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梅結びの科学【保存版!特別号】

みんなで作る
むすび百科事典-MUSUPEDIA-

水引ライナーLabが制作する水引に特化した結び百科事典。

梅結びコンテストを終えて

Instagramで開催させていただいた梅結びコンテストには、たくさんのご応募ありがとうございました。

コンテストではMUSUPEDIA6月号『梅結び(ウメムスビ)vol.1 』の中の ①【一般的な梅結び】の結び方↓を用いて、いかに五角に美しくととのえられるかということを競うコンテストでした。

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Instagramの結果発表を見てみてください。入賞作品は↑と同じ結び方とは思えませんよね。全く別物のようにここまで美しくととのえられるのです。奥が深い。

入賞者お三方とはオンライン梅結び座談会(水引ライナーLab内で録画をご覧いただけます)もさせていただきましたが、今回のコンテストで様々工夫したりしながら取り組む中で(なかなか言語化が難しいようでしたが)皆様それぞれが以前よりコツを掴んだようでした^^

私miconoも実はこの五角にととのった梅結びを知ったのは割と後になってからで、職人時代にはお目にかかることもなく古い作品にも見かけないので、水引アクセサリーが広まり出した近年の特徴的な技法と位置付けております。よって伝統的に確率されたやり方というのがなく、自分で結んでみてもなかなか再現できないし、でもとても綺麗に作られる方々がいるので、何か特別なやり方があるに違いない・・なんて思ったりもしていました笑 再現性のあるノウハウというのも調べた限りなく、水引関連の書籍もほぼ確認していますが(文献リスト)、単純に一般的な結び方以上の事に触れているものはやはりありませんでした。

どうやったら美しく五角にととのえられるのかと気に留め始めてから、持てる知識とリサーチを総動員したこれまでの考察と、最終的に辿り着いた現時点でのベストな方法を惜しみなくお伝えします。

使用上の注意

・当コンテンツにより制作した作品の発表、販売等は、ご自身の活動名で自由にしていただけます。
・当コンテンツ内容のコピー・配布・発信等はご遠慮ください。(記事のシェアは歓迎 ♪ )
・ご自身で人に伝えられる技術を身につけた上で、第三者に伝授することに関しては制限致しません。水引ライナーで学んだ旨ご紹介いただけると嬉しいです。

それでは、私の考察をご覧ください。

五角にととのえる極意

一言でいうならば、とにかく『きつく締める』ことに尽きます。

ただこの、言葉では簡単に言える事を再現するのがどれだけ難しいか…笑 よく痛感されている方も多いのではないでしょうか。

『ただきつく締める』のと『様々な視点が持てた上でポイントを押さえて締める』のとでは大きな差が(実際コンテストでも様々なものが)でます。梅結びってそもそもどういう構造の結びなのか、どこを意識して結べば良いのかを、アートな視点からわかりやすく紐解きます。

梅結びの構造を捉える

梅結びを五角にととのえる時に要となるのが中心部分。ここが五芒星のように中心から綺麗に放射状に広がって見えると一気にととのった印象になります。

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しかし、中心部分は水引が立体的に重なり合う為、絵に描いたような完全な五角には物理的にできません。理想としては↓のように5つの角度が全て72°(360÷5)になればととのうわけです(むりやり描きました)

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