まちに関わり、ネイバーズグッドの未来を考える

気がつけば、会社を興してから早くも3期目が訪れようとしています。

空き店舗利用からのコワーキングスペース開業と、それに伴う融資の必要など、いろんなことが重なって起業という選択をしてから、本気でまちに関わることを決心したように思います。

商店街や町内会、地域イベントなど、まちをつくる様々な団体や人と関わり、サポートする中で今、一番に思うことはリソースです。

リソースの中でも特に「人」。
各々の立場で、やりたいことや改善案などまちを良くするためのアイデア、要望がテーブルに上げられますが、結局のところそれを誰がやるのか?の段階で話が止まってしまいがちです。

企画を実行するにあたり、動ける人がどこも不足している現状を目の当たりにしています。

少子高齢化が社会現象の一つではありますが、ここ都心においては原因の全てではないと思っています。

恒常的な関わりが必要

会社設立前は、自分の身ひとつであらゆることを請け負い、イベントなどが決まった際に、そこで初めて当日の運営を手伝ってもらえる方を募集していました。

イベントは人手もエネルギーも必要なため、声をかけ集まっていただける方々には本当に助けられます。

しかし、本業としてまちに関わり始めると、人手が不足しているのはイベント当日に限らないということを痛感します。

商店街や町会の街灯や防犯カメラのメンテナンスや掃除など、恒常的な関わりが必要です。イベントも規模が大きくなると、それなりの準備期間がいります。

それをみなさん、各々の商売や仕事の忙しさの合間を縫って担っており、ボランティアです。

こういった方々の気持ちがまちを支え、地域をつくっているのだなと感じます。

周りからの期待と団体のキャパ

しかし、
そんな彼らにできること以上の期待を周りから寄せられます。

"周り"というのは会員もそうですし、補助金を提供する行政もそうです。

それらの期待が悪というわけではなく、それぞれの立場で「まちを良くしたい」という想いがあります。

「会費を払っているのだからもっと活動をしてほしい」
「年々新しい企画でお願いします」云々。

求められるのは、現状維持以上のプラスαの部分です。

僕もWebというものを扱う中で、保守ほど人から褒められない仕事はないなと、よく思います。落書きもなく、ゴミも少なく、街灯の電気が夜灯る、そんな当たり前の陰には人の手が入っているものです。

しかし一方で、僕自身も曲がりなりにも店舗を持ち、集客や固定費との戦いを経験できた身としてプラスαを期待する気持ちもよくわかります。

団体の務めとは

商店街や町会など、団体の務めとはなんだろう。
さまざなな団体の役員会などに出席させていただく機会が増える中で、色々と考えさせられます。

こういった集まりに参加している方々は、想いがあり、それこそ利他の心で動いている方が多いです。

しかし、周りからの期待は高い位置にあります。

言ってみたら、楽天やamazonなどといったプラットフォームを運用しているようなもので、日進月歩サービスをアップデートしていかないと団体の価値を維持することができないものと考えます。

さらにはコロナ禍の対応など、未だかつて経験をしたことがない状況に対しての対応や逆境でも地域を盛り上げさせる補助金など…自分の商売だけでも大変なのに、新規事業を立ち上げるほどの課題をこなしていくのはかなり無理があるのではないかと感じます。

ネイバーズグッドの務め

社会の成熟や情勢に伴って、地域活動の難易度がどんどん上がっているように思います。地域に一つくらい、それを本業とする事業があってもいいと思います。…むしろ、それがないといけないな、と思います。

商店街や町会、その他地域団体の負荷を軽減し、地域の期待に応え、プラスαを提供する。そして、それが自己犠牲とならず、それに尽力する社員やスタッフ、自分や家族も豊かにする。

それが弊社のまちづくりに対するミッションだと捉えます。

まちで稼ぐ?

まちの「困った」の解決にあたる中で、自分自身は何で食っていくか、は大きな課題です。長らく試行錯誤を重ねてきましたが、やはり、まちを直接の収益につなげることは本末転倒なんだ、と考えが至ります。

先述のとおり、まちのサポートにあたっては人的リソースが必要です。そこにかかる人件費をまちからの売上で賄おうとすると、どこかの時点で会社の売上のためにまちと関わることになります。補助金の見方も変わり、目的と手段が逆転します。

また、成熟した社会におけるまちづくりはトップダウンで牽引するのではなく、ボトムアップで地域と一体となってつくることが必要だと考えます。(またのタイミングで書きたいと思う)

まちのためのお金が一つの組織の存続のためというような共依存の構図は、地域に住む人たちにとって良いまちになるとは考え難いと僕は感じます。

なので弊社としては、まずは制作会社として堅実に儲けを出すことを目指し、発注いただく意義をブランディングすることが、弊社としてのまちづくりの考え方となります。

そして、ボトムアップで地域の人たちが互いにまちに関わり、広く、そして深いアウトプットできるように事業をプラットフォーム化。地産地消のクリエイティブを実現させることを次の段階として見据えます。

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