株式会社Nagisa|M&Aはスタートライン。あらゆる才能とコンテンツを世界に届け続ける
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株式会社Nagisa|M&Aはスタートライン。あらゆる才能とコンテンツを世界に届け続ける

2020年10月13日、株式会社Nagisaは、株式会社メディアドゥへのグループジョインを発表しました。

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マネーフォワードシンカは、M&Aアドバイザリーでサポートさせていただきました。

今回は、Nagisa 代表取締役社長の横山さん、経営管理部の飯田さんにインタビュー。

M&Aを決意した経緯、契約交渉やメンバーからの反応、M&A後のこれからについて、実際にアドバイザリーを担当したシンカメンバーとお話をおうかがいしました。

近年、M&Aの件数は確実に増えてきてますが、スタートアップ業界においては、資金調達やIPOと比較して事例はまだ多くありません。

「大変でした」とM&A成立までを振り返りながらも、笑顔でNagisaの今後の成長や、ワクワクする未来について語ってくださったお2人。

このnoteが、M&Aのリアルや可能性を知り、M&Aをより身近に感じるきっかけになれれば幸いです!

登場人物

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Interviewer:苞山 美香(株式会社マネーフォワードシンカ)

M&Aの意思決定|Nagisaの成長のための選択肢

苞山:世界でも有数の電子書籍流通プラットフォームを持つメディアドゥ と、マンガアプリ『マンガZERO』などを手がけるNagisaということで、とてもシナジーのあるM&Aという印象です。一緒になろうというお話はどちらから出てきたのでしょうか?

横山:実はもともとは、M&Aではなく資金調達を考えていたんです。

2019年末頃、既存事業の選択と集中を進める中で、今後はマンガ事業、FanTech事業(2.5次元/声優に特化した動画配信サービス)に集中し、その2事業を伸ばすための資金の調達を検討していました。

メディアドゥとは、電子書籍の取次事業をされていることからもともとお付き合いがあり、資金調達のお話をさせていただく中で、お互いの事業シナジーを考えると資金調達という考え方もあるが、M&Aという選択肢もあるのではないかという話に自然となっていきました。

Nagisaもこれまで山あり谷あり。順調な時も苦しい時もありましたが、M&Aについて真剣に考えたことがなかったので、その時点では「そういう選択肢もあるんだな」と気づかされた思いでした。

僕は、まず事業が成長し、そこから得られる機会を活かして、人と組織が成長していくことが企業にとって最も重要なことだと考えています。その観点で、事業の成長、すなわちもっと市場に価値を提供し売上を伸ばしていくこと、Nagisaという企業の未来を考えた時に、M&Aが現状ベストの選択だと思い、意思決定しました。

苞山:とはいえ、これまで考えたことのなかったM&Aに対して、不安はありませんでしたか?

横山:最初はもちろん不安もあったのですが、メディアドゥの藤田社長や取締役の溝口さんとコミュニケーションを深めて行く中で、解消されていきました。

僕らが「どうすればNagisaの事業が伸びるのか」を提案した上で、成功のための条件やメディアドゥに協力して欲しいこと、グループジョインにあたって明確にしておきたい項目などを擦り合わせていく中で、不安が期待やワクワクに変わっていきました。

苞山:ちなみに、具体的にはどのような希望をお伝えしていたんですか?

横山:Nagisa単独では難しいが、メディアドゥと組むことによって実現できそうなアクションについてです。

例えば、これまで数十社の出版社さんとお付き合いをさせていただき、みなさんのおかげでここまで『マンガZERO』の成長を図ることができましたが、いまだ我々自身やサービスについて知っていただく機会が十分にあったわけではないと考えていました。

一方メディアドゥはAmazonに次ぐ世界第2位の電子書籍の流通規模を持っており、我々が取引のない出版社さんとの関係値が強固で、そういった強固なポジショニングを生かせないかといった内容です。

今後さらに出版社さんとのお取引を拡大していく中で、コンテンツ配信はもちろん、各出版社のIPを活用した新しいサービス作りなど、今後の出版業界において、市場の拡大やDXによる新たな事業の可能性を大きく広げることに貢献できればと考えています。

また、それ以外にも将来的な構想を実現するための財務面におけるサポートについての希望をお伝えしておりますし、様々なアクションを交渉の段階でお願いしていました。

M&Aの契約交渉|1番大変だったことは

苞山:そういったコンセンサスを取る中で、M&Aのイメージも具体的になっていたんですね。少し話は変わって、M&Aの交渉や契約実務という面ではどうでしたか?

