特集:EOT第4章覇者、すえきすえぞーの変動ゆか(俺スナ、ゾ)

2019年3月。
EOT第4章は大会史上初のタッグ戦として開催された。
36組のエントリーのうち、本戦トーナメントに進出したのは上位10組。
そして本戦トーナメントでの激戦を制し、36組の頂点に立ったのはすえきすえぞーの変動ゆかだった。

EOT第4章から半年が経ち、個人戦としては1年半ぶりとなるEOT第5章の開催が目前に控えている。
そこで今回我々取材班は、前回大会を制した「すえきすえぞーの変動ゆか」をより深く掘り下げるべく、俺スナさんとゾさんに対し、独占インタビューを敢行させていただいた。


特集:EOT第4章覇者、すえきすえぞーの変動ゆか
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【インタビュー前。話は俺スナさんとゾさんの出会いの話に……】

俺「これですよ、一番最初の時の。ミネさんとの最初のやりとり。(ツイッターのリプライで)『ゾですー! お願いします!』って。俺、何も返してなくて。今見たら」

ゾ「あ、そうそう! そうなんですよ! 何も返さへんなと思って。何やこの人って思って。で、その前からアスワンハイダムさんから、すごい人って聞いてたから」

俺「そう。アスワンさんがホラ吹いてたんすよ」

ゾ「大喜利界の最高権威って」

俺「あの人には嫌われない方がいいですよ、みたいなことを吹き込んでたみたいで」

ば「ゾさんはアスワンさんとはどのようにしてお知り合いになられたんですか?」

ゾ「転脳児杯出た時に、ですね」

俺「アスワンさんとゾさんが同じブロック、とかだったんだと思います」

ゾ「僕もあんまりよく覚えてないんですけど……5年前くらいで、東京に来たばっかりの頃。それで、冬の鬼さんと一緒に喜利の箱に行ったんですよ、3人で」

俺「えーっ。あ、そうなんですか! 転脳児杯が終わった後ってことですか?」

ゾ「そうそう。大喜利できるスペースがあるんですよって聞いて」


【改めまして、EOT第4章、優勝おめでとうございます】

2人「ありがとうございます!」

俺「いや、本当に勝てるとは、正直思ってなかったです」

ゾ「僕、何にもしてないんで。まったく」

ば「俺スナさんは第2章だけ出ていただいていて、ゾさんははじめての出場でしたよね」

俺「ゾさんは大喜利の大会自体が初めてですよね?」

ゾ「そうですね。大会とかは出なかった……けど、あ、でもその前にあれ出ました。天下一」

俺「あー、そうだ! で、2人ともおんなじような結果だったんですよ。予選1st1位の、2nd5位くらいだったんですよ」

ゾ「そうでしたね」

俺「その後ですよね。組もうって言ったの。天下一の予選が1月とかだったから。
  で、ちょっと時系列変なんですけど、12月24日に池袋のGEKIBAってところで芸人のタイマンのトーナメントがあったんですよ。大喜利の。
  俺も呼んでいただいていて、それで準決勝でここが当たったんですよ」

ゾ「そうそう」

俺「で、お互いに同じようなウケで、お題が『一発屋芸人の必殺技』みたいなお題で、同時に『エド・はるみ』って書いたんですよ」

ゾ「これええわって思いましたね」

俺「それが楽しくて、遊びだして。それが決め手になって、『EOTタッグってのがあるんですよ』っていうふうに誘ったんですよ」

【俺スナさんとゾさんの関係性について】

俺「ちょいちょい一緒になってたんですよ。トルネードバーストとか、千景とかで」

ゾ「千景は誘ってもらったんですよ、俺スナさんの方から」

俺「そう。俺が寺田さんに、『ぜひゾさんを呼んでほしい』って言ったんです」

ば「俺スナさんがゾさんを初めて見たのはいつのことだったんですか?」

俺「ゾさんを初めて見たのは、たしか転脳児杯でした。おもしろかったんですけど、ウケてないなってイメージがあったんですよね」

ゾ「あんまりいい結果が出なかったんですよね」

俺「で、その後に芸人さんなんだって知って。で……多分その後に、大喜利ネコちゃんだと思うんです」

ゾ「ああー、そっかあ」

俺「『大喜利ネコちゃんの爪研ぎ』っていう大喜利ライブを主催されてたんですよ、ゾさんが」

ゾ「そうなんですよ」

俺「で、メンバーが固定メンバーで、フリップ大喜利をするっていう」

ゾ「いや、でも企画の方が強かったですよ。大喜利はあんまちゃんとやってなかった」

俺「大喜利ネコちゃんで一番好きなコーナーが、ゾさんが考えてきた企画をやるっていうやつで、『おもしろい答えはよく飛ぶはずだ』っていう謎の理論でもって、いろんな答えをジェット風船に書いて、一番飛んだ答えだけ発表するっていう。あれがおもしろすぎて」

ゾ「あれめちゃめちゃ楽しかったなあ」

俺「あと、そうだ。時期が前後しちゃうんですけど、大喜利ネコちゃんとさっきの転脳児の間に、僕が大喜利ライブとかを探していたら、『不死身の糞ババア』っていう関西の大喜利ライブをたまたま見つけたんですよ。
  『なんだこれ?』と思って。参加者募集してるしフリーエントリーなのに、大阪の知ってる人たちが誰も出てないんですよ。それで検索したらYouTubeに動画があって、観たら、優勝されてたんですよ」

ば「ゾさんは元々は関西で活動されていたんですか?」

ゾ「そうなんですよ。フリーで」

ば「大喜利自体は芸人になられてから始められたんですか?」

ゾ「そうですねえ。いまだによくわかってないんですけどね、大喜利の線引きみたいなものは。最近になってやっとね、皆さんとお話しするようにはなったんですけど」

ば「芸人自体はいつ頃からやられているんですか?」

ゾ「意外と長くて、大学の1年ぐらいからなんで、今でもう10年ですね。
  大学お笑いやってたんですけど、東京みたいにおっきいイベントがなかったので、『東京のライブ行こう』と思って、東京に来て、『イイね(笑)ライブ』とかのオーディション受けたりとか」

俺「トゥインクルがやってる学生お笑いのライブですよね」

ゾ「それで、『東京まで来るの面倒臭いんで、大阪でやってください』って言ったら、トゥインクルと一緒に大阪で主催を一緒にやらせてもらうことになったりとか」

俺「最近は、気づいたら阿久津さんと組んでたんですよね」

ゾ「僕もようわかんないんですよね。最初がちゃりