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夏の憧れと青春とアイドルと

少し前から本格的な夏の暑さになってきた。じわっとくる、サウナの中にいるような暑さ。
8月になった途端、最寄りのひとつである沿線の駅から聴こえてくる音楽でハッとした。もうすぐ夏の甲子園だ、と。

あの曲を聴くと目がうるうるしてしまうのは涙もろいからなのか、それとも思っていたよりも歳を重ねたからなのだろうか。
あの頃のように、純粋な心でまっすぐひたむきに何かに熱中できる青春の日々を過ごすことは、大人になるとなかなか難しいと感じてしまう自分がいる。
だからこそ、彼らの白球への真剣な眼差しに、毎年心を動かされている。

高校生のころは、予選を勝ち上がってきた、甲子園に出場している高校球児がたまらなくかっこよかった。
特に1つ上、2つ上の代は年の距離感もいい感じなのか一番好きで、試合だけではなく「甲子園の星」という雑誌も買って食い入るように読んでいた。


間違いなくわたしのアイドルはジャニーズではなく高校球児だった。

甲子園という舞台にたつ(わたしの)アイドル。
その舞台は、今思えば、高校球児の青春にぴったりのエモさを感じる。
青い空にきれいな芝、阪神園芸さんによってきれいに整備された甲子園の土、吹奏楽の音色、一生懸命な応援、そしてあのサイレン。

そのどれもが好きで好きでたまらなくて、その中で一生懸命プレーしている球児たちがかっこよくて。わたしの青春はそこにある。


ここ数年は夏の暑さと人の多さに気持ちが負け気味で、すぐ甲子園に行ける距離なのに行くのを諦めてしまっている自分がいたが、今年は行く予定なのでとても楽しみだ。

そして、朝の8時からビールを飲みながら球児の輝きを甲子園で観るという、なんというか少々背徳感でしかないこの観戦スタイルを楽しみにしているわたしは、やはり歳をとったなあと思う。

30歳目前なのだから仕方ない。


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