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マネーフォワードVPoEが語る「新卒エンジニアが活躍する組織づくり」

2017年から本格的に新卒採用を開始し、すでに約100名の新卒入社のエンジニアが活躍するマネーフォワード。

その中でも、多くのメンバーが、開発はもちろん、チームマネジメントやテックリード事業部CTO、国内外の開発拠点の立ち上げなどに挑戦しています。

そんなメンバーに話を聞くと、「キャリアを相談して道が開けた」「意外なキャリアパスを提案されたが自分にピッタリだった」「チャレンジを後押ししてくれた」など、VPoE(Vice President of Engineering)渋谷さんとのエピソードがよく語られます。

そこで、今回は渋谷さんに、インタビュー。メンバーの活躍やキャリア形成について、語っていただきました。

渋谷 亮|Shibuya Ryo
新卒で株式会社アドウェイズに入社し、広告システムの開発を担当。その後、グリー株式会社に入社し、広告システムの開発や新規事業開発を経験。
2014年6月にマネーフォワード入社。『マネーフォワード クラウド請求書』、『マネーフォワード クラウド会計・確定申告』などの開発に携わり、『マネーフォワード クラウド給与』『マネーフォワード クラウドマイナンバー』など立ち上げを経験。2018年より個人事業主・法人向けサービスの開発本部長、VPoEを兼務。

VPoE渋谷さんのお仕事

ー 最初に、渋谷さんのお仕事について、簡単にご紹介いただけますか。

マネーフォワードの全社横断のVPoEとして、エンジニアが成長実感を持ち、モチベーション高く長く働ける組織を作ることが、主な仕事です。

それと並行して、『マネーフォワード クラウド』をはじめとした、法人向けサービスの開発組織も見ているので、そういった事業部の現場にも一部サポートに入っています。

比率としては、全社VPoEとしての業務が半分、事業部での業務が半分ですね。
 
ー マネーフォワードには現在VPoEが3名いますが、他のVPoEの皆さんも同様でしょうか?

他のおふたりは、それぞれ、海外拠点のMoney Forward Vietnamや、CTO室でエンジニア戦略周りを担当いただいています。VPoEの体制や役割分担はその時々によって変わるんですが、今はお互い全く別の役割を担っていますね。

「成長機会」と「専門分野に縛られないキャリア」がメンバーと組織を輝かせる

ー 今日は「新卒エンジニアが活躍する組織」というテーマで、お話を聞かせてください。

マネーフォワードでは、新卒メンバーの活躍の幅が広いですよね。開発はもちろんですが、チームマネジメントやテックリードを任されている人もいれば、事業部CTO、国内外の開発拠点の立ち上げに挑戦している人もいます。

そんなメンバーからは、「渋谷さんにキャリア相談したり、異動の提案を受けたことが、ターニングポイントになった」という声をよく聞きます。こういった、メンバーのキャリア形成について、大事にされていることはありますか?

大事にしていることはふたつあります。

ひとつ目は、成長機会となる「ポジション」と「チャレンジ」を提供することです。

前提として、マネーフォワードのエンジニア組織は、まだまだ未完成です。「成長中だから仕方ない」と言ってしまえば簡単ですが、それは組織の事情でしかなくて、本来であれば、若手メンバーに対して、十分な研修制度と育成に長けたメンターでもって、力を120%引き上げられる組織が理想です。

一方で、おかげさまで事業が伸びているので、「ポジション」と「チャレンジ」は沢山あります。体制が整ってない代わりに、こういった成長機会を提供することは、すごく大事だと思っていて、若手にどんどん任せて、シニアエンジニアにそれをフォローしてもらうことで、組織全体のできる人の母数を増やすことを意識しています。

ふたつ目は、専門分野に縛られないキャリアを歓迎すること。

特に『マネーフォワード クラウド』で顕著ですが、マネーフォワードでは、大量のプロダクトを個別チームで開発しています。その結果、スモールチームになり、メンバー個人の裁量や責任の割合も大きくなる、そこから、エンジニアだけれど、プロダクトマネジメントや事業企画、拠点開設など、他の役割に触れたり、そこに興味を持つ人も増えてきます。

そういった人が、実際に新しい分野にチャレンジして、複数の能力を持って活躍するのは、本人にとっても、今の組織にとってもすごく良い状態だと捉えています。

(グループ会社であるクラビスのCTOとして活躍する、2018年新卒古濱さんと)

オンラインコミュニケーションでも情報や違和感を見逃さない

ー 成長機会の提供と、分野に縛られないキャリア形成が、沢山のメンバーの活躍に繋がっているんですね。

そのためには、メンバーひとり一人に対して、必要な機会やキャリアを理解して判断しなければいけないと思いますが、渋谷さんはその辺りをどう実践されているんですか?

