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結婚の決め手は何ですか?


日本では、結婚前にお互いの年収とか貯金を教えあうのが当たり前なのでしょうか?

私は、夫の年収も貯金額も全く知りませんでした。

反対に彼から私の収入や貯金額を聞かれたこともありません。

気にならなかったわけではありませんが、それよりも、彼がどういう暮らし方をしてきたのか、そして今現在どういう暮らし方をしているのか、日常のお金の使い方はどんな感じなのかはさりげなく(笑)チェックしていましたが、収入の多寡に関してはあまり興味はありませんでした。



私が夫と結婚したい、しようと思ったキッカケはいくつかあるのですが、今日はその中のひとつをお話しようと思います。

それは、私のパリのアパートのキッチンの排水管が詰まってしまって、水が流れなくなってしまったときのことです。

まだ付き合い始めの頃で、キッチンのシンクの水が流れなくてすごいことになっていることは、恥ずかしくて言えないし、見せれないと思っていました。

でも、パリで配管工を呼ぶのはそう簡単なことではなく、正直で適正価格で働いてくれる人を知らなければ、法外な値段を払うことになったりしますし、知らない男性(配管工と名乗る誰か?)にキッチンに入ってこられるのにも抵抗があり、なんとか自然に流れてくれないかなと、憂鬱な気分になっていました。

そんな私に、どうしたの?何かあったの?と聞いてくれた彼に、ちょっと排水の調子が悪いみたいでと話すと、すぐに仕事帰りに来てくれて、真夏の炎天下のエアコンのないキッチンで汗だくになりながら、シンクの下にもぐり、排水管を分解して、中に詰まっていた、私なら絶対に触れないアレコレを全部キレイにしてくれたのです。

パリの古いアパートは、日本のシステムキッチンのように機能的ではなく、食品のカスを貯めておく金属製のザルみたいなものがついているわけではなく、どんなに気をつけていても食器を洗う時に排水と一緒に、いろんなものが流れていってしまうのです。

特に原因となっていたのは、出汁をとった後の昆布で、分解した排水管からから出てきたそれらを見るのも怖がっていた私に、見なくていいよ、全部キレイにしておくからと、真夏の仕事帰りで疲れているだろうのに、西日の差し込むサウナみたいなキッチンで大きな体を横たえて、頭をシンク下に入れて、汗だくになって働いてくれている姿を見ていたときが、この人ならだいじょうぶかもしれないと思った瞬間でありました。

あの配管に詰まっていた昆布を見られてしまって、それを汚いとか触りたくないというそぶりも見せず、ただ純粋に、困っている私を助けようとしている姿を見て、飾らない本当の私を見せていいんだ、彼とだったら無理しなくてもそのままの私のままでやっていけそうだと思ったのでした。


同年代の人は覚えているかもしれないエピソードですが、昔々、松田聖子さんがロケの最中に食中毒になり、下痢や嘔吐で苦しんでいた時に神田正輝さんが介抱したのが二人の愛の始まり、結婚のキッカケだったという話がありましたが、ちょっとそれに近い感じです。


パリで暮らしていると建物が古いこともあって、あちこちにガタが出やすいので、ちょっとした配管工事などは自分でできるとすごく便利です。

夫は、独身時代は、機会がなかったこともあり、あまり得意ではなかったようですが、結婚してからは、ここに穴を開けて欲しい、ここに棚を作って欲しいというような私の願いを叶えるために、日曜大工を始め、今ではプロ並みにできるようになりました。


他にも結婚の決め手になったエピソードはあったはずなので、また思い出したら記事にしますね。

ちなみに彼の収入は、結婚してから送られてきた給与明細を見て、初めて知りました。

それでも、フランスの給与明細は複雑で、よく見方がわからなかったのですぐには、ちゃんとした額はわかりませんでした。

その後、二人でアパートを購入しようということになった際に、銀行に持って行く書類を準備していたときに年収を知りました。

それが思っていたよりも多くても少なくても、私はどちらでもいいと思っていたのです。

だって、いずれにしても、一人で生計を営むよりも二人の方が、払う家賃もひとつでいいし、収入も二人分になり、貯金も二人分になるので、いいことばかりだと思っていたので。


日本の女性は、どうして、そんなに結婚相手の年収を気にするのでしょうか?

ニートやヒモの男性は問題外ですが、誠実で、きちんとした職業について真面目に働いている男性で、二人が愛し合っていれば、それで十分幸せになれると思うのですが、それ以外に何が必要なのでしょうか?





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