シン経がワレる寒い冬
※またもネタバレを含みます
シンエヴァンゲリオンの公開日から数日・・・
色々な感想があがる中、興奮冷めやらぬ状態で自分の感想も下手くそでも文章にしたくて仕方ない夜が続き
書きあがっては「なんだこれ!中学生の夏から俺は成長しとらんのか!!」と消す日々
こんなの酒の力でも借りないと書いてられないぞと、しょーもなくて大して魅力のない文章を週末の夜まで頭のなかで塩漬けにしていました。
いま、焼酎ハイボールが1リットルとビールが1リットル入っている状態で頭がクリアになっているのでnoteを書き始めました。
僕の感想なんてnoteなんて高尚なものではなく、はてなブログ・・・いやhtmlを直書きしたフレームで分かれている個人サイトで十分なのですが。
まぁ、それはそれとして・・・
ネットの海で放流されている、理路整然と分析を自分なりに掲げつつも庵野監督に対する愛と侮蔑と尊敬を書き連ねる様々な感想文を読んでいて。
これだよ!これ!!エヴァが上映された、この知識のバールで殴り合う感じ!!と一人盛り上がっていました。
まぁ「エヴァが何を語りたかったのか」「アニメ版からEOE、新劇に至るまでどういう話だったのか」という感想は頭の良い人たちに任せておきまして。
今回、僕が語りたいのは
「なんなんだ?あのカップリングは?」
ということです。
僕はもう25年に渡るアスカ中毒でして、あれについては流石に何か書き認めたいなと・・・
そこに至るまでには、僕とエヴァンゲリオンとアスカについての話から始めたいと思います。
隙あらばエヴァに絡めて自分語りは90年代後半を主に生きたオタクの悪い癖なので、読み飛ばしてください。
[僕とエヴァンゲリオンとアスカ]
エヴァに出会ったのは中学1年生の秋
先週まではミュータントタートルズが放送されていたテレビ大阪で始まった、全くどういう内容かわからない新番組・・・
余談ではあるが、ミュータントタートルズはその数年後に放映されるビーストウォーズレベルでアドリブがあって非常に面白かったし、最終回のキャラクターからのメッセージには泣かせるものがあった。
日本語で訳されたオープニングは歌詞の尺が足りてない上にダサくて素敵なので見てほしい。
それはそれとして、中学1年といえば小学校の時に仲の良かった女の子(置鮎龍太郎が好きで、スラムダンクのBL同人誌を読ませてくれた)のせいで、僕がオタクとしてスターティングポーズを決めた頃合いで自分に合いそうなアニメを探し続け、VHSテープにアニメを只管録画し続けてた青い日々でした。
そんな中に現れた「新世紀エヴァンゲリオン」
今まで見たことがない無茶苦茶カッコいいオープニングに引き付けられ、一時停止でのCMカットを第一話から忘れていました。
その頃はVHSに録画し、気に入ったアニメは放送終了後にVHSからベータにコピーしていたのですが、第一話に衝撃を受けすぎて
当時、思春期直前の性欲ブチギル直前5秒前の男子のお宝としてベータに秘蔵していた「おとなのおもちゃ」と「ギルガメッシュナイト」を上書き録画してしまい、後から膝から崩れ落ちた記憶があります。(のちに友人に夕樹舞子のビデオをもらって立ち直った)
その日から水曜日はオタクとしてのパワーを貯蔵していく成長の日となっていったのでした・・・
とまぁ、放送初回からブッたぎって恐ろしくセンセーショナルな作品だと感じしまった僕は次の日に中学で熱く話をし始めるのだが、その頃はまだ例の事件のせいで「オタクは気持ち悪い」という流れだったので立場が悪くなるのであった。
