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思想家の休日

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2020年6月の記事一覧

偶然

どう猛な権利を謳う犬たち、泣いているクジラのために、暴力革命に勤しむ彼らが保つべきことなどのどれもが、意識を奴隷化させる結末に至る。その結末に接続される連綿たる記憶が消されるための瑣末な現実の中で繰り返し唱えられる正しさなどに、正しさなどはなく、そこでなぞらえるものが、恐怖などを謳い、自らと同化させるためにうそぶかれるものにカタルシスなんかに至り、入り浸る結末に加速する、奪うためだけの規律などは無

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号哭する世界

ひとつの箱に住まう神、アルバムの中から飛び出してくる歌が繰り返し騒ぎ出し、神が住まう箱を壊してしまい、人々は仕方なく人間が作った機械の島で欲を加速させるための燃料として生きていることを、生きているかのように語りかけては、互いの魂を奪うための闘争を加速させ、尽きることない欲望の彼方でうごめく宇宙に果てがないから、人々の欲は尽きないのだ、と教え込まれた教育により、人々は狂ってしまったのだ、とこの島のボ

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儀式的な世界

恐怖で支配するしかない教育を、訓育に変えるために学ぶ喜びを与える。漁られる感情がドラスティックに加工された自虐的な翅をもたげる少女たちが無重力状態になるのを傍観している先々で壊されてゆく彼らの早熟な宴、安易な感情を仮想し、通わす思いがすべてと繋がる。カラスが機能的な木々で歌う、泣きはらした目からこぼれる憂鬱な厭世観を加速させる機器たる君の仰々しい言葉が氾濫し、懶惰な私情からこぼれるニヒリズム、だん

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ぬかるんだ朝

君を崇める記憶の画面を粉砕する。恋の祭りは終わり、憎らしい恋の歌が包み込む気だるい春の汚穢から抜け出し、盛りのついた動物的な夏が刷新する新作の人生、野の花はのどかなようで、なにかに踏みつけられる恐怖に震えながら、風にゆらいで、長いだけの人生を恨んでいる人間を羨ましそうに眺めるだけの関連性から放たれるべく、自らのルサンチマンを原動力として生きるより、孤独たる病から旅立つまでの淡いひと時にかすむだけの

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相似

誰も恨まないし、誰も憎まない、たかだか笑って、軽やかに歌い上げる。この国を潰すのは、みんなの力なんだ、とレジスタンスが加速させる怒りが枷に変わる前に、この世をひっくり返すために、このよどんだ世界から抜け出すのよ、とウサギの耳を付けたアリスがカタルシスに至るために綴る論理の底なし沼、まじわる先にはこの世の終わりをめぐるアニマルたちが泳ぐインドのソナガチでの止まない雨、病んだ子供たちが水たまりで息絶え

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衝突

誰かの意見があたかも、すべてのものの意見のように思わさ、違和感すら感じずに、ただ従うだけの彼らや彼女たち、卒なく刹那と混じり合う猫たちの昇華、かすむ景色がうるおうまでの苦悩と大義、対比されるために産み落とされた子供達は、道具のように扱われるから、自らを大切にできずに、正しさを押し付けられ、ただ打算的な物に変化することでしか、答えすら見つけられずに、ずっとそのままであることが、妬みや嫉みを生み出す瞬

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荘厳な証拠

浅薄な影を追う。君が浅はかな仮眠を終え、伸びた髪を振り回し、議論的なものの供儀として捧げられる儚さに散りばめられたメタファーの解像度を調べ尽くす間に枯渇する思いを流動させるための水を与え、うとましく絡まり侵食してくる思い出から放たれて、言葉を廃棄し、瞬間的に律動してゆく音から乖離してゆく理解がはびこり、悪意が厳選する日々の憎しみを拡散させた君の心の根元が腐り、覚醒の時を待つより、私に付いて来て、覚

