その積み重ねが、人生の豊かさとやらに繋がるのではないでしょうか。
そのことを、最近しみじみと感じているところです。

さあ、今日も、こっそり、勝手に、願います。「どうか今日も、これからも、この大家族みんなが幸せでありますように」。
白峰という地域、白峰のみんなに出会えたことに、感謝して。

白峰③

メッセージ

今このコロナ禍で、気軽に人と会えない状況が続いています。どれだけ人とのつながりが生活に彩りを与えてくれていたかを身に染みて感じています。これも、ひとつの大事な気づき。この状況も受け入れて、その上で、今自分が笑顔で取り組めることをしていきたいなと思います。

どうか今日も皆さんに少しでも穏やかな時間が訪れますように!

白峰④


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