パリのおもてなし

パリ在住、独身アラサー女子のお誕生日パーティー


先週の土曜日、友人の誕生日パーティーでした。こちらの誕生日パーティーは、本人が主催することも多く、今回もその日にお誕生日を迎える彼女本人から「お誕生日パーティーを開くので、みんな私のアパルトマンへ来てねー❤️」というメールをもらいました。
 

彼女はイギリス人でもう10年近くパリに住んでいて、パリ郊外、といってもメトロがパリ中心部から続いているのでけっこう便利な場所に、4年ほど前にアパートを購入。花の独身生活をエンジョイしています。


彼女のご招待メールに「私が何歳になったかなんてやぼなことは聞かないで」って書いてあったので私も正確な彼女の年齢は知らないのだけど、招待客の年齢層はとても幅広くて、若い男の子から、妙齢のマダム・ムッシュー、そしておじいちゃん、おばあちゃんまで、年齢も国籍も多岐にわたっていました。でもなぜか、とても若い女の子(20代)がいなかったような気がしないでもないけれど。。。


ちなみにフランスでは、30代女子は十分、若い子扱いされていて本人たちも、まだまだこれからって感じなので、日本のようにまだ20代後半なのに、「もう私たちおばさんよねって」いう感覚は全くありません。そして、60歳過ぎたムッシューたちも、若いころと変わらず、というか年とともにより大胆に、気に入った女性に電話番号を聞いたりデートに誘ってみたり、人生をエンジョイしている人がいっぱいです。もちろんマダムたちも負けてはいません。美しく背筋を伸ばしていくつになってもエレガントな彼女たち。洋服を選ぶ時も年頃の娘さんと同じブティックでっていうマダムも少なくなく、それが変に若作りっていう感じではなく、ナチュラルに魅力的なのです。

 

ところで、今回のパーティーの招待客は、数えてないけどざっと30人から40人くらい。そして彼女のアパルトマンは、小さな寝室とキッチン、そして8畳くらいのリビングルーム。リビングに入りきれない人たちは、キッチンへ続く廊下でワイングラス片手に立ち話をしたりしていて、玄関先にも人があふれている状態。それでもみんな楽しそうで、誰かがキッチンからおつまみを探してきて、お皿を回しあったり、パーティーをエンジョイしていました。

 

決して広いとは言えないけれど、空間を上手に生かしてセンス良く暮らしている彼女。部屋の広さを理由に、招待する友人の数を制限するわけでもなく、おおらかにもてなしている姿はとっても素敵でした。一緒に行ったフランス人の女友達が、「私のアパートとそんなに広さは変わらないのに、こんな素敵なパーティーが開けるなんて、狭さは理由にしちゃいけないのね。」ってしみじみ言っていました。私も同感。こんなふうにパーティー上手になれたらいいなと思ったのでした。



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<追記>

9年前に別ブログで公開した記事です。

この日からもう9年の年月が経ったのかと思うと、時の流れの速さに驚きます。

今思えば、彼女のアパルトマンは25平米くらいだったと思うのです。

キッチンも小さいシンクがついたステューディオ(ワンルームマンション)用のものでした。

でも、お部屋が狭いから、素敵なダイニングルームがないから、キッチンのコンロがひとつしかないからという理由で、パーティーをしない人はあまりいません。

人が好きだから人を呼ぶ。

広くて素敵なアパートに住んでいるからホームパーティーができるのではなくて、自然体のおもてなしの気持ちが人を呼び楽しい輪が広がっていくのでしょうね。



元記事:お誕生日パーティー(ミカリュス・ブルガリスのパリ・ガイドブック)2009年06月26日

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