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「ブランド起点で変革を創り出す」大手コンサルティングファームから、なぜMicoworksに転職したのか

2024年4月に入社したVP of Brand&Experience 清水 武穂(しみず たけお)です。
これまで起業やフリーランス、そしてコンサルティングファームなど、さまざまな経験をしてきました。今回のnoteでは、そんな私がMicoworksに参画した理由やブランディング目線でのこれからの展望について紹介させていただきます。

清水 武穂(しみず たけお)
VP of Brand&Experience
総合広告代理店でデザイナーとしてのキャリアからスタートし、クリエイティブブティックの起業・経営、グローバルクリエイティブエージェンシーでブランド戦略業務など幅広く経験。2016年、ビジネスとクリエイティブの融合を実現するためにアクセンチュア ソング(旧:アクセンチュア インタラクティブ)に参画。クリエイティビティのある企業変革、新規事業開発、ブランド戦略立案、実行支援に従事。社内のデザイン組織の立ち上げや、世界最高峰のクリエイティブエージェンシーdroga5の東京オフィス立ち上げを牽引しビジネス開発・成長の責任者を務める。2019年度カンヌライオンズではクリエイティブストラテジー部門の初代審査員。2024年4月、Micoworksに入社し現職に就任。


広告代理店でデザイナーとして働き、起業、フリーランスの道に

私は、これまで総合広告代理店、クリエイティブエージェンシー、コンサルティングファームと、さまざまな企業で多くの経験をしてきました。今一度、私のキャリアを少し振り返ってみます。

まず、私のキャリアの基礎になっている「クリエイティブ」に興味をもったのは大学時代。私が所属していたゼミは海外の学生が多く、2000年初頭でラップトップが今ほど普及していないころから皆持っているのが当たり前で、すごくインターネットやデジタルが身近にある環境でした。そのような影響からか、私自身もMacのPowerBookを購入し、Webサイトを制作したりPhotoshopやIllustratorでクラブイベントのフライヤーを制作するなど、ArtとCodeのアプローチで何かをつくりだすことに没頭していました。

当時は就職氷河期で、正社員として就職するのも厳しい時代でした。たまたま、広告代理店が募集していたアルバイト求人を見つけ応募。デザイナーとして採用が決まったんです。ここが私のキャリアの原点でした。

採用後はデジタル部門に配属され、数年ほどPhotoshopやIllustratorなどのツールを用いてWebサイト制作業務を起点に領域を広げ、新聞広告などのクリエイティブ開発、TVCMの企画や制作ディレクションなど、クリエイティブ全般の業務に従事します。

年数が経った頃に会社のメンバーとスピンアウトする形でデジタルクリエイティブブティックを起業しました。しかし、方向性が合わなくなり数年で退職。そこからは、フリーランスのアートディレクターとして活動を開始します。

「ブランディングは経営そのもの」という一言に、心を揺さぶられた

フリーランス時代は、アートディレクターとしてさまざまな広告代理店や企業のプロジェクトに参画しました。とある企業のプロジェクトに参画させてもらったときのこと。その取引先の社長にいわれた「ブランディングは経営そのもの」という言葉が、今でも私の心に深く刻み込まれています。

当時、私は「ブランディングは広告宣伝部門や広報部門が担う業務」と解釈していたので、とても衝撃を受けたのを覚えています。これをきっかけに、経営起点のブランディングを追求したいという想いが芽生えたこと、そしてより上流では何が起こっているのかを自分の目で確かめたく、いちアートディレクターから全体方針や企画を策定するプランナーへとフィールドをピボットします。

当時、デジタルとテレビCMなどマスメディアの制作経験を持ち合わせている人材が少なく、縁あって博報堂グループのデジタル総合広告会社「スパイスボックス」の経営メンバーに声をかけてもらい、入社することになりました。「スパイスボックス」では、世界的なラグジュアリーファッションブランドのデジタル化プロジェクトや、店舗やリアルイベントとデジタルを掛け合わせた施策の戦略〜企画〜実施までEnd To Endで手がけていました。ただ、4〜5年ほど在籍するなかで、広告以外のもっと違うアングルからビジネスを見てみたくなってきました。

その後、以前から私が勝手に憧れて師と崇めていた「AKQA」というグローバルクリエイティブエージェンシーでChief Creative Officerを務めていたレイ・イナモト氏の「広告の未来は広告ではない」というフレーズに感銘を受けたことと、同氏たちと共に仕事をしてみたいという想いから、「AKQA」へ転職。AKQAでは、世界的スポーツブランドのブランド体験やコミュニケーション戦略立案・実行に従事し、世界中から集まる超一流のクリエイターたちからインスピレーションを受け、刺激的な日々を過ごしていました。

なぜ、クリエイティブエージェンシーからコンサルティングファームに転身したのか?