まずは、インプットの時間をできるだけ作って、現場やメンバーの情報をキャッチアップし続けるというのは、意識していますね。開発現場の解像度をあげないと、意思決定する時の成功確率も下がってしまうので。

具体的には、Slackやドキュメント類はできる限り目を通すようにしています。特にSlackは、任意のものも含めてチャンネル数がかなり多いんですが、自分の管掌領域に関係があるチャンネルは、一通り目を通しています。全ての内容を細かく見られなくとも、どの事業で何が起きているのか、誰がどんな頻度で発言しているのか、議論が盛り上がっている課題は何なのか、肌感覚をつかむようにしています。

あとは、1on1ですね。EM(Engineer Manager)の皆さんにお任せできる部署はお任せしつつ、定期的な1on1とは別に、不定期で普段話さないメンバーの方とも1on1させてもらっています。1on1はあくまでもメンバーのための時間ですが、残った時間は本人や事業についてのキャッチアップさせてもらっています。
他にも、何気ないコミュニケーションの変化からも、悩んでいる気配を感じられたりするので、常にそういった気づきを逃さないよう意識しています。

最終的には、CTO中出さんを中心にマネージャーの皆さんと話し合いながら、「課題のあるポジション」と「機会を求めていそうなメンバー」とのマッチングを考えて、判断していることが多いですね。

「成長機会」を「成長体験」にしてもらうまでがマネージャーの仕事

ー「渋谷さんはよく見てくれている」「提案してくれたチャレンジを楽しめている」というメンバーが多いのも、常にメンバーを理解しようと努められているからなんですね。

自分の感覚としては、本当にまだまだという感じですが、そう思ってくれている方がいるのは嬉しいです。特に、チャレンジした後の状況は、すごく大事だと思うので。

「成長機会」というのは、信じて任せた後に「成功体験」にしてもらうまでがセット。成功に導くためのフォローも、私たちマネージャーの仕事です。例えば、少しチャレンジングな異動を決めるなら、異動後にフォローできるように、自分自身のキャパシティも広げないといけない。だからこそ、自分が常に成長しなければというプレッシャーはありますね。

ー チャレンジした後の状況という点では、チームの雰囲気も大事ですよね。例えば、若手メンバーがマネジメントをするとなった際に、組織がフラットな雰囲気でないと、やりにくさが出てしまうと思います。

マネーフォワードは、メンバー同士の関係がフラットですよね。組織図自体はマトリクス組織でもないし、典型的なピラミッド型なので、カルチャーがそうさせているんだと思います。
 
個人的にも、「役職は上下ではなく役割」という考え方が好きです。

評価関係などから上下関係に捉えやすいんですけど、マネージャーは「チームのアウトプットの最大化」を役割としているだけで、フラットなチームメンバーの一人という感覚。なので、例えば、元上司のいるチームでマネージャーになったとしても、役割が変わっただけ、そう思えるといいなと思っています。

それこそ、昔はメンバーももっと少なくて、半期前はメンバーだった人が今期は上長みたいな役割交換することもよくあったので。
 
ー そういった、組織の経験や渋谷さんたちマネージャー陣の想いから、「役職は役割」という価値観が、 組織全体に根付いているのかもしれないですね。

そうですね、そうであって欲しいと思います。

「組織のやるべきこと」と「本人のやりたいこと」がハマる瞬間

ー ここまでお話を聞いての印象なのですが、今回のテーマに限らず、渋谷さんは組織作りの中でも、特に「メンバー」にフォーカスされているんですね。

メンバーはみんな、人生の中の貴重な数年間のキャリアを、マネーフォワードにあずけてくれています。その期間で、その人の市場価値が上がって欲しいし、「いい経験だったな」と思って欲しいです。

そうは言っても、VPoEとして事業上の意思決定というか、メンバーにとってその瞬間はネガティブに思える意思決定をしなきゃいけないこともある。それは私にとっても、メンバーにとってもストレスだと思うんですが、そうならずに「組織のやるべきこと」と「本人のやりたいこと」がぴったりハマって、どちらも叶えることができた時は、最高ですね。私自身が、仕事で一番やりがいを感じて、働く原動力になっている瞬間だと思います。

もちろん、私みたいなタイプだけだと、会社は回らなくて、事業やプロダクトにフォーカスしてくれている人と一緒に働いているからこそ、成り立っている。そういう意味で、僕自身も、組織の中で「やるべきこと」と「やりたいこと」が、マッチングできているんだと思います。

自分自身も含めた柔軟なポジション配置でより良い開発組織へ

ー 最後に、渋谷さん自身の今後についても聞かせてください。

まずは、VPoEとして、会社や事業部のミッション達成にコミットするのが第一ですが、その過程で、VPoEの仕事を他の方にお願いできるようにしていきたいですね。VPoEである限り「私の能力の上限=組織の上限」になってしまうので、あまり長くこのポジションにいるのは良くないなと思っています。

これだけ聞くと、ネガティブに聞こえてしまうかもしれないんですが、「ピーターの法則」というものがあって、簡単に言うと「人は、組織の中で能力の限界まで昇進する。そして限界まで来た時に活躍できずに無能化し、組織と個人どちらのパフォーマンスも下がる」という考えです。しかし、ポジションごとの役割を明確にして、柔軟に異動などを行えば、こういった問題は一定解決できると言われています。

私自身も、マネーフォワードが成長して、もし自分のキャパシティを超える組織になった時に、責任感から今の役割に留まり続けるのではなく、客観的に自分を評価して、良いタイミングで役割を交代することが大事だと考えています。

その時になったら、求められる新しいポジションで、マネーフォワードの別の課題にチャレンジしたいですね。

ー 渋谷さんのメンバーへの想い、組織全体を俯瞰しながら個人のより良いキャリアを考え続けるスタンスが、多くのメンバーが活躍できる組織に繋がっているのだと感じました。

渋谷さん、素敵なお話を聞かせていただきありがとうございました!

取材・文/苞山美香(マネーフォワード採用広報)
写真/新田大航(マネーフォワード採用広報)



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