麗しのお姉様

【オタクはロリィタの夢を見る】拝啓 麗しのお姉様【ゆるっとロリータ日記】

こんばんは、卯茶野です。
このゆるロリ日記を続ける中で、私がお姉様と慕う先輩ロリィタさんからお手紙をいただいた。
この間公開した、「推しお茶会をやってみた」という記事についての感想だった。概要としては、お姉様も私も好きなPというゲームのつながりでお茶会を楽しんだのだ。
Pジャンルのロリィタさん、そしてロリータを着てみたい人たちはその後にTwitter上で繋がることとなり、「Pロリィタ部」が結成された。お姉様はその部長である。
今回はそのお手紙に返事をする形で、記事を書いていこうと思う。
テーマは、「同人誌即売会でロリータを着る行為」そしてそこから派生する「地方ロリータの難しさ」について。
ちなみにお姉様は確か年下だけれど、まあ概念ということで。
※文章の引用は許可を得ています
※同人誌即売会でも稀にロリータをコスプレとみなす場合があるようです。ロリータで即売会等に出向かれる場合は事前に調べることをお勧めします。
また、パニエやボンネットなどで他の参加者様のお邪魔にならないよう、十分気を付けてください。

お姉様からのお手紙

そして、そのお返事

拝啓

お元気ですか? この間はお手紙をありがとうございました。何度も何度も、大事に読んでいるので端がすり切れそうです。
お返事が遅くなってごめんなさい。私も、私なりに、たくさん考えていました。
私も一人のオタクと呼ばれる人間で、正直に言えばロリータとして活動するよりオタクでいる方がずっと長いんです。なんとなく、ロリィタさんがオタク的な文化とロリィタを混同してほしくないことはわかっていました。
アニメやゲームの作品とロリータブランドがコラボすることも、あまり快く思われないお姉様たちがいらっしゃるのは存じています。
お姉様がPのゲームでロリータを着られる人たちを集めてくれたこと、今思えば大変なお心遣いと、もしかしたら葛藤があったのかもしれませんね。
私がPの同人誌即売会にロリータを着ていくと言った時、何も言わないでいてくれてありがとう。あの時は本当に楽しかったです。

同人誌即売会、ないしアニメやゲームなどの関連イベントでロリータを着るということは、ロリータのコスプレ的な側面を強調してしまうことに繋がり、ロリィタさんたちにとっては印象が良くないのかもしれません。ロリータに明るくない参加者の方々には、コスプレイヤーさんと同じに見えてしまうこともあるでしょう。
単純に人が多いと、せっかくのお洋服が汚れたり、パニエで膨らんだスカートが邪魔になってしまう可能性もありますしね。

でも、同人イベントというのは、ロリータを着るきっかけとしては悪くないものだと私は思うのです。
実際、私も初めてロリータを着たのは、地元の小さな即売会の時でした。
あのようなイベントはいい意味で閉鎖空間であるからです
あの場は入場料を払った人しか入ることができません。イベントスタッフさんが管理をしています。周りにはコスプレイヤーさんなどの派手な格好をした人たちがたくさんいます。
ロリータを始めた人にとって(ベテランロリィタさんにとっても)困るのは、周りの人の視線や、盗撮などがあるでしょう。
イベントの中なら、周りにもっと派手な人たちがいるので、ロリータを着ていてもうまく溶け込むことができます。
もしも即売会で盗撮やナンパなどの被害に遭った場合、イベントスタッフさんにすぐに知らせることができます。コスプレイヤーさんではない一般参加者の写真を無許可で撮ることは、たいていどのようなイベントでも禁止であるはずです。もちろんコスプレイヤーさんも無断で撮ってはいけないのですが。
そのような「管理の行き届いた閉鎖空間」は、街中ではそうあるものではありません。
特に、私たちのように地方に住む者にとっては、地元での視線や知り合いに会うことの恐怖は非常に大きいものです。

