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400人全員がリモートワークのニット/リモートワーク導入ノウハウ

こんにちは。コザワです。

世間を騒がせている新型コロナウィルス。感染力の強さはインフルエンザの比ではありません。感染者がいっときに10万人を超えると、医者も看護師も病床も足りなくなります。俗に言う「医療崩壊」。これが怖い。
コロナの一刻も早い終息を願うと共に、少しでも日本の未来に貢献できますよう、今回のnoteを書かせていただきました。


2020年はリモートワーク元年

さて、そんな最中、注目されているリモートワーク。

今年は、オリンピックや5Gなどもあるので、コロナによる一過性のものではなく、更に注目される年になると思います。

私が勤めている株式会社ニット。バックオフィスを中心とした業務をオンラインで受けるHELP YOUというサービスを主に展開している企業です。
当社は、5年前からこのリモートワークなどの新しい働き方を追求する企業として産声をあげ、現在では、400名のリモートワーカーの皆さんが働いてくれています。そんな我々だからこそ、大変僭越ではありますが、リモートワークを導入するにあたっての重要なことをお伝えしたいと思っています。


リモートワーク導入するにあたっての心構え


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▼企業メリット
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リモートワークを導入することによって、企業としての一番のインパクトは、「オフィス運営費用が掛からない」というコストカット文脈。オフィスの家賃、光熱費、通信費などが抑えられることに加えて、社員の交通費や打ち上げなどの飲食代もほぼ掛かりません。大企業でも最近では、フリーアドレス(自分の席を持たずに、敷地面積を少なくする策)を導入していますよね。オフィスを持たないコストカットインパクトはとても大きいです。

また、社員の住むエリアを限定しないため、世界各国に住む人が対象となり、採用の母集団形成もしやすくなり、採用力が飛躍的に向上します。更には、災害やインフルエンザなどが発生しても、事業をストップする必要はありません。


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▼リモートワークの先の目的が重要
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ただ、勘違いをしていただきたくないのは、大前提、「リモートワークは、ただの手段にしか過ぎない」ということです。

企業にとって大事なことは事業の成長であり、働く社員の方々とその家族の幸せの追求。リモートワークは万能ではないですし、どう考えても、オフィスに出社して、顔を見ながら仕事をした方が、成果には繋がりやすい。だから、安易にリモートワークに手を出すと、まず間違いなく、失敗します。

それらを前提に、以下を読み進めていただけましたら幸いです。


リモートワークに対する不安の声

・さぼる人がいるんじゃない?
・雑務しかできないんじゃない?
・正しく評価できないんじゃない?
・マネジメントって難しいよね?
・働きすぎるんじゃないの?


本当によく耳にします。でも、これは、リモートワークじゃなくても、起こり得ること。オフィスにいたってネットサーフィンできるし、隣に座っていたって正しくマネジメントが出来るとも、成果が出るとも言えない。ましてや、5-6年前の私は、終電ギリギリまで毎日のように会社に残っていました。

なので、リモートワークなら尚更、これらの不安を解消するのは、なかなか至難の業なのです。


リモートワーク導入・推進の整えるべきこと


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▼組織のベースとして必要なこと
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・自立した組織
・一人一人がプロフェッショナル
・信頼し合っている組織
・プライベートも尊重
・経営者が社員を心底信じている
・管理職がマメ
・同僚の察知能力が高め
・メンバーが真面目

大前提、経営者がメンバーに対して性善説の気持ちで信じていなければ、リモートワークは成り立ちません。「さぼらないかな?」「仕事ちゃんとしてるかな?」といった不安があるうちは、オススメしません。その気持ちは、メンバーが敏感に察知します。経営者の方には、「信じて、任せる」という気持ちで、どーんと構える覚悟を持ってもらう必要があるかな、と思います。

また、依存し合う関係性も、難しいです。例えば、「上司の指示を待つ」「言われたことだけをやる」「承認欲求が高い」「間違いを許されない」そういった組織だと、なかなか、上手くはいきません。「依存からの脱却→自立した文化→相互依存し合える信頼関係」そこまで昇華して、互いの状態を察知しながら、フォローし合って、「私、それやっとこっか?」と言い合えるようなボーダレスな関係性は必要です。

リモートワークになると、13時から家庭訪問、15時からお迎えの時間、17時から家事タイム…などなど、仕事とプライベートの境界線が曖昧になるので、そんなプライベートの時間も尊重し合える風土が大事です。この前も、14時から打ち合わせをしていて、15時の10分前に、「あ!僕、この後、散髪なんで、先抜けます!」「おお、そうだったね!了解!いってらっしゃい!」なんていう感じでした笑

「プロフェッショナルな集団」でありながら、「プライベートも尊重し合えて、人としての信頼関係のある組織」ということが、ベースになります。


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▼労務整備
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・情報を常に可視化・蓄積
・ツール整備(チャット、オンライン面談)
・働く環境整備・セキュリティ
・スケジュール共有
・無駄な会議削減

オフラインだったら、「過去の提案資料がロッカーに平積み」「ちょっとココ教えて!と隣の先輩に声を掛ける」「オフィスにいる時間=仕事の時間だから、何時だろうと会議招集OK」とまぁ、そんな感じだろうと思います。

