【後編】BtoBもファンを大切にする企業だけが勝ち残る-ファン創出の具体的な方法-
皆さん、こんにちは!令和PRとHELP YOU広報の小澤です。
前回、BtoBのファン化の重要性を書き始めたのですが、力尽きてしまいました。。。ごめんなさい💦
したがって、今日は、その続きとして、「ファン創出の具体的な方法」について書いていきたいと思います!
では行ってみましょう~~~♪
ファン創出の具体策①「情緒的価値」を打ち出す
前回のnoteに記載したように商品の品質など「機能的価値」は模倣・追随されやすく、コモディティ化していきます。しかし、商品の「情緒的価値」はその商品のオリジナリティーであり、人々の心を動かすのは、その商品の開発プロセスなどに紡がれた「ストーリー=物語」です。品質は区別がつかないかもしれませんが、それが生み出された背景に独自のストーリーがあれば、そこに共鳴した人がファンとなり、ブランドを構成する核となる要素となっていきます。
また、ファンはそうした商品・ブランドの独自の物語に価値を見出し、自分ごと化することによってそれを支えていく存在です。ファンは自身のライフスタイルや志向とシンクロする、その商品やブランドがまとう「世界観」を買っているとも言えます。
その時のコツとして重要なのが、「裏側」「弱み」「実は…」などのGAPを見せることだったりします。人間、「裏側」って好きですからね。
例えば、私はYouTubeのエガちゃんねるが大好きなのですが、エガちゃんって、「激しい」「全力」「失礼な発言」「エロい」といったイメージがあると思うのですが、【2023】視聴者が選ぶ神回ランキングBEST10では、なんと1位に選ばれたのは、エガちゃんの「誠実さ」があふれるドッキリの回なのです。私もその回は4-5回見ているのですが、毎回涙してしまいます。本人は、芸人としての営業妨害だと言いますが、そのエガちゃんの「裏側」に惹かれて、更にファン(あたおか=エガちゃんのことが好きな頭がおかしいお前ら)になっていくわけです。
さらに最近では、ストーリーブランディングの「進化形」として、「ナラティブ」という考え方も提唱されています。企業側がブランドの物語を提示する「ストーリー型マーケティング」に対し、ブランド体験を通じてユーザーそれぞれが物語を紡ぎ出せる状態をつくるのが「ナラティブ」です。「ブランドが完結した物語を語るストーリーと異なり、ナラティブは物語の結果は定まっておらず、これから決定される。ブランド体験を経たユーザーそれぞれがアクションを起こすことで、ユーザー自身の物語となって各人のブランド体験として結末を迎える。ユーザーとともにブランドの物語を作り上げ、ブランドとユーザーが一緒に進化していく。強制や押し付けではなく、共創していく概念が、素晴らしいですね。
先日、PRTIMES社より、以下のようなメールが届きました。
さすがはPRTIMES社ですよね。April Dreamに関するご案内なのですが、きちんと【April Dreamをなぜやるのか】の部分で、「情緒的価値」を表現されています。純粋に出場したい!応援したい!と思えましたし、仮にプロフジェクト参画が難しかったとしても、山の手線の乗って見たい!と思えました。こういった心を揺さぶる表現をしていくことは、とても勉強になりますね🌸
ファン創出の具体策②「人」を前面に打ち出す
BtoCであれば、「商品」が分かりやすいので、その商品に関するストーリーをきちんと発信し、体験とともに、ファンを醸成していけたらいいと思うのですが、こと「BtoB、特に、無形商材」だと、何屋か分かりづらく、個人として購入・体験することも難しいので、単純にファンを作っていくのが難しい傾向にあります。
「BtoB×スタートアップ×無形商材(どれか1つでも当てはまれば)」の情緒的価値は、「人」のファンを作っていくことをオススメします。
▼3つの露出
セルフブランディング→企業ブランディングに昇華させるためには、個人アカウントで、会社の看板背負って、個人が外へ出ていくことが重要です。そのために、「顔出し」「名前出し」「社名出し」という3つの露出をしていく。一定のリスクは発生しますが、信用度が格段に上がる=ビジネスの引き合いが増えることは間違いなく、例えば私自身も、取材、リード、採用応募、イベント登壇…などなど、XのDM経由でご連絡いただくことはよくあります。
そして、ありがたくも、「小澤美佳って、有益な情報発信してもらえるな~」「小澤美佳って、なんか好きだな~」(←自分で言うなw)と思ってもらい、結果的に、「小澤は、株式会社令和PRと株式会社ニットに所属しているんだな!相談してみようかな?」と思っていただけるわけです。
お陰様で、令和PRのご依頼は、SNS経由でご連絡いただくことがとても多いですし、ニットの採用も以前より困らなくなりました。
「人」押しでファン作りが上手な企業
セレブリックスの今井さん
正直、セレブリックスという社名は、今井さん経由で知りました。セレブリックスの顔=今井さんだと思っているのですが、今井さんが発信される「営業ノウハウ」や「営業の思考」などはとても勉強になりますし、著書も秀逸に書かれています。ただ、今井さんは、実はCMOなんですよね。なので、マーケティングの方なのです。そういう意味では、PR的なストーリーやファンマーケティングを熟知された上で、それを顧客化することに長けておられるという観点では、営業やマーケターはとても参考になると思います。
白潟総研の皆さん
白潟総研さんは、「Xをやること」を入社の条件にされているそうです。会社全体として、アイコンの統一感がありながらも、それぞれの立場や見える視界を通じて、個のブランディングアップを図り、結果的に、チーム白潟総研として、相互的に関わり合って相乗効果を発揮されている様子はとても勉強になります。
結局、社外よりも社内にファンを作ることの方が大事
以下の通り、PRをどの部署に配属させるか、悩む企業も多いのではないでしょうか?
ただ、PRをどこに配置したとしても、結局のところ、その人にしか発信できない言葉があります。全員が自分の言葉で、会社の魅力や自分の仕事を発信してもらえる状態が理想だと考えています。
例)
経営者→経営者に刺さる
営業→営業・顧客に刺さる
採用→採用・候補者に刺さる
財務→財務・ファンドに刺さる
女性→頑張る女性
シニア→頑張るシニア
Z世代→頑張るZ世代 etc
自社の発信において、以下の赤枠の通り、お金をかけることはできます。
ただし、AさんやBさんの口コミのように、「愛」をベースに、「知識」を持っているファンの人の言葉が「伝播・推奨」されていくことの方が最強のメッセージ性があり、そうなると、BtoBもBtoCも関係なく、結局のところ、社内のエンゲージメントを上げることが重要だったりするわけです。
したがって、特に、無形商材を扱うBtoBに関しては、社外のファンを作ること以上に、社内のファンを作っていくことを思考し、それがグルグルとしていく状態をいかにして作るのか?を思考することが重要ですね。
さて、今回は、2回にわたって、BtoBのファン創出についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
ファンの人たちの企業への貢献として重要なのは、ベースに「愛」があって、その上で、「知識」と「売上」と「推奨」というものがあると思っています。売上はすごく大事だと思うのですが、企業やブランドによっては「売上で貢献できないファン」もいるのではないかと思っています。また、それは顧客という文脈ではなく、パートナー企業や社員、何ならその家族も含めて、会社に関係する人全てにファン化していくことが、将来、長く続く企業になっていけるのだと思っています。
ファンというのは、一夜にしてならずです。
中長期的な視点と本質的な価値を大事にしながら、ファンとともに、ストーリーを創り上げていくような取り組みができたら素晴らしいですね!
では、本日は以上です!最後まで読んでいただいてありがとうございましたm(__)m
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