見出し画像

see you tonight

つい先日、April girlのすずこちゃん、あこたすと12月の共同イベントについて3人でリモート会議をした。
すずこちゃんにわたしたちTHE PATS PATSの活動休止をここで初めて報告し、イベント名どうしようか…って相談をしたら、すずこちゃんがずっと心の中であたためていたという「see you tonight」という素敵な企画名をいただけた。
イベントがお昼開催なので語感でうっかり夜と誤解されないかだけ少し心配だけど、今夜会いましょうならお昼で逆に間違いはないのでは?とか、活動休止のタイミングでこのタイトルはなかなかにエモいのでは??って、少し3人で盛り上がった。

すずこちゃんはTHE PATS PATSを心から好きでいてくれている心優しい女の子で、わたしたち10代で同じクラスにいたら同じくらい浮いていだろうなと思うような絶妙な暗さと、ピリッとした芯の強さが一緒にいると心地よくて、最後に一緒にイベントができることがとても嬉しい。

解散でなく活動休止って言ってるのに、やたらと「これが最後」とか「辞めたら〜」とかいう言葉がポロッと口から出てしまう。
というのも、本当に今のところ再開する目処が立っていないのだ。
THE PATS PATSは元々「ずっと続けよう」を目標に結成したので、辛くならないようにマイペースを保ちガツガツ活動することもなかったし、半年くらい休むことも何度かあったと思う。
そんな私たちが活動休止を宣言するのだから、これはもうほとんど解散に近いものだと思ってもらっても過言では無いと思う。

休止の理由を書き連ねようとしたら、おそらくハリーポッター全巻くらいの量になってしまうくらい色んなことが重なってのことで、ここでは詳しく語るまい。
自分でもまだ少し整理できていない部分もあると思うし…。
もしこれがこうだったらのifはたくさんあるけど、今ここにある現状で一番の最善が活動休止だったということだけは言える。
本当のところ、今はバンドという枷が一度外れた方が、わたしはあこたすや他のサポートメンバーたちと今より仲良くできるような気がしている。
結局それは、最初にバンド結成で掲げた「ずっと続けよう」、の言葉に隠されてる「お互いずっと友達でいられるようにしよう」という本来の意思から外れていないなと思って。
私たちは結局、最初から最後までTHE PATS PATSのままなのだ。

わたしは実家に帰れば「いつまでバンドやってるの?」と必ず聞かれるような、あと数年でアラフォーのいろいろとあれな女だ。
その質問を年2回くらい(最高でも年2回しか帰省しない)聞かされるたび、ファンの皆さんの顔が脳裏にちらついて、THE PATS PATSというバンドはわたしの一存で辞める辞めないなんて決められるものではないんだよ!と思った(実際はう〜んまあ〜はは、としか返事できないけど)。
ファンが応援してくれるから、なんて言葉は何だか押し付けがましいような言い訳のようだからあえて言わないが、言うなればただわたしがファンの皆さんに会いたかったのだと思う。
自分の好きなことをしてそれを誰かに褒めてもらえる、こんな経験ほとんど他では得られないじゃないか。
あこたすともそういう話をよくしていたっけ。
誰かに好かれたくてしたことを褒められるより、自分の意思で自分が楽しいと思ってやったことを誰かが面白いね!って言ってくれるほど嬉しいことはない。
自分本位な言い方をしてしまったが、活動休止をギリギリまで悩ませたのはやはり、何度挫けてもその度に頭に浮かぶファンの皆様の存在なのだ(感謝〜泣)。

活動休止を決めるときは「もうすぐアラフォー、独身、フリーター、高卒の女」という最悪のカテゴリだけで生きる恐怖が一瞬よぎった。
「でもわたしバンドやってるんで!」というギリギリの言い訳カードをもう切れないのだ。
でもそのあとにバンドをやっているからできなかったことが次々に頭に浮かんできてちょっとワクワクもした。
元々、わたしがバンドを始めた理由も「誰かと何かを一緒に創るようなことをしてみたかった」「友達が欲しかった」なので、音楽が特別やりたかったわけではない。
そんなよく分からない情熱を屈折させたわたしと音楽が大好きなあこたすが仲良くなった、不思議な化学反応で結成されたバンドがTHE PATS PATSだったのである。
なのでわたしは、音楽以外でやってみたいことが一応たくさんある。
だからこそ、今後あこたす抜きでバンドをやることはないだろうと思う。
…とここまで書いた後に突然、わたし活動休止中に取り返しがつかないほどベースが下手になるのでは?って急に怖くなってきた。
もしかしたらコピーバンドとかくらいならやるかも…!!だって本当に勿体無いもんね、機会さえあれば…

好きなことをして褒められることが嬉しくてバンドを続けてきたと先程書いたが、ここ最近になってわたしが本当に求めているのは「ありのままの自分で普通の人として生きる」ことなのではと思い始めてきた。
バンドに自己実現を求めてきてそれが少し苦しいときもあったのだが、本当はもっと自然に好きなことをして誰かに凄いねって言ってもらえなくても、胸を張って自分の人生を愛せるようになりたい。
活動休止中のわたしは、それを目標に誰にも褒めてもらえないような自分のやりたいことをたくさんやって、自分をもっと好きになって強くなりたいなと思っている。

結局、解散ではなくて「活動休止」なのは、自分が帰る場所を残して置きたいから、そして今までやってきたことを0にしたくないからだ。
あこたすはきっとソロの活動は続けると思うし、わたしはライブハウスに遊びに行ったときには今まで通りパッツパッツやってた人ですよ〜って顔で知り合いの皆さんとお話ししたいと思っている(どこかで会ったら今までみたいに遊んでね)。

活動休止を決心する前にたまたまApril girl bandさんと一緒にイベントすることが決まっていて、すずこちゃんには申し訳ないけど、特に計画的に最後のライブにするつもりはなかったのに、結果、それにふさわしいイベントを一緒にやってくれることになった。
本当に感謝している。
すずこちゃんのApril girlもletniyもきっとこれからどんどん素敵な音楽を生み出してくれると思うし、わたしはライブを見に行くつもりでいるのでみんなで応援しよう〜

そしてもし、THE PATS PATSがまた活動できることがあれば、わたし自身がもっと強くてかっこいい人になれていたら良いなと思っている。
この文章を書いたらちょっと心が整理されたし、今もすずこちゃんとあこたすと企画の詳細を話し合ってると楽しくて、12/25は本当にいい日にしたいなぁと思ってる。
絶対みんな予定のある日だと思うけど、ほんの数時間だけでも時間を使ってもらえる日にできたらいいな。
一度お休みしてしまうけど、THE PATS PATSというバンドがわたしたちとみんなにとって、疲れたときにふっと思い出すような、なんとなく帰りたいなと思うようなそんな懐かしい場所で居続けられますように。
もし当日来れなくても、エゴサマシーンになるのでひと言でも応援してもらえたらちゃんとキャッチするぞ!
それではみなさん、年末は一緒に楽しく過ごしましょう see you〜

THE PATS PATS&April girl band presents
『See you tonight』
2022/12/25(sun)
at 下北沢LIVEHAUS
Open/Start TBA(お昼!)
Ticket ¥2500

よろしければサポートをお願いいたします! 生きるための糧にさせていただきます。 皆様のサポート一円ごとにわたしの自尊心がぐんと上がり、記事がたくさん書けます。 よろしくお願いいたします。