そして話も第拾話、マグマダイバーを過ぎた頃だろうか・・・
どうも弐号機パイロットの惣流・アスカ・ラングレーを見ていると心がザワつく事に気づいたのである。
正直、今までアニメキャラクターに対して特別な気持ちを抱いた事は何回かあったが・・・なぜか初恋のアニメキャラクターは「きんぎょ注意報!」のわぴこだったのである。今考えてもどういう事かわからないが、次に好きになったのは水野亜美だったので、割とまともな二次恋のような気がする。
僕の中で好きになるキャラクターは「髪の毛がショートカット」という意識があった為、アスカに気を惹かれていくのは不思議な感じであったが、同時期に「神秘の世界エルハザード」でシェーラ・シェーラが好きだったので自分の中で「そういうものなんだろうな」という認識であったが
どうもおかしい、話が進めば進むほどにアスカが恋しくなってくる
小学校の時に好きな子はいたし、まともな成長はしていたはずなのだが、毎週アスカが出てくるたびに胸がズキンズキンと痛むのである。
エリート意識とプライドの塊、外面も良いんだけど、本当は人と触れ合うのが苦手。自分に何か力があるわけではないのに「これは僕が守らねば」という超気持ち悪い思考に走ってしまったわけで・・・
あ、これは恋では?と
アスカにしたら良い迷惑だわ
その滾る思いは第弐拾弐話で最高潮に達し、布団の中で悶々と「アスカがどうすれば幸せになるか?」と考える日々
中学生のm-hiro少年はこう考えたのである
「アスカは僕が居ないとダメだ(僕はアスカが居ないとダメだ)」
恐ろしいことにマジでそう思ってしまうのが中学オタクのヤバイところ。
そこで道を間違えた(正しかったのか?)のは間違いなかった。
しかし中途半端なまま断たれるエヴァンゲリオンというアスカの供給
まぁ、今みたいにネットで色々で愚痴をたれ流せれば良いんですけど、世間的にはインターネットは今ほどメジャーではなく、草の根ネットとかそんなのしかなかったんで、中学生みたいな金のないクソガキには中学の友人にグチグチと能書きを垂れるくらいしか救いはなかったのですよ。
各所からエヴァに関する書籍を買いあさり、キリスト教の学校だった事を良いことに朝礼の際に読むのはヨハネの黙示録。当時流行ったサブカル本「死海文書の解読」みたいなのまで手を出し、有り余るエヴァ知識欲を満たすしかなかった1年
え・・・?1年???1年だったの?あれ
まぁそれは良いとして、ようやく迎えた「シト新生」
京都の朝日会館では徹夜列までできたのだけど、さすがに中学生の時分では親の許可も出ず。公開初日早朝のSY松竹(今はもうドーナッツ屋になってますけど)
アスカ復活!!
小躍りしながら、座席にあった「魔法学園ルナ」のチラシを振り回しながら、一度トイレに出てそのまま見ました。
わかってんじゃん!!やるじゃん!!庵野!!
その喜びも数か月後に掻き消されるとは知らず
皆さんご存じの通り、それから4ケ月後の「Air/まごころを、君に」で中学3年生の純真なアスカへの思いはズタズタに引き裂かれるのである。
え??4ケ月だったの??Qからシンエヴァは9年近く待ったけど??
まさかベータで重ね撮りしたエロ心を満たしてくれた夕樹舞子がチラチラ移る最終章で死んでしまった僕は、そのあとの親戚の集まりで浴びるほど飲んでしまい、現在のクソ飲みの基礎を築くのである。
その傷は「機動戦艦ナデシコ」の星野ルリにハマるまで数か月続くのである・・・数か月って今言ってみれば短いが、中学生にしてみたら30代の5年くらいの期間ですよ!!
