マイクロ・アート・ワーケーション(アーツカウンシルしずおか)

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小山町での個展に向けて(2) ~MAWから生まれた写真展~

静岡県のマイクロ・アート・ワーケーション(MAW)2021にて小山町に滞在しました写真家の秋野です。(滞在時期:2022年3月21-27日) 今日はほぼ丸1日かけて、明日11/23から始まる静岡県小山町での写真展の準備を終了。 千葉県船橋市の自宅を出たのが早朝5時。展示準備が終わったのは夕方5時だから、長い1日だった。 作品や展示準備に必要な備品を全て車に積んで小山町へ向かう道中、2022年3月21日ことを思い出さずにはいられなかった。 小山町でのMAWに向かうその日と全

    • 小山町での個展に向けて(1) ~作品が生まれる瞬間~

      静岡県のマイクロ・アート・ワーケーション(MAW)2021にて小山町に滞在しました写真家の秋野です。(滞在時期:2022年3月21-27日) 静岡県小山町での、おやまアートビレッジ 秋野深写真展「Stream & Life」開催まで早いものでいよいよ10日ほど。 出品作品のプリントや額装を終えて、あとはそれ以外の展示物などの準備でラストスパート中。 写真展の準備段階で、プリンターから自分の作品が出力される場面なんてこれまで数えきれないほど経験してきているのに、小山町で展示

      • 小山町にて秋野深写真展が開催されます

        静岡県のマイクロ・アート・ワーケーション(MAW)2021にて小山町に滞在しました写真家の秋野です。(滞在時期:2022年3月21-27日) 滞在後、光栄なことに小山町より打診いただき、町のアートイベント「おやまアートビレッジ」の一環で個展を開催することになりました。 おやまアービレッジは、通年で様々なジャンルの音楽家や芸術家のパフォーマンス・作品展示が実施されるアートイベントです。 私自身のMAW滞在のテーマの1つとした、水が描く情景を抽象的に表現した写真展になります。

        • マイクロ・アート・ワーケーション2022はサイトを引っ越しました。

          アーツカウンシルしずおかからお知らせです。 マイクロ・アート・ワーケーション2022はサイトを引っ越しました。 こちらからご覧ください!

        小山町での個展に向けて(2) ~MAWから生まれた写真展~

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        • 小山町(2021)
          28本
        • 河津町(2021)
          25本
        • 浜松市西区舘山寺周辺(2021)
          20本
        • 静岡市清水区蒲原地区(2021)
          16本
        • 東伊豆町稲取地区(2021)
          41本
        • 沼津市内浦・静浦・西浦周辺、伊豆の国市など(2021)
          17本

        記事

          龍山町まとめ 市川まや

          滞在から1か月弱。 慌ただしい毎日が過ぎていく。 天竜川の大きさ、色を思い出す。今はもう桜が散ってしまって、桜の花びらが川を舞っているだろうか。 私は関西と関東を行き来しているのだけれど、鴨川にも荒川とも全く違う風景だ。(最近荒川でエイが死んでいると聞いて驚いていた。) 深緑色の抹茶の外郎のような川。朝霧が立つとまた違った表情を見せる。 帰りのバスで飽きずにずーーっと川を眺めていた。 どこまでも続いている。 帰ってから、龍山の話をする。 バレエ教室の生徒には、鹿の筋肉の美

          佐藤美代「焼津滞在記」(まとめ)

          焼津での滞在を終えてあっという間に1週間経ってしまいました。あんなに楽しかった焼津滞在も少しずつ記憶がぼんやりとしてきていて、やばいよやばいよと思いつつ、今回のワーケーションで得たものを自分の中で整理するという意味でも滞在終了後のまとめを書きます。 ◆普段とのギャップ◆ こういった滞在型のアーティストインレジデンスやアートワーケーションのようなことに参加するのは初めてでした。コロナ禍でもあるし、アニメーション制作ではもっぱら部屋にこもって制作していることが多いので、きっかけ

          わたしたちが見た風景 非日常の共有 MAWまとめ 蜂谷充志

          これまでの滞在制作が目的のアーティストレジデンスと違い、アーティストがふらっと立ち寄り、そこで感じ取った感性を共有することが目的だと知り、大きな関心を持ち参加することになった。 これまでのわたしの芸術活動で追いかけているもののひとつに、アーティスト(自分自身)が起因となって滲みのよう広がっていく感性の共感、差異確認がある。曖昧で不確かなものであるが、実感のある手探りの痕跡が記憶のどこかに残る体験がある。 私の中に元来、徘徊癖があるようで、たとえば行きと帰りを同じ道で帰る

          わたしたちが見た風景 非日常の共有 MAWまとめ 蜂谷充志

          今井尋也「下田アナ探し」(まとめ)

          下田の旅が終わり、また、東京での日常に戻されバタバタとしながら、距離感を持って下田のことを考えている。 伊豆の地も何度も足を運んでいるが、今回のアーツカウンシルしずおかのマイクロアートワーケーションのおかげで、より近くに感じることができた。 ウクライナでの戦争の映像や情報が飛び交い、コロナの感染者数や病院の情報も飛び交うなか、延期された期間の中で、私は下田に居た。何も持たずに。そして下田はのんびりとしていた。 さらに、閑散としていた。 昼も夜も海にも山にも街にも人気がない。