しかし、リモートワークになると、そうはいきません。

情報はクラウド上に全てアップし、他の人もすぐに見ることができ、フォローできるような状態に常にしておくことが大事。セキュリティ上、権限レベルは役割に応じて設定し、管理する。

また、基本的なコミュニケーションは、チャットワーク、スラック、メッセンジャーなどのチャットツールが一般的。当社の社内はチャットワーク。生産性はとにかく上がる。「お疲れ様です」とか不要だし、社長から「〇〇をお願いできるかな?」→「😊👌」と絵文字だけ送るなんてこともある。ただ、どうしてもテキストだと冷たく感じてしまいがちなので、トラブル発生、テキストのラリーが続いている時、理解にズレを感じる時などは、10分でいいから、実際に話した方が早い。

WEB会議は、基本的にzoom。他にも、ハングアウト、Whereby、チャットワークなどありますが、通信の安定性を考えると、zoomが良いかなと思います。


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▼制度・役割
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・役割の明確化
・成果物の明確化
・評価指標をオンライン・オフラインで決めるのではなく、仕事の難易度で決めること

ポイントは、リモートワーク組とオフィスワーク組を、「リモートだからという理由で役割を減らしたり、評価指標を低めに設定したりしないこと」です。あくまでも、通常の目標や評価指標の通り、本人の志向や能力に応じて、会社として任せたい期待役割があり、それに伴って、評価指標を設定する。それでないと、リモートワーカーが「期待されていない」と感じて、やる気が削がれてしまいかねません。

以前、リモートワーク導入を検討しておられる社長に、「リモートワークだと、雑務しか渡せない」と言われたことがあります。そんなことは、全くないです。当社は、五反田にオフィスはあるものの、全員フルリモートOKなので、営業もCSも人事も、みんなオフィスに出社することなく仕事をしています。

例えば、営業の業務フロー。
①リサーチ・提案内容思考
②提案資料作成
③商談(対面/オンライン)
④商談後の議事録作成
⑤次回提案へ向けた思考
⑥上司に報告・相談(対面/オンライン)
上記の一連の流れだとした時に、絶対に対面の必要があるものは、③商談で、顧客に「来てくれ」と言われる時だけ。ただ商談すら基本的にはオンラインで対応しているので、全てリモートワークでOKなのです。

「オフィスに来ることが仕事」というのは、もはや固定概念でしかないのです。


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▼エンゲージメント向上
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▶当社の事例
・フォローし合えるチーム体制

・チャット:嬉しかったことを共有し合う場
・チャット:雑談をし合う場

・オンライン事業会議:冒頭に
嬉しかったことを共有
・オンライン:勉強会
・オンライン:雑談会→週1
・オンライン:飲み会→月1

これは、すごくすごく大切です。

やはり、在宅で仕事をしていると、孤独になりがちです。トラブルなどあった日には、特にそうなります。だからこそ、チームを組んで、互いの進捗を報告し合ったり、相談し合える風土を作ることは大事にしています。

また、互いをリスペクトしあうために、当社ではオンラインでの事業会議の冒頭に「喜びの声」というコーナーを導入して「今週の嬉しかったこと」を発表し合って、士気高め合ったり、チャットでも「喜びの部屋」でリアルタイムに嬉しかったことを共有し合ったりしています。

雑談もすごく大事にしています。ただただ、週1回30分、他愛もない話や気になることを話したり、チャットで雑談をしたり、ニュースを共有したりすることで、心理的安全性を担保しています。

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飲み会も、もちろん、オンライン。お子さんと参加、お子さんを寝かしつけてから参加、風呂上がりに参加、パジャマで参加、歩きながら参加…。

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年末は忘年会を100人で実施しました。詳細は、こちらをご参照ください。

自律と自由との境界線こそ生命線だと思っています。



番外編:管理職者を巻き込めるかが成功の鍵

これはリモートワークのみならず、新しいことを始める時に起こりがちなこととして、「管理職者の障壁」というものがあると思っています。

▼ポジション別のリモートワークへの気持ち例

◉経営層→自分らしく、生産性高く、事業成長へ貢献して欲しい
◉管理職層→昔は、オフィスで夜中まで働くスタイルで勝ってきた
◉メンバー層→ 自分らしく、仕事もプライベートも大切にしたい

やはり、今まで自分たちが長年かけて作り上げてきた体制、組織、マネジメント、サービスの在り方などの環境を変化させることへの抵抗感は結構強くて、なかなか新しい施策が上手くいかない、というケースはよく見受けます。いかに、古参メンバーを巻き込めるか、ということがコツですね。


▼ツイッターでも情報発信しています!
https://twitter.com/mica823

繰り返しますが、リモートワークはただの手段。しかし、このリモートワークの導入をきっかけに、社内の制度や風土をどうしていくのか?ということを見直す機会にしていただけたら嬉しいな、と思っています

リモートワーク導入支援サポート、リモートワーク推進向上サポートなども行っています!お気軽にご相談くださいね!



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