見出し画像

大企業からスタートアップに飛び込んで 5年目に突入したので 初心を思い出してみる

こんにちはVoicyデザイナーの京谷です。

大手国内メーカーでインハウスデザイナーとして10年勤めたあとにスタートアップに飛び込んで早4年。いよいよ5年目に突入しました。
一度これまでの自分自身の記録を自分の備忘録的にまとめて見ようと思いました。

デザイナーとして今後のキャリアのことをお考えの方がいたら、こんなキャリアもあるよということが少しばかり参考になるかもしれません。


デザイナー人生の中で1つでも胸をはれる作品を社会に残したいと思った

Voicyにジョインする以前、私は大手国内メーカーで丸10年、インハウスデザイナーとして仕事をしていました。
私が就職したのは2008年。2007年にiPhoneが発売されて、UXというワードがバズり始めたころです。社会からのデザインへの期待も高まっていて、これは非常に幸運なタイミングでした。
元々業務の中心は自社ブランドのモバイル製品開発だったのですが、そこから新規事業開発の領域に業務が広がり、デザインの可能性に胸を踊らせながら毎日充実した日々を送っていました。

一方で、歯痒い想いも抱えていました。当時は新規事業開発のデザイナーが関わることの先駆けでもあったため、理想と現実のギャップの埋め方がわかりませんでした。デザインによってビジョンを構成して言語化やビジュアル化することができても、実現方法を詰めきれずに終わってしまったプロジェクトもいくつかありました。

「絶対に実現させる」

そんな強い想いを持つことができず、どこか割り切って「仕事として」デザインをし始めていました。
ハッと目が覚めるきっかけになったのは2017年に参加したSXSWという祭典に参加したことです。

SXSWとは?
毎年3月にアメリカ合衆国テキサス州オースティンで行なわれる、音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスティバルなどを組み合わせた大規模イベント。スタートアップや新プロダクトの見本市という側面もあり、Twitterなどの有名サービスが話題になるきっかけにもなっている。


ここでさまざまなスタートアップの方との出会いがありました。
みなさん自社のプロダクトについて情熱的にプレゼンテーションしてくださり、「未来がこうなったらいいよね」というディスカッションも白熱していました。

私も自社の展示に関わっていてのですが、スタートアップの方とのコミュニティの中で自分が浮いているように感じました。熱いディスカッションに加われなかった。本気で実現したいことに向き合っていないんじゃないか、と。

自分のデザイナー人生の中で、「これを世に残したんだぜ!」といえる作品をひとつでも生み出せるのかな。焦燥感にかられました。

これをきっかけに「スタートアップ」への興味が高まり、新たなチャレンジをすることを決意。大手メーカーを退職してスタートアップの世界に飛び込むことにしました。

音のUIで未来を作りたくてVoicyにジョイン!

元々音声に興味があり、大学の卒業制作では未来の電子楽器をつくりました。卒業論文でもゲームのBGMと操作パフォーマンスの関係を研究しました。いつか音に関わる仕事がしたいなぁ〜とぼんやり考えていたけれど、当時は「VUI」という概念もなく、音に関わるとしたら楽器メーカーとかゲーム業界なのかな?くらいしか思いつきませんでした。

そこからメーカーに就職して、スマートフォン黎明期の真っ只中で「GUI」を作り続けました。小さなスクリーンから広がる無限大の可能性を模索するのはとても楽しかったです。
でも、通勤電車の中で、ほぼ全員がスマートフォンのスクリーンに齧り付いている人たちを見て、これは本当に豊かな生活なのかな?私がつくりたいのはこうゆう未来なのかな?とモヤっとした気持ちになりました。

スパイク・ジョーンズ監督の「her/世界にひとつの彼女」という映画に強いインスピレーションを受けました。簡単に言うと主人公の男性が音声AIの女性に恋をするという話なのですが、劇中では音声のUIが主軸になっていて、登場人物がスマートフォンをポケットにしまったままイヤフォンで情報を得ていたんです。その様子があまりにも自然でこうゆう未来をつくりたい!と思い始めました。

2017年に前職で音声関連のプロジェクト担当となり、「こうゆう未来をつくりたい!」と思っていたことを思い出しながら、「音声」「未来」というキーワードでググったらまだほとんど知られていない音声サービス「Voicy」が出てきたんです。社員も3名しかいませんでした。
ご縁があり、そのあと代表の緒方とディスカッションする機会をいただいて…気づいたらジョインしてました!

緒方もこんな記事にしてくれていて、たまに読んで懐かしんでいます。笑

スタートアップへの憧れと「絶対に実現させたい」未来で思い描いていた、ふたつの輪が重なった瞬間でした。運命的なものを感じました。


大企業とスタートアップの働き方の違い


よくいろんな方から「大企業とスタートアップってどう違いますか?」と聞かれますが、何もかも違いすぎて説明に困るくらい違います。
特に大きな違いで言うと、今までは「私 対 会社」という感じがしていたのが「私=会社」という感覚になっています。
「会社は」ではなく「私たちが」という一人称で会社やプロダクトのことを語るようになりました。時には責任が重くのしかかり苦しい場面もあるのですが、「デザイナー人生でひとつだけでも胸を張れる作品を世に残したい」と思っている私にとっては幸せな働き方なんだと思います。

また、Voicyに入ってからの4年間の振り返りも近いうちに記事にしたいと思います!


大企業に勤めているけどスタートアップでの働き方も気になる。そんな方がいらっしゃったらMeetyで気軽に情報交換しませんか?
スタートアップで同じ様に足掻いている方ともざっくばらんにお話ししたいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?