そして時は経ち・・・エヴァという作品はずっと好きなままだったけど、相も変わらず好きになるのは「アスカみたいなキャラ」という10数年も過ごし、再びエヴァを本格的に触れたのは
まさかのパチンコ
付き合いで打った「CR新世紀エヴァンゲリオンZX」今ではお目にかかれない1/496.5というクソ重の超MAX機を1000円で当ててしまって数万勝ってしまってから、パチスロにもハマり、大当たりの度に親の子守歌より聞いたであろう「残酷な天使のテーゼ」を聞き・・・
(当時のプレミアボタン予告でアスカの「大好き」が何十万分の1という低確率で出るのを引き当てて「運命じゃん」って思ったのは別の話にしておこう)
そしてパチンコマネーで新劇場版でのエヴァンゲリヲン復活
序のあまり良い出来に口を開けてみていた25歳の僕、予告編にもちろん出てくるアスカに両腕を振り上げて、10数年溜まった気持ちを開放。
それからのエヴァンゲリヲン破
またも庵野は僕の心をズタズタに引き裂きます
上映初日の初回で見に行き、参号機戦のあとにトイレに行ったら「あ、やべぇ、あいつマジでキレた」と思われたのも懐かしいところです。
パンフで「アスカはにぎやかしです」と書かれていて、ブチギレまくって、1日中不機嫌。20代後半の人間のムーブじゃねぇわな。
まぁそうなると「アスカは僕が居ないとダメだ」となった心は拾数年ぅてぶりに沸き上がり、口を開けばアスカアスカ
周りの人たちからはオーガと恐れられ、見ろよ悪魔の使者だと石を投げる子供・・・負けるか俺には消えない名前があるから・・・と
行き場のない欲求はアイテムを買う事に転嫁され
まぁこんな感じになります。
(実家を離れる前の状況なので汚いです)
完全にこじらせてしまった僕はそのまま30代を迎えてしまうわけです。
アスカが好きで仕方ないまま。
[ケンアスという新概念]
そんな感じでエヴァとアスカに侵食された25年を過ごした僕ですが、前回の日記でも語っていたとおり
シン・エヴァンゲリオンについては大満足でございました。
なんなら初号機と拾参号機が突然現れたウルトラマンにスペシウム光線くらってガフの扉から「シンウルトラマンよろしく!」って文字が出てきても「ちくしょー!庵野め!!ふざけるな!!ウルトラマン作ってから出直せ!!」ってキレても良いレベルだった!!
旧劇EOEみたいになっても良い!!そういうシナリオも用意していた!!
話がちゃんとまとまって、全てに対して丁寧な説明がされていたのは勿論の事、アスカがちゃんと幸せになっていた(報われた)点において、これ以上の喜びはなかったのです。
いやーよかったよかった、庵野監督お疲れさまでした、またエヴァを掘り返すことがあっても笑顔で付き合うよ・・・ってなもんで
とまぁ、ある程度作品自体が腑に落ちた所で気になってくるのは、前半で突然現れた「ケンスケとアスカ」という組み合わせ
結論からいうと、僕の中では「有り」です。
冷静に結論から伝えていますが、僕の中ではハラワタが煮えくりかえる思いでもあります。だってアスカには俺しか居ないんだから。
映画の前半、第三村でトウジが出てきた時に「あー、これはケンスケも委員長も生きているな」とピンときて、トウジが一軒家に帰ってから「これは委員長と結婚しとるな」という、エヴァをずっと見ていた人間からすると「当たり前」のカップリングを見て・・・トウジも委員長も辛い中幸せそうで・・・
新劇の破で参号機にアスカが乗った時「なんでお前が乗らねぇんだよ!!トウジのクソボケ!!なにが『ハズレや』や!!」と思った事を心の底から謝りたくなりました
だってな、TVシリーズの参号機搭乗の前にな・・・委員長がトウジにお弁当作っていてな・・・「食べてくれるかな」とか言ってんだよ。数少ないエヴァの泣かせるシーンの一つですよ・・・
そうなるとケンスケはどうなるんだ??さすがに28歳超えて軍オタだけでやっていることはないだろ・・・
と、思ったらアスカがシレっと同じ所にいるじゃないですか。
いやまぁ、ケンスケは色々状況に対応しやすいし、理解もあるし・・・アスカを匿っているだけかもしれんし・・
アスカ「ケンケンは何があっても6時には仕事にでる」
あかーーーーん!!!!!!!よくよく知ってる仲や!!
それも絶対1回やない、複数回ヤッてるくらいのこなれ具合や!!
ケンスケ28歳!!アスカ28歳(身体14歳)!!事案!!年齢的には問題ないけど!!J・I・A・N!!!事案!!!
正直、28歳で14歳の身体に興奮できるか?と言われれば微妙な線ではあるが(アスカはドイツ系アメリカ人なので有りライン)
ケンスケも「この時を逃しては!或いは永久に!」とばかりにルパンダイブをやらかした可能性が滅茶苦茶高い!!!
