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雑文: one

コンサートにしばらく行ってない
最後に行ったのは、小林愛美さんだった、か。
まるで記憶の足取りが途切れた様にその先が見えない

-ラヴェルピアノ協奏曲ト長調第二楽章 
アダージョ
三拍子の単調なリズムが心臓の音の様に心地よく
目の前に浮かぶ回顧の海に身を漂わせていると
フルートやクラリネットが生々しい精霊の様に現れ始める
その幻影との再会を無頓着に邪魔するかの様に
被さってくる十六分音符のピアノが
縦横無尽に上へ下へと歩き回る-

いつもこんなじゃない
私だって揚々と誰の目にもわかる陽気さで
人前に出ていける自分の時もある
こんな精神病患者の様な曲を聴いていられない日の方が多いはずなんだ
心が押し上げられていく様な
バーンスタインのsomewher を代わりにいかが?
草原の向こうの広い空に向かって
心を放っていける様なそんな歌声を
聴いていたっていいんじゃない?

どうしたっていうんだろう
春だというのに
曇ってばかり
雨も多い気がする
花の芳しい季節が来ているというのに

桜が咲いたから
赤や黄色の花が咲いたから
私にも何かいいことあるなんて
思ったりしないこと
はしゃいだりしない
張り切ったりしない
五月が来るまでは
だって雨が降るんだもの
春雨の冷たさは思いの外体を冷やすから

春の雨に流されていく物を見つめましょう
それらは大地の養分となり蓄えられもするのだろう
この街にもこの人達にも何も望まない
今居るあなたと私でうまくやりましょう
大切な同じ時を過ごしましょう

その内に雨は乾いて
当たり前の風景になる
心のままに緑の風に吹かれる自分を
また好きになる日がやがて来る

村治佳織のムーンリバーを聴きに行く頃は
あの爪弾かれる弦の様に
張りのあるスッキリとした迷いのない
強い自分になっているかしら

明日は明日の風が吹く
明日のことは今夜
あさってのことは明日の夜に
その次の日の事なんてその日任せでも
やがて答えがやって来る
ただ待てばいい

ブーニンの
“awake, voice is sounding”
を静かに聴きながら
きっと良い明日がやって来るのを
信じている方が
目の前にある春よりも
はるかに頼り甲斐がある

ブーニンありがとう
次に聴きたい音楽が段々わかる様になってきた
次はきっとショパンのバルカローレin F #で

お昼までには
コールドプレイwith BTS my universe 
が聴けるくらいの私に辿り着けるかも 笑














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