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事業創造を企むファーストペンギンが鍛えるべき"反利き腕"

こんにちは、ミチナル新規事業研究所の菊池です。

今日は、事業創造を企むファーストペンギンが、『どんな力を養うべきか』について書きたいと思います。


さて、私たちmichinaruの事業テーマは「変化を起こす挑戦者づくり」。

(先日ホームページがアップしました!)

事業創造する人材の育成は、まさにどストライクの活動ではあるのですが

「我が社には事業を提案してくれる社員はいないんですよー」

という嘆きの声を企業様からよく聞くのです。


そしてこの「事業を提案する社員がいない」問題は、売上を安定的に上げている会社に多いように感じます。


ここに今回のヒントが隠されています。


どうしてその問題が起こってしまうのか。


それは、安定的に売上を上げる会社が抱える構造的な問題が存在すると思っています。


「ゾウの足輪」というエピソードご存じですか。

鎖につながれた象


人間に飼育されることになったゾウは、子象のうちから鎖に繋がれた足輪をはめられます。

自由に動きたい子象は、繋がった鎖を外そうと暴れますが、鎖は外れません。

何度も試みるうちに、次第に子象は暴れるのを辞めてしまいます。

年齢を重ねると、足輪のみで鎖が繋がっていなくても、どこか遠くに行くことはないそうです。

自分は自由に動くことはできないという思い込みが、自らを縛り付けているのです。

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このエピソードは、新規事業が生まれない会社の状況とよく似ています。

新人の頃は「こんなことやりたい!」「こんな提案したい!」と希望をもっていた社員も、会社にはいると与えられた課題を解いていくことが仕事のメインとなってきます。

いかに効率的に、いかにスピーディーにその問題を解いていくのか。

これが既存事業で成功する上で大切なエッセンスです。


ただし、ここで培った「問題を解く力」はいざ何か新しいことをやろうとなったときに役立ちません。

事業創造はそもそも解くべき課題を定義するところから始まるため「課題設定の力」が鍛えられていないのです。

また、決められた仕事、やるべき仕事という鎖につながれ続けた結果、鎖が外されてもその決められた仕事をやり続けることが当たり前になっています。


だからこそ、事業創造の最初の一歩は、今まで仕事で使っていた問題解決という利き腕を使わず、課題設定という※反利き腕を鍛えねばなりません。

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前回のnoteで、タイムトラベルの話をしました。

ここでお伝えした方法も、反利き腕を鍛えるひとつのやり方です。

視点を過去と未来に行き来することで、日常と違う景色から自らの解くべき課題を見つけていく方法です。

私たちは仕事をする度に、既存事業を回す利き腕は強くなっていますが、新規事業を創る反利き腕は意識しないとなかなか強化できません。


イノベーターと言われる方のインタビューや自伝などを読んでいると、反利き腕を鍛えるトレーニングや習慣を意識的にやっています。

次回、私のnoteでは、イノベーターたちが反利き腕を鍛えるために行っていることを、ご紹介していきたいと思います。

お楽しみに!

※ちなみに「利き腕」に対する対義語は日本語にはないようです。

辞書で探しましたが存在しませんでした。

よって今回は「反利き腕」という言葉を置かせてもらいました。

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