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いざなう先

いざなう先

何処へと靡く言葉、逍遥する紫色した雲が主体性を捨て、カビ臭い部屋で一人踊り、悪魔どもが巣食うネットワークから飛び立ち、サイレン鳴る夜から解き放たれ、たびかさなる恐怖には渦巻く憐憫を授ける。広義の意味なんかを破棄し、勝手気ままに踊り、理想なんてものは、今のバランスを崩すだけに至り、浸る意味なんかに駆逐されては、去りゆく今に欺瞞をたずさえ、徒らに輪唱される真理に偏り、カタストロフが持ち寄る論理に均一な

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慟哭

優しく融解する瞬間が花火のようだ、と彼女たちが加算させる瞬間が次々と束ねられ、織り込まれてゆく思いが愉快に散りばめられて、メタファーなんかを加速させ、詩的な思いが散華を繰り出す。散らばる花びらが有償な世界を無償のものに変え、与えられた価値などは、所詮は誰かのために優位に働きを加えるだけの価値にすぎず、そこでの償いなんかを求めるだけの感覚に譲歩するほどに、意思は屈折して、私怨なんかを生み出しては、加

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退避

接続される世界と融解するために、物質として生まれた定めを背負い、荘厳な夢とかさばる言葉がかさぶたなんかに変わり、ロジカルなイデオロギーを推敲する科学者の蒸れた匂いや、浪費される質感にたむろする軽薄で無知な私の他愛ない瞬間に交互する所以がこじつけるものから放たれ、レイシズムなんかに震えるよりも、そこで増えるだけの目的に苦しむよりも、そこで疎外され、自らの性悪説により歪んだ世界を自らの力により更にこの

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逍遥

誰にでもわかるように書いて、知ったように語られるもんなんかが流布されて、あたかも理解したように書かれたものを信心しているような奴らに反する。だらだら歩いて、誰の後ろにもついていかないように、自らの意思だけで歩みを進め、簡単な感謝で誤魔化さぬように、むちゃくちゃな持論を捻出しながら、世界との乖離をよろこび、簡単に還元されるものから逸脱して、ままならぬ世界を屠りながら、長らくにせめぎ合う意味が忌々しく

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羽ばたく

羽ばたく

くたびれた枷を外して、心弾ませ、気ままに遠ざかる夢を捨て去る。些細な所以に苦しむ記号的な彼女たちが滑落し、健全なるものなどはほとんどなくて、すべては似通ったものの中で遠ざかり、借り物の身体を放置して、接続されるだけの物事を傍観する。ボロボロの週末に塗布する思い出、かさばるだけの記憶が枷になり、今にフラストレーションを溜め込んで、混濁する頭が卑下する物語が、幼稚なプランを立て、立場なんかを破壊するた

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依存的な者たち

いくつもの目が今を硬化させる。乖離する行方に帰路すら持たずに、妨げられるだけの堕落した行方に瞬く間の命、近代的なだけの身体を攪拌させ、猜疑心により、すべすべした季節は真理が隠れる隙間に覚醒するカラフルな思い。たちまちに現れる期限に迫る厭世観、浄化される先々で鮮明になる物語、犠牲的な君の正義に、適齢期を謳う女が偶像崇拝する神と謳われるもの、とあいまいに交わる先に与えられた差により、侮蔑され、分別され

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夏の枯渇

夏の枯渇

蝉が鳴くんを見つめる豊かな猫の目、猫との生活を深めると、思想をも深まり、姿勢も正される。たちまちに訪れる狂気的な思考が刀のように変わり、空間をも切り裂いて、機械的な日常の気配から逸脱して、だれか分からんやつらと関わるよりも、ただ瞬間的な現れるエモーショナルなもんを昇華させるために、つむぐ出来事をテトリスみたいに積み上げて、上手いこと合わさったらキレイに消え去る的な爽やかさを運ぶ夏すらVirusによ

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