お姉様、私は東京よりずっと南の、小さな火山の街に住んでいます。
お姉様とお出かけした原宿は、そこにいるみんなが自分らしい格好をしていて、あまり他人にも頓着していないように見えました。ロリータのお店、おしゃれなアフタヌーンティーのできるカフェ、とってもきれいなモデルさんがいたりして。無限のkawaiiとあたたかな無関心のある場所でした。
でも、私の住む街では、同じようにはいきません。

お姉様、私は都会のことをよく知りませんから、この南の街の基準で話をすることしかできないけれど……私のように「オタクで、ロリータをたしなむ者」にとって、同人イベントは大切な「自分らしい格好で、安心して出かけられる場所」なのです
私と同じように考えている人たちは、きっと北へ南へたくさんいるのではないでしょうか。実際に、地元の即売会では私と同じようにロリータを着たり、ゴスロリを着たり、和服や派手めな格好をしている人たちがけっこういます。
もちろん主題は同人誌即売会なのですから、即売会を楽しむことが大前提ではあるのですが。
オールジャンルの即売会だとロリータに合うハンドメイドアクセサリーなんかも頒布されていたりして、同人誌を購入すること以外にも嬉しい出会いがたくさんあります。

Twitterでふっと呟いた「地方でロリータを着る場所がない」という話は、ちょっと広がりを見せた後にロリィタモデルの翠さんへと届いたようです。翠さんも「地方のロリィタさんのコミュニティがすでに出来上がっていると、腰が引けてしまいますね」と一緒に考えてくださいました。
ロリィタさんのコミュニティは(少なくとも私の知る限りでは)このSNS時代でも十分に可視化されていないことがあり、コミュニティから迎えに来てもらわないといけないという難しさもあります。
私もTwitterで「地元の県名」「ロリータ(ロリィタ)」などと検索して同志を探し求めてもうまくいかず、ロリータを購入したツイートをして数日後に急に2,3人の地元のロリィタさんにフォローされて驚いた経験があります(ありがたいことです)。

話を戻しましょう。
お姉様がゆるロリの考え方に理解を示してくださって、私はとても嬉しかったです。
そう、大切なのはきっかけ。勇気を出して最初の一歩を踏み出せば、あとはおのずとロリータを着ていく場所を見つけたり、ロリータのお友達が増えたりして世界が広がっていくのだと思います。私がそうだったように。
ロリータが世界を広げてくれるのです。そしてその世界へ踏み出すハードルをぐっと下げること、それこそがゆるロリの概念です。ゆるロリ概念は時と場合によってゆるく変化しますが。
お姉様。あの日、私の手を引いてくださってありがとう。ゴスロリバイブルで見るばかりで、実在すら疑っていたラフォーレ原宿は、お姉様の指さす先に燦然と輝いていました。
お姉様に試着を褒めていただいたTo Aliceのプラネタリウムティアードジャンパースカートは、まさに私の運命のドレスだったのだと信じて疑いません。
このドレスに、そしてこれから出逢うロリータに、私がまだ知らない綺麗でかわいい場所へと連れていってもらいたいと思っています。

Pロリィタ部は部員も増えて、活気がありますね。
今度は冬に、みんなでロリータを着るのが楽しみです。
いい意味での閉鎖空間、Pロリィタ部の活動でそのような場を作れたら素敵だと思います。閉鎖空間でお洋服の世界が広がるなんて、ドレスでいっぱいのクローゼットに隠れるみたい。
日差しが暑いと思えば冷たい風が吹く日もあり、だんだんと秋めいてきました。どうか毎日お元気で、できれば楽しくお過ごしくださいませ。

敬具
あなたの後輩 卯茶野てしろより

追伸
ロリータに限らず、たいていのファッションは「オタクが着るものだと思われたくない」と考えていると思われます。この辺は「オタク」がまだ蔑称の一種として機能している話になってくるので、深追いは避けますが。
チェックシャツなんかがいい例ですね。やっぱりもう、オタクたるもの全裸で過ごすのがいいのでしょうか? お返事をお待ちしています。

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