横山:M&Aは各ケースで、論点なども異なってくると思うんですが、僕たちの場合は、時期的にコロナの影響もあって、交渉がほぼリモートになるなど、予想していなかった事態やスケジュールの遅れもありました。

M&A自体も初めてだったので、M&Aを経験している経営者の方にもお話をおうかがいして、その中でマネーフォワードシンカや金坂さんをご紹介いただいたんです。

特に相談したかったのは「失敗するケース」について。
成功するかどうかは、M&A後の長期的な関係も含めて、メディアドゥとNagisaの間の交渉によると思うんですが、失敗に関しては知っていれば避けられる落とし穴があると思ったので、そこを知りたかったです。

実際に、サポートいただく中で、交渉の進め方やどのようなステップで誰とどこまでコンセンサスを取るのかなど細かい部分から、どのようなスキームであれば上手く進められそうかなど、ご相談できたのはありがたかったです。

金坂:僕からも意見は伝えさせていただきましたが、最終的に「どのリスクを飲むのか」は経営者である横山さん、飯田さんにしか見えない部分が大きいので、一緒に議論する中でその判断の手助けになれたのであれば良かったです。

横山:一番大変だったのは、ガバナンス面の調整や、関係者の皆さんとの交渉ですね。

「対応事項」という感じで、箇条書きにしてみるとシンプルなものかもしれないですが、
その一つ一つを関係する方々と信頼関係を作りながら交渉を進めていくとうのを、コロナの影響もあり、リモートで進めていくというのはプロセス的にハードルが高かったです。お互いの要望が、最初から綺麗に合致することはなかなかない中で、予想以上に一つ一つコンセンサスを取っていくことが大変だなと感じていました。

金坂:なぜか途中から関係者が増えて、決まりかけた条件で再交渉が必要になるなども、M&Aあるあるかもしれないですね。

横山:そうだと思います。M&Aの交渉を通じて、藤田社長がこの案件を進めようと最終的に決めてくださった時にかけていただいた言葉はいまでも鮮明に覚えていますし、とても励まされました。 メディアドゥへのジョインによって、スタートラインにたったNagisaを、そしてメディアドゥの未来を変えていくぞと改めて固く決意した瞬間でもありました。

M&Aの発表当日|メンバーからの反応は

苞山:そして無事M&A発表の日を迎えて、Nagisaの皆さんの反応はいかがでしたか?

飯田:メンバーにはプレスリリース当日に、オンラインの全社会の場で伝えました。ほぼ全員にそこで初めてM&Aを伝えたのですが、オンラインなのでリアルタイムでの反応がわかりにくかったんです。

横山:そんな中で、僕らはZoomで全社会を実施しながら、同時にSlackでコミュニケーションを取るというやり方を取ってるんですが、マンガ事業の中枢を担うメンバーがSlack上でポジティブな意見を発信してくれて、他のメンバーからも「このシナジーってすごく良いんじゃないか」というようなコメントもあり、良い反応を示してくれているのは感じました。

飯田:メンバーからすると、働くルールや、給与体系、働く場所などもどうなるんだろう…という現実的な不安もあったと思うんですが、そこは変わらずこれまで通りだよということを伝えたので、安心してくれたのもあると思います。

苞山:確かに。急に「上場会社のグループ会社になりました」と言われたら、メンバーとしては少し不安ですよね。

飯田:今回は「Nagisaの形はそのままにメディアドゥがいろいろサポートしてくれる」という、良い形にできたので、その点もメンバーがポジティブに受け止めてくれたポイントかなと思います。

M&Aから1ヶ月|感じている変化とこれから

苞山:そしてまだ?もう?1ヶ月ですが、事業や社内の状況など変化は感じられますか?

