老老介護の現場を目の当たりにして...
私は、今、介護認定関係の仕事をしている。
先日、新規の介護申請が多いと言う話しをしたが、
最近、多くなっているのが、
高齢者のみの世帯だ。
どちらかが介護が必要となり、「老老介護」となるのだ。
「老老介護」とは高齢者が高齢者を介護することを言う。
高齢化や核家族化が進み高齢者のみの世帯が多くなっているなか、老老介護の世帯も増えてきている。
2年前のデータだが、65歳以上の高齢者のみの世帯は全体の26.6%で、総数も割合も30年以上増え続け、
65歳以上の要介護高齢者がいる世帯の54.7%が主介護者も65歳以上であり、
いわゆる老老介護であることを示している。
要介護者も主介護者も共に75歳以上という世帯も30%を超え、
高齢夫婦の11組に1組は認認介護世帯という現実だ。
最近の窓口に来る相談のケースでは、加齢に伴う身体機能の低下により、
「だんだん歩けなくなってきた。」
ということが多い。
脳梗塞や、心筋梗塞など、大きな病気にかかって、救急搬送でもされれば、入院になるが、
特に大きな病気ではなく、徐々に体力、筋力ともに低下し、
歩けなくなっていく。
それに対応できなくなり、相談にくるのだ。
「もう、トイレに行けなくなって、私も体力の限界です。
どうしたら良いでしょうか?」
と。
そう、「介護保険」という制度を利用するという手続きや、方法が分からないケースがほとんどだ。
わたしだって、この仕事をするまで、あまり理解できていなかったくらいなので、
利用したことない人が分かるはずがない。
窓口で説明して、介護の申請をするが、
その地点でも、まだ理解してもらえないケースも多い。
その理由として、介護保険法が複雑なこともあるが、
1番の理由は、申請窓口と、利用する窓口が異なるからだ。
申請窓口は、私たち役所の仕事だが、
サービス利用となると、事業所を探して、ケアマネを決めなくてはならない。
多くの人は、役所でサービスも受けられると思っているため、申請して、そのまま、
という人も少なくない。
また、要支援と要介護だと、利用の仕方も変わってくる。
急ぎでなければ、1ヶ月後の結果の通知を待てば良いが、
今すぐ必要という人には、事業所を紹介して、
暫定で使うこともできる。
結果の通知の中に、事業所一覧や、サービス利用方法の手紙を同封するが、
それだと利用の仕方が分からないと指摘を受けたこともあった。
そこで、今回、高齢者世帯の申請に関して、
家族に了承を得て、ケアマネはこちらで手配し、
すぐにサービスが受けられるように、認定調査時に立ち合いしてもらい、その場で説明してもらうことにした。
また、今までは結果の通知を郵送しているだけだったが、
新規申請の場合、通知が出る旨を電話で連絡し、
現状を確認し、サービス利用の流れを再度説明することになった。
できるだけ迅速に、かつ適切にサービスが利用できるようにするために、
今後も一人ひとりに合った、細かな気配りが大切だ。
今の現状で、また引きこもりも増えているだろう。
今後、訪問したり、地域活動が再開したり、町全体で連携し、
住みやすい街づくりに貢献していきたいと思う。
やっぱり、私は人と関わるのが好きだし、
誰かの役に立てることを幸せだと感じる。
そんな仕事ができることに喜びを感じつつ、また明日からも頑張りたい。
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最近改めて、一人ひとりに合った関わりについて、考える機会が多くなりました。
日々の業務に追われて、機械のような仕事ばかりしていたけど、
結果通知を郵送するにも、ひとつひとつ丁寧に、その人を思いながら、できることは精一杯やろうと思いました。
いつまでこの仕事をするかは分かりませんが、ここにいる限り、
看護師としての知識や技術を活かしながら、日々頑張りたいと思います!
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