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「ミチシロカは、本気になれる瞬間」参加学生インタビュー(関西大学1年・坂井 一貴さん)

「ミチシロカ」のnote編集担当です。

北海道内で地域貢献・地域活性化に寄与する体験型教育プログラムとして2022年夏に初めて開催した「ミチシロカ」。

2024年夏には、「ミチシロカ in 北海道音更町」が開催されました。音更町での開催は2年ぶり。今夏のミチシロカは、関西大学のアントレプレナーシップ醸成プログラム「HACK-Academy」と連携したプログラムとしてフィールドワークを実施しました。

今回のnoteでは、今回の音更町でのフィールドワークに参加した学生の中から坂井 一貴さんのインタビューをお送りします。

最終日、昭和商学校Palletteから見えた夕焼けが忘れられない

ーー音更町でのフィールドワークを終えて、率直な感想を教えてください。

坂井さん:戻りたいと思うくらい、あの一週間は特別でした。学校生活では、現在、関西大学の「万博部」に入り、イベント運営に関わっていますが、万博部はそれぞれがバイトや他の活動と両立しながら取り組んでいるので、全員が同じ熱量で、同じ目標に向かうこともなかなか難しいことを感じています。
ミチシロカでは、参加者全員が一つの目標に向かって全力で取り組んでいて、その一体感がすごかったです。特に、発表が終わった最終日の夕焼けは忘れられません。開放感の中で見た景色がとても綺麗で、心に深く刻まれています。

また、旧南中音更小学校がすごく印象に残っています。3年前に閉校となってしまった学校ですが、本当に素敵で、感動する場所でした。建物自体も素敵で、自然に囲まれた立地がとても魅力的でした。広がる緑と畑、防風林が続く風景の中にぽつんとある学校は、360度どこを見ても自然に包まれていて、非日常的な感覚を味わうことができました。夏の季節に訪れたので、その緑の景色が特に印象的で、今でもその光景が目に浮かびます。

音更町の自然の中で感じた「広大さ」と「解放感」は、都会では味わえないものでした。旧南中音更小学校は、そんな音更町の魅力を体現するような場所で、まさに「この場所をこれからも残したい」と思えるような特別なスポットでした。だからこそ、あの場所を活用した企画を考えました。

自分の苦手なことと得意なことを理解することの大切さ

ーー音更町での活動の中で楽しかったこと、または辛かったことは何ですか?

坂井さん:楽しかったのは、みんなの変化を間近で見られたことです。毎日顔を合わせる中で、一人ひとりの表情や意見が日々変わっていくのが興味深かったです。例えば、別のグループの古谷くんが色々意見を聞いたり、フィードバックを受ける中で「いま自分が何をしたいか分からなくなってきた」と言っていて、学生みんな苦しみながら、楽しんでいたと思います。

一方で、辛かったのは、自分の考えを妥協せずに発表内容を貫くことでした。自分の発表は、本当にやりたいことを形にしたくて、妥協はしたくなかったんです。しかし、自分のなかで、その「本当にやりたいこと」のアイデアがなかなか出せない、そんな悔しさと焦りを感じていました。そんなとき、メンターからアドバイスをもらったことで、転機が訪れました。「自分がゼロから生み出すのは苦手でも、人のアイデアをうまくまとめたり、かけ合わせることは得意なのではないか」という自分の特性に気づいたんです。そういった自分の得意なことを理解したうえで、仲間と協力しながらプロジェクトを作り上げました。

ーー出会った人たちについての感想や印象に残ったエピソードを教えてください。

坂井さん:本当にたくさんの素敵な人に出会えました。特に、社会人の方々に褒められたり、アドバイスをいただいたりしたことは大きな財産です。中間発表でみなさんからいただいたフィードバックは、自分のモヤモヤを言語化してくれて、腑に落ちる感覚がたくさんありました。
また、プロジェクトでずっと併走してくれた音更町の横井さんの熱意には圧倒されました。横井さんの「音更町を本当によくしたい」という思いが伝わってきて、心が動かされました。

「遠慮はせずに、配慮はしろ」

ーーフィールドワーク参加後、日常生活に戻ってから意識や行動に変化はありましたか?

坂井さん:「遠慮はせずに、配慮はしろ」という事前講座でのHACK-Academyの鍛島さんの言葉が印象的で、それを実践してみたら本当に楽しかったです。やりたいことをやることで、充実した時間が過ごせました。食べたいものはしっかり食べ、温泉にも毎日通わせてもらいました。ミチシロカで学んだことは、日常生活でも大切にしていますし、「やらずに後悔するな」という考え方は、今後も忘れずにいたいです。

ーー坂井くんはまだ1年生で、キャリアについてはまだ少し先になるかと思います。ミチシロカの経験が今後のキャリアや進路について考えるきっかけになった部分はありますか?

坂井さん:正直、まだ自分が何をやりたいのか明確にはわかりません。でも、だからこそミチシロカに参加したんです。1年生のうちに色んな経験をして、自分の選択肢を増やしたくて。今回、公務員の方々とも交流する中で、「公務員ってかっこいいな」と思うようになりました。実は親も公務員なので、家では仕事の愚痴もよく聞いていて、公務員って楽しい仕事なのかなと考えることもあったのですが、今回のミチシロカの経験で、自治体の人たちが自分たちの町について本気で考えている姿がかっこよくて、そういった部分にも触れられて、公務員が自分のキャリアの選択肢の一つになりました。

ーー今後も地域活性化や社会貢献の活動に参加したいと思いますか?

坂井さん:自分の地元が盛り上がってほしいという思いは漠然とありましたが、ミチシロカに参加してその感情がより具体的になりました。地域の魅力に向き合う楽しさを知り、どうしたらもっと良くなるのかを考えるのが面白いと感じました。これからも地域活性化に携わってみたいと思います。

ミチシロカは「本気になれる場所」。成功しても失敗しても、すべて財産になる。

ーー坂井さんにとって「ミチシロカ」とは?

坂井さん:「本気になれる場所」です。大学生になると単位を取れればいいや、という感じで、本気で何かに取り組む経験が少なくなります。そんな中でミチシロカに参加し、全力で向き合う経験ができたのは本当に貴重でした。成功しても失敗しても、それはすべて財産になります。協賛していただいた企業の方々、交通費から食費など支援いただいたミチシロカの事務局、関わっていただいたすべての人への感謝もあり、その感謝を恩返しするために、本気で頑張らなければという気持ちが自然と生まれました。本気になれる機会はそう多くないので、ミチシロカは私にとって特別な存在です。できれば、またミチシロカの場所に「戻りたい」と心から思います。このような機会を与えていただき、本当にありがとうございました!


ミチシロカの名場面集をX、Instagramで更新

ミチシロカ in 北海道音更町には、プログラム中カメラマンが帯同して、学生や町の様々な様子を撮影していました。現在、SNS(X・Instagram)で #ミチシロカ名場面集 として更新中です。
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