もーーー!凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄すぎるぅ。男だったら涙を流すべき状況だね!!
ペアルックを見て「いやーんな感じ」とか言ってたお前はどこへいった!!
ふざけんじゃねぇぞ!!ケンケンってRIZEのベーシストか!!
でもある種の絶望の中、僕の心に訪れたのは
ケンスケで良かったじゃねぇか
別にケンスケ=軍オタ=ウチらと同類=「アスカはオタクに優しいギャルだ!!」という安っぽい安心感ではなく。
あの登場人物の中で言えば、最もまともな部類の人物だから。
もちろんテレビシリーズと漫画版では彼の出番は少なかったから、シンジとトウジの間で上手く仲を取り持つ「スネ夫的立ち位置」レベルの認識しかなかったので判断はできなかったんだけど
シン・エヴァの中での彼の立ち回りを見たら、ニアサーの波を乗り越えたからなのか、本当に成熟した大人の男性を感じる事ができた。普通の28歳ってあんなに余裕のある大人はなかなか居ない。
もちろん25年間エヴァを追い続け、アスカが大好きで死んでしまう病気だった僕的には「シンちゃんとアスカのラブラブエンド(首絞めNG)」がある種の理想ではあったのだけど、アスカは14歳から身体は成長していないが中身は28歳の成人女性なわけで・・・
28歳の女性が、かつて好意を抱いていた精神も肉体も14歳の男子を再び好きになるか?といえば、ほとんど可能性はないなと・・・それもアスカは前線でバリバリ戦う傭兵のような女性になってしまったから。
シンジに対して「なんで私があんたに向かって殴りかかったかわかる?」と問いかけるシーンで、シンジの返答に対して「作ってくれたお弁当は美味しかった、あの時の私はあなたが好きだった」と言っていたのが印象的でね、本当に涙が出そうで
あのシーン、彼女の中ではシンジが自分で考えて、自分なりの答えを出した事に対して満足したように見えたんですよ。もしかしたら「自分で動こうとしなかった」というシンジの答えは正解ではなかったのかもしれない。
それだけアスカは大人になったんだなぁと・・・
そんなわけでシンジとの関係は「好きだった」という言葉の通り「子供同士の淡い恋愛体験」であったと彼女の中では、ある程度蹴りがついているように見えたんです。
でもアスカは過去に大きなトラウマを抱え、常に孤独を抱いたまま、それもエヴァの呪縛に捕らわれ、リリンの中ではまともに生きられないという三重苦どころの騒ぎではないまま28歳になってしまったわけで、BLACK LAGOONに出てきてもおかしくはない戦う女。
その状況を理解して、柔軟に対応してくれる男といえばもうケンスケくらいしかいないんですよ!!
WILLEという括りがなかったら、日向マコトとか青葉シゲルという選択肢もあったかもしれない。あの人達はどんな時でも冷静に対応できる本当の大人だから。
でもWILLEの中の傭兵、人ならざるモノとして戦っているアスカは心を寄せることはできない。
そうしたらケンスケですよ
あいつは良い男ですよ、咄嗟の判断力に優れ、黙々と自分のやるべき事をこなし、深くは聞かずに一緒に居てくれるはずなんですよ。
アスカが生命の彼岸から帰ってこれたのかわからないけど、シンジとの蟠りを解消して、元の生活に戻れるとしたらケンスケがベストエフォートですよ。
僕はそう思います。
かつて彼はシンジに対して「他人の俺達には見せない本当の姿だろ、それって家族じゃないか」と言っていましたが
アスカがケンケンの元で気兼ねなく過ごせているのは、本当の家族に成りえるのかも知れない可能性のような気がしました。
僕はアスカが好きですし、下手なカップリングされたらキレ散らかすと思いますが
アスカが本当に幸せになれる可能性がある所に居られると感じられて、ケンスケとのカップリングは幸せになる一つの選択のような気がしました。
でも惣流・アスカ・ラングレーはそうはいかねぇよ?
そんな言葉を残しつつ、駄文を閉じたいと思います。
ありがとうございます。
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