コロナが明けたらなにしよう?

 休職期間に外出自粛、とにかく人と会えない。ここ1ヵ月の間で直接会った知人は上司とお医者さんだけ。テレビ電話を繋げた友人が8人。電話だけしたのは母ひとり。

 みんなに会いたい。

 今は誰もが頑張っているから私も頑張る。油断しない。家族に会うのは落ち着いてから。友人と遊ぶのも落ち着いてから。心も体も元気になってきたから、ちょっと寂しくても踏ん張れる。仕事に戻る目途は立ったから、職場の人にも、もうちょっとで会える。

 会いたい人だけじゃない。
 マスクを外して出歩けるようになったら、やりたいことがたくさんある。
 忘れないようにnoteに書いておこう。

 

美味しい外の空気を目一杯吸い込む

 遮る物は何もない。朝の空気、空の青、木の葉が擦れる音、湿った土の感触、近所の晩御飯の匂い。五感を使って全身でたっぷり呼吸する。立ち止まってるわんちゃん、ベンチに座ってるおばあちゃん、自転車走らせる子供、ジョギング中のお兄さん、買い物向かうママさん、お仕事帰りのパパさん、のんびり横目で眺めながら散歩する。目が合ったらにっこり微笑みかけて挨拶する。


誰かが作った美味しいご飯をたらふく食べる

 仲の良い友人を誘って、お洒落なお店を予約する。お仕事の休憩時間、職場の近くのおにぎり屋さんのおにぎりとお惣菜を買う。焼き鳥屋さんで一杯目にビールを注文して豚精肉と手羽先とまいたけポン酢を食べる。実家に帰って1日目はお母さんにロールキャベツのトマト煮込み、2日目はお父さんに手巻き寿司を作ってもらう。


休みの日に図書館に行って本に埋もれる

 街中にある図書館に通う。『耳をすませば』のしずくみたいに、机に本を山ほど束ねて、自転車に乗った男の子がお弁当を届けにきてくれないかなって妄想して、心行くまま小説の世界に浸る。帰り道、空から街を一望できる長い階段と上昇気流とバロンと満月みたいなデブ猫を探しながらカントリーロードを口ずさむ。


友人とピクニックをする

 花びらが散って草の茂った桜の木の下にレジャーシートを敷いて、おにぎり、唐揚げ、卵焼き、みんなで持ち寄った手作りのお弁当を広げてお酒を飲む。冬になっていたとしても桜の咲く頃があっという間にやってくるから、春の予定を立てながら家で鍋パーティーをする。職場、好きな人、将来の夢の話、勢いのまま子供みたいに語り合う。


時間を気にせずウインドウショッピングする

 ATMでお金をおろし、財布と私で本日の上限額を約束する。ナチュラルキッチンで可愛いお皿を探し、Tabioの靴下を3着買って、ユニクロの服をたくさん試着する。お気に入りの雑貨屋さんを5件ハシゴする。疲れたら喫茶店に入ってコーヒーとフレンチトーストを注文する。ひと息ついてからぶらぶら歩き、かわいいものが目に入ったお店に誘われるまま入る。靴屋さんで巡り合った素敵な靴と見つめ合う。


満足するまでヒトカラする

 駅の最寄り、地下に潜った先のカラオケに一人で入る。同じアーティストのお気に入りの曲を連続で入れる。喉に優しい曲が先、喉を壊す曲は後。ジンジャーエールを飲んでから炭酸やめとけばよかったって後悔。注文したエビピラフを持ってきてくれたお姉さんを気にしてちょっと歌うのをやめる。もうしばらくは来なくていいやって思うまで喉を枯らして叫ぶ。


カメラを買って旅に出る

 お金をちょっと貯めて一眼レフかミラーレスか滅茶苦茶悩んだ末にカメラを買う。お気に入りの本を2冊御供にしてフェリーに乗る。翌朝左右に振られながら人っ気のない大浴場を満喫する。陸に着いたら電車に乗って駅弁を食べながら車窓越しの景色を楽しむ。沁みた瞬間を捉えたくてシャッターを切る。帰宅後パソコンにデータを移し、見返してはにやにやする。


noteを書く

 空気が美味しいこと、食べたご飯がオシャレだったこと、本に涎を垂らして寝ちゃったこと、桜の木から虫が降ってきたこと、衝動買いしたアクセサリーのこと、昔から好きなアーティストのこと、一人で旅した景色のこと、思うまま、感じたままに、noteに綴っていく。




 子供の頃のクリスマスイブみたいに、わくわくしながら待っていよう。
 ――うん、明日が楽しみだ。

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