横山:変化は大きく3つですね。

1つ目に、藤田社長、溝口さんをはじめとした、メディアドゥの方々への信頼はさらに厚くなりました。

純粋に僕らのことを受け入れて、気にかけていただいているのも感じますし、双方で決めた「何をすれば事業が伸びていくのか」についても、明確にアクションを取っていただいて、双方のコミュニケーションが厚くなってきているのが大きいですね。

2つ目に、そのアクションが早くも形になってきていて、事業に落とし込めるような社外との交渉や関係性作りが順調に進んでいること。

3つ目に、メディアドゥの支援を受けて、コスト削減ができた部分もあります。例えば、サーバー費用について、メディアドゥにジョインすることで、コストが従来よりかなり抑えられました。

金坂:それは素晴らしいシナジーですね!

横山:まだ実現できてないプロジェクトで水面下のものもありますが、事業で売上が伸びて、コストも下がり、確実に事業価値が上がっていくイメージを持てています。

実際に1ヶ月経ってみて思うのは、PMI(Post Merger Integration)が上手くいくかどうかは、人次第だなということ。

僕はメディアドゥ本社にも実際に行って色んな方と話すようにしています。

メディアドゥの皆さんが僕らを受け入れてやっていこうとしてくれているだけでなく、僕らの姿勢として「オフィスが違うから」とかではなく、まずは接点を持つこと。僕が知り、メディアドゥの人たちにも僕のことを知ってもらってコミュニケーションを取ることが大事だと思っています。

M&Aはあくまでスタートライン。M&Aをしたら、それだけで事業が大きくなるわけではなく、そこからどうするか?だと思いますので。

僕らは、「世の中に生まれてくるあらゆるコンテンツを世界70億人の人たちに届けたいという」思いを持っています。今後も、今回のM&Aを追い風に、マンガ事業の『マンガZERO』、FanTech事業の『ONSTAGE』のように、個々の才能を持った方たちがどんどん世の中のユーザーと繋がって、その才能を開花させられるようなサービスを世の中に提供していきたいと思います。

M&Aの経験から|M&Aを考える経営者にアドバイスを伝えるなら

苞山:最後に、もしスタートアップ経営者がお2人にM&Aの相談に来られたら、どんなアドバイスをされますか?

横山:シンプルに2つです。

まずは、相手のキーマンの方々と信頼関係をどう築いていくのか。
それがないと、数年単位に渡って事業シナジーを作って成長させていくのが非常に難しいと思います。逆に信頼関係を築ければ、その熱量や思いが自然と他メンバーにも浸透していきます。自分たちが企業を、事業をどうしたいのかをキーマンと共有し、信頼関係を築き、浸透させていくことが大事だと思います。

もう1つは、先ほども話した通り、M&Aは契約成立がゴールではなくスタート。
M&A後を考えた時に、経営者自身はもちろん、メンバーとも共有できるワクワクするビジョンを描けるかどうかですね。

僕たちもまだ1ヶ月なので、大きなことは言えないですが、ここに関しては明確に成功イメージが湧いていますし、これまでできなかったことをドンドンやれそうな機会も頂けています。そういうワクワク感が、メンバーにも伝わっていると思います。

事業の成長、そこから生まれる新たな機会、その機会を活かして組織も人も成長できる、そんなワクワクする未来がイメージできるM&Aなら、僕は「チャレンジしてもいいのでは?」と伝えると思います。

※インタビューは、ソーシャルディスタンスを保ちマスクを着用して実施しました。写真撮影時のみ、マスクを外しております。

マネーフォワードシンカでは、M&A支援サービスも行っています。
ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
横山さんにもご登壇いただくM&Aイベントや
M&A無料相談会も開催中です!

文・構成/苞山美香

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ありがとうございます! あなたに良いことありますように!by つとやま
「経営者の想いとSynchronizeし、経営者とともに進化する」 成長企業向けフィナンシャル・アドバイザリーサービスなどを提供するマネーフォワードシンカの公式noteです。 https://corp.mf-synca.jp/