          細淵太麻紀「汀(みぎわ)にて」 下田滞在のまとめ

          当初1月に予定されていた下田滞在は、コロナ禍第6波に対して国が発令した「まん延防止等重点措置」のあおりを受けて延期となり、3月中旬の開催となった。 私はこの7日間の滞在中、このプログラムの趣旨である人と出会っていくことと並行して、最近とても気になっている「汀(みぎわ)」を歩くことに定め、下田市の海岸線を端から端まで辿る旅として毎日宿を変え海沿いに南下していくように計画していた。 ところがこの出発の直前に起こった個人的な理由により、7日間の滞在を4日間に変更せざるを得なくなった

          細淵太麻紀「汀(みぎわ)にて」 下田滞在のまとめ

          秋野 深 「その瞬間、その場所にいたいので」【小山町】(MAWまとめ)

          (1)7日間の滞在手記 静岡県小山町でのマイクロ・アート・ワーケーション滞在期間中の毎日のnoteの記事については、形式・内容ともに自由とされていた。 写真講座のコラムの連載を近年長く続けていたものの、旅のフォトエッセイ、紀行文など、個人手記的な文章の連載の仕事からは少し遠ざかっている。 そこで、毎日どこに行って誰に会って何を見て・・という詳細な記録というより、その日の体験で自分が何を考えることになったか・・・に焦点をあてるというスタンスで久しぶりに書くことにした。 この

          秋野 深 「その瞬間、その場所にいたいので」【小山町】(MAWまとめ)

          堀 園実「また会いましょう」(まとめ)

          マイクロ・アート・ワーケーション in 松崎町 いくつかの旅先候補の中から、私は松崎町を選んだ。漆喰について知りたかったからだ。 私は静岡で生まれ沖縄県立芸術大学へ進学し、琉球漆喰に出会った。自然も人もみんな同じ空気を吸って吐いて、繋がっている。「呼吸する素材」漆喰に魅力を感じて、作品コンセプトに取り入れて彫刻表現を研究した。 お世話になった沖縄の瓦職人でありアーティストの奥原崇典先生が、「静岡出身なら長八美術館はみてこい」とおっしゃっていた。 あれから16年も経ってしま

          鮫島弓起雄「芽が出て実になるのはいつの日か」(まとめ)

          マイクロ・アート・ワーケーションでの滞在を終えて早1週間が経ちました。 心身ともにいつも通りの東京での日常に切り替わって、御殿場での滞在がなんだか夢であったようにも感じられます。そんな郷愁の念?から、宿泊していたマンテンゲストハウスのインスタグラムを見てみると、改装の真っ最中でトイレ壁の一部が取っ払われている!見慣れた風景が変わっていることに少し寂しさを感じると同時に、次行くときにはまた違った雰囲気が見られるのだなという期待感も沸き上がりました。 さて、そんな先のことを考える

          鮫島弓起雄「芽が出て実になるのはいつの日か」(まとめ)

          Ash 熱海旅人(MAW)の振り返り 「三船のいずれで波間をゆこうか」

          熱海から戻って、あっという間に10日以上が過ぎてしまった。 出立時には咲いていなかった桜も、あっという間に満開を迎えた。 あの旅は確かにちょっと前にあったことなのに、20年もまえに世界をさすらっていた記録と同様に既に過去のものである。もっとも色鮮やかに繰ることができるページだが、その日々を作品にするにはまだ時間がかかる。だから、ここに記しておく。ここ二日の風雨ですっかり散りかけている桜のように色をなくす前に。 MAWしずおか私は神奈川県の川崎市に住んでいるが、もともとク・

          Ash 熱海旅人(MAW)の振り返り 「三船のいずれで波間をゆこうか」

          高嶋敏展「焼津のはじまりがはじまる」(MAWまとめ)

          じつはまったく期待をしていませんでした。 少しはではなくまったくです。 僕は焼津の小泉八雲ゆかりの場所の写真を撮るために前々から計画をしていたので、今回のワーケーションは渡りに舟でした。 滞在の成果を求められていない。 地元との交流プログラムもホスト次第なのでこちらが何かやれるわけではないですし、何か発表をするための予算や受け入れ体制があるわけでも準備されているわけでもないですから。 こちらとしては見知らぬ土地では手も足もでないし求められてもいない。下手に何かやればホストの負

          高嶋敏展「焼津のはじまりがはじまる」(MAWまとめ)

          北野藍子「点、線、面、 in小山町」( MAWまとめ)

          はじまり 普段は陶芸を生業としている。 今は地元の奈良に工房を構えているが、以前は各地を転々としながら制作していた。 自然の景色を器に移すように、周囲の環境からインスピレーションをうけて制作しているからだ。 このプロジェクトも何か新しい気づきを求めて応募した。 また、この数年新しいプロジェクトが始まったり終わったりと 波みたいに重なりを繰り返していて 休みという休みはなくて 好きではじめた陶芸に どこか追われるような時もあり、 純粋な、作りたいと湧き起こる想いと、そこで起

          Eri Liao 「 ここの私から (MAWまとめ)」

           ベランダの花に水やり。昨日雨が降ったし、今朝は曇りで寒いが、ひさしの下にある鉢はこの時期いつも土が乾くので水をやっていると、大家さんちの向こう側の空だけ少し明るくそちらに目がいく。電線の向こう、ちょうど富士山のところ、上下を雲が層になって重なる中、富士山に積もった雪が白く光っている。御殿場ももしかして、と思ってiPhoneの天気を見ると、雪ではなく曇り。最低気温1度とあるから、あそこにいたら間違いなくストーブをつけてるはず。  マンテンゲストハウスの冷凍庫の棚に、コーヒー