
「いい町で、いい出会いがあって、ちょっと楽になれる居場所」参加学生インタビュー(関西大学3年・森田遥香さん)
「ミチシロカ」のnote編集担当です。
北海道内で地域貢献・地域活性化に寄与する体験型教育プログラムとして2022年夏に初めて開催した「ミチシロカ」。
2024年夏には、「ミチシロカ in 北海道音更町」が開催されました。音更町での開催は2年ぶり。今夏のミチシロカは、関西大学のアントレプレナーシップ醸成プログラム「HACK-Academy」と連携したプログラムとしてフィールドワークを実施しました。
今回のnoteでは、今回の音更町でのフィールドワークに参加した学生の中から森田遥香さんのインタビューをお送りします。


「自分と本気で向き合ってくれる大人と出会えた」
――プロジェクトに参加して2か月が経ちました。今振り返ってみて、率直な感想を教えてください。
森田さん:終わった直後は、「本当に行ってよかった」と思っていて、2か月経った今でも、その気持ちは変わっていません。最初は参加を迷っていたんですが、結果的に本当に参加してよかったと思います。
――迷っていたけれど、参加して良かったと。具体的にどういうところが良かったと感じていますか?
森田さん:ミチシロカの事務局の方々が、これまでの自分が関わってきた人たちと全然違っていました。普段、関わる大人の方は、どうしてもしっかりとコミュニケーションとる回数やシチュエーションではないこともあって、表面的な部分でしか接してくれないな、と気になっていたんです。ただ、ミチシロカで関わるみなさんは、私たちに本気で向き合ってくれたことに感動しました。
――事務局のメンバーが、森田さんにとって特別だったんですね。
森田さん:はい。メンターの方々も、私たち一人ひとりのことを理解しようとしてくれて、具体的なアドバイスをくれたりしました。すごく親身で、「こんな大人たちに出会えるんだ」と感動しました。
自分自身に問いかけるテーマ”生きづらさ”に基づいた発表をした
――最終日のプレゼンテーションも、テーマが”生きづらさ”という、自分自身に問いかけるようなことだったのが印象的でした。
森田さん:テーマが私自身の体験や普段考えていることに基づいていたので、普段は人に話すのがためらうことでした…。自分の生きづらさを言語化するのは本当に大変でしたが、みんなが温かく受け止めてくれたので話せたと思います。
――”生きづらさ”をテーマにした発表、勇気がいりますよね。今回、このテーマと向き合った経験は森田さんとして、どう感じましたか?
森田さん:ミチシロカに参加してみて、自分の感情を正直に伝えることの大切さを感じました。いままでは、感情を隠してしまうことが多かったんです。でも、ミチシロカで出会った人たちには、自分の弱い部分も含めて素直に話せた。それがすごく新鮮で、心が軽くなりました。


――フィールドワーク中での印象的な景色はありますか?
森田さん:最後に訪れたナイタイ牧場です。広大な自然とまっすぐな道が広がっていて、開放感がありました。あの景色がとても美しくて、その瞬間が忘れられません。
――自然に触れることで感じたことも大きかったんですね。活動の中で楽しかったこと、あるいは辛かったことはありますか?
森田さん:楽しかったのは、みんなで晩ごはんを食べたときですね。地元の食材で中華料理を振る舞ってもらい、いろんな人と話せて本当に楽しい時間でした。辛かったのは、最初の生活環境に慣れるまでですね。集団行動がちょっと苦手だったので、まわりと合わせるのは最初大変でした。
――集団行動の難しさはありますよね。
森田さん:そうですね、中間発表の夜(水曜日)にあったメンターの方との個別面談が印象に残っています。私が他の学生との関わり方、コミュニケーションの取り方に悩んでいたとき、アドバイスをもらいました。そのアドバイスを聞いてから、人と関わるときにあまり気負わなくなったんです。
一緒に参加している学生とも、どういう風にコミュニケーションとったらいいかみたいなことも教えてもらって、そこから、自分がいままでコミュニケーションとるのが苦手だと思ってた人に出会っても、対応できるようになったと思います。自分と相手との距離感をどう保つか、他人の捉え方など自分の中で整理することで心の安定につながるんだなと。
あとは、学生で事務局・メンターとして参加していた、宮本さんや文川さんがすごく話しやすくて、相談しやすい雰囲気を作ってくれました。宮本さんは同い年で、文川さんは学年が一つ下なのに、どうやったらそうなれるんだと思いました。
「なにかあったら相談しよう」と思える人に出会って、ちょっと楽になった
――他に印象に残っているエピソードはありますか?
一番印象に残っているのは、「(プロジェクトマネージャーの)入交さんにちょっと似てる」と言われたことです。そう言ってもらえたおかげで、自分だけじゃないんだ、他にも自分のように考えている人はいるんだなと知れたのがよかったです。自分と同じだと思える人に出会えたことが本当に良かったと思います。
――ミチシロカに参加してから、日常生活などで変化はありましたか?
フィールドワーク中に、事務局の飯嶋さんに教えてもらった「社会的処方」というのに興味があったので、関連の本を読みました。すごく面白かったです。
あと、変わったことではないですが、「なにかあったら入交さんや飯嶋さんに相談しよう」って思えるようになってちょっと楽になった感じがします。いざとなったらこの人たちがいるんだから大丈夫、って思えることが、自分の心の支えになっています。
――そんなことを言ってもらえて、本当にミチシロカをやっていてよかったなと思います。すごく嬉しいです。森田さんにとって「ミチシロカ」を一言で表すと?
「いい場所で、いい出会いがあって、ちょっと楽になれる居場所」ですかね。
――ミチシロカに参加しようと考えている人に、どんな言葉を伝えたいですか?
日常の中で、違和感とか、しんどさなどを抱えている人に参加してほしいなと思います。おそらく、日常生活を普通に過ごしていける人は、ここ(ミチシロカ)じゃなくてもいいと思うんです。だからこそ、日常生活のなかで”違和感”や”しんどさを持っている”人に来てほしいなって思います。
ミチシロカの名場面集をX、Instagramで更新
ミチシロカ in 北海道音更町には、プログラム中カメラマンが帯同して、学生や町の様々な様子を撮影していました。現在、SNS(X・Instagram)で #ミチシロカ名場面集 として更新中です。
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— ミチシロカ【公式】 (@michishiloca) November 12, 2024
【フィールドワーク in音更 2024年夏】
★0日目★
夕暮れ時に十勝牧場の白樺並木へみんなで訪れました。なんとなく男女に分かれて歩いていたのが印象的。いよいよ翌日からこの8人で個性むき出しの濃ゆい5日間が始まるのでした
photo by かわえみ(@kawaemi_photo) pic.twitter.com/j8nBFqfL4K
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