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[英詩]Bob Dylan, 'License to Kill'

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

英詩のマガジン の本配信、今月3本目です。歌われる詩の2回めです。今回はボブ・ディランのアルバム 'Infidels' (1984年、下) に収められた 'License to Kill' (「ライセンス・トゥ・キル」)です。

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録音は1983年4月13日 (The Power Station / Studio A, New York)。プロデユーサは Bob Dylan と Mark Knopfler. サウンド・エンジニアは Neil Dorfsman.

今回は詩テクストをリクス校訂版に準拠して考えてみます。

参考文献 は、文字数の関係で別の note にあります。

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(202008)」へどうぞ。

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英詩の実践的な読みのコツを考えるマガジンです。
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【内容】〈英詩の基礎知識〉〈歌われる英詩1〉〈歌われる英詩2〉の三つで構成します。
【取上げる詩】2018年3月からボブ・ディランを集中的に取上げています。英語で書く詩人として最新のノーベル文学賞詩人です。
【ひとこと】忙しい現代人ほど詩的エッセンスの吸収法を知っていることがプラスになります! 毎回、英詩の実践的な読みのコツを紹介し、考えます。▶︎英詩について、日本語訳・構文・韻律・解釈・考察などの多角的な切り口で迫ります。

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まとめ

ボブ・ディランの 'License to Kill' は、manを男と取るか人間と取るかで大きく全体の意味が変わる。コーラスの女性を賢者と見るリクスの見解にそえば、男と取るほうが、より鋭い読みになる。人間と取った場合は、一般的な社会や文明の批判になる。

動画リンク [Bob Dylan, 'License to Kill', 'Shake a Hand', Los Angeles, 6 June 1986]

上の動画の Tom Petty & the Heartbreakers との演奏では、'License to Kill' の3連+コーラスの部分は省かれている。'Shake a Hand' は Faye Adams のR&B曲 (1953)。

動画リンク [Bob Dylan, 'License to Kill' (Official Video)]


原詩+注+日本語訳+韻律+解釈

License to Kill
Bob Dylan

1連+コーラス

Man thinks ’cause he rules the Earth he can do with it as he please
  And if things don’t change soon, he will
 Oh, man has invented his doom
 First step was touching the moon

   Now, there’s a woman on my block
  She just sit there as the night grows still
  She say who gonna take away his license to kill?

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