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「Supernatural」はおもしろい

家から出られないなら仕事をすればいいのだが、仕事ばかりで遊ばないとジャックは馬鹿なガキになってしまうので、Amazon プライムビデオNetflixでちびちびと海外ドラマを観ている。絶望的につまらないものもあるが、やはりヒットしたものにはヒットしたなりの充実があっておもしろい。

最近だいたい見終わったのがSupernaturalである。15年も続いた長寿作で、ようやく今年終わるらしいのだが、これがなかなかおもしろい。

ディーン(雑だが弟思いの兄)とサム(賢いが案外間抜けな弟)のウィンチェスター兄弟が親父の遺訓を胸に「家業」として超自然的な悪を倒していくという、まあありがちな話なのだが、シーズン1から順に見ていくとドラゴンボールも真っ青の敵のインフレが激しくてめまいがする。最初のうちは悪魔とか幽霊とか吸血鬼とか、せいぜいそのへんが相手なのだが、シーズン4で天使が出てくると連中も悪役に加わり、さらには天使より強い大天使も出てきて(このあたりから兄弟はしょっちゅう死んでは蘇るようになり、しまいには天国や地獄へ行ったり来たりする)、シーズン5以降は地獄の王ルシファー(サタン)が復活し、さらにシーズン12では神の姉であるダークネスが出現し、そしてなんと現在進行中の最終シーズン15では、メインの悪役は神さま自身である。全知全能の神さまに人間が勝てるわけねえだろうと思うわけだが、自由意志や創造/被創造の問題を絡めてなかなかおもしろい展開になっている。どうオチをつけるのかなあ。

別にこのドラマに限らないのだが、やはりアメリカのドラマを観ていて感心させられるのは役者のうまさだ。主人公のディーン役ジェンセン・アクレスは老舗ソープオペラDays Of Our Lives出身、サム役のジャレッド・パダレッキも名を揚げたのはGilmore Girlsと、どちらかといえばアイドル的な出自だと思うのだが、このドラマは通常の人格、悪魔や天使に乗っ取られた人格、魂を失ってサイコパスになった人格、その他とにかくいろいろな役柄を演じ分ける必要があり、それを器用にこなしている。

脇役も大変で、ストーリー上の無理というかつじつま合わせを一身に担っている天使カスティエル役のミーシャ・コリンズ、ルシファー役のマーク・ペレグリノ、ルシファーが不在だったときの地獄の王クラウリー役マーク・A・シェパード、皆いろいろなドラマで見かける人たちだが、シリアスもできればコメディもいけて、大したものだとつくづく感心する。最近の日本だと役者はなぜかワンパターンが良しとされることが多く、どんな役をやっても結局演技は同じという人が多いような気がするのだが、どうなんですかねえ。昔はそうでもなかったような気がするのだが。

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