大きなきっかけは、AKQAの海外オフィスに在籍していた優秀なメンバーたちが大手戦略コンサルティングファームに転職していったのを目の当たりにしたこと。それ以外に、海外でもクリエイティブエージェンシーからコンサルティングファームに転身する事例を目にするようになりました。
その背景を分析してみたら、クライアントの裏に戦略を描くコンサルティングファームがおり、広告代理店やクリエイティブエージェンシーはプレイヤーの1つという構図があることに気が付きました。

しかしながら、私も「広告で良く魅せる」だけではモノが売れなくなっていること、ブランドとして共感を構築することが困難であると感じており、クライアントの成果に寄り添うには、顧客の経営課題や組織を含めた変革を行うビジネス側に身をおく必要があると考えるようになりました。そんなとき、前職のアクセンチュアからお声がけをいただいて2016年に転職。元々、理想として描いていた「ブランディングは経営そのもの」という経営のレイヤーから、ブランディングに携わる立場にたつことができました。

スピーディな経営と会話という領域に共感し、Micoworksへ

Micoworksには2024年4月に入社しました。
数あるスタートアップのなかでも当社に惹かれた理由は2つあります。1つめが経営のスピードが早いこと。経営のスピードはブランド戦略とその先の実行に大きな影響を及ぼすため、ここは非常に重要視していました。

2つめがMicoworksが核とする「会話」という領域に可能性を感じたから。今後は、「体験」が商品やサービスのブランド価値を作る時代になると考えています。その点、Micoworksが提供するプロダクトは、あらゆる人と企業が行う“会話”をデザインするツールでありサービスです。会話も体験の一種と捉えることができますし、ほぼ全人類が様々なかたちで“会話”をして日常を過ごしています。そしてデジタルによって顧客とブランドが会話することも当たり前の時代になってきました。つまり、”会話”というメタファーが生み出す市場サイズ、そして実際のビジネスで培った会話をデザインする力は、グローバルで戦える力そのものだと考えています。

Micoworks第2章の幕開け。世界をリードする唯一無二のブランドに成長させる

私としては、来年2025年にMicoworksが「全く異なる姿に変化していること」をゴールの1つとして設定しています。解像度の高い明確な方向性を設定することで、Micoworks自体のビジネス環境や競合が大きく変わるからです。また、変化において一番重要なのは会社の文化や振る舞いそのものが変わることが最も重要です。すでにプロダクトを変革するためのデザインプロジェクトが複数進んでいますが、今まさに独自のデザインカルチャーを作り上げ、携わるメンバー達の変化を見れること、自分自身が変化していくことは非常にエキサイティングです。
一方で、Micoworksにジョインして間もないので、方向性や具体的なアクションについては、しっかりとMicoworksのメンバーと信頼関係を構築しながら変化の先へと促し、それぞれのパーソナリティを鑑みながら柔軟にプランニングし具体的なアクションを先導していきたいですね。

Micoworksはここから大きく変革しますし、規模も拡大し、見ている景色も大きく変わることでしょう。もし、あえて一緒に働きたい人について触れるなら、やはり変化を楽しめる人が良いです。
コンフォートゾーンに留まらずに、さまざまなところに越境することにやりがいや楽しさを感じられる人はマッチしていると思いますね。

最後に

今回初めて、事業会社のスタートアップに参画します。今までのコンサルティングファームでは、クライアントへの提言が主で、最終的な実行はクライアントの判断になります。プロジェクトによっては、早くても数ヶ月後、遅いと1年後に始動することもありました。個人的には、「提案は描けるけど自分でジャッジできないこと」にもどかしさを感じている部分があったんですね。

その点、Micoworksでは判断も実行も全て自分たちに委ねられます。当事者になるので責任もプレッシャーも大きいですが、同時にワクワクしています。毎日が超高速のボートに乗っているような感覚で常に高速でジャッジが求められていますが(笑)、これまで20年以上培ってきたブランディングの知見や経験を総動員して、Micoworksの目指すアジアNo.1というビジョン達成に貢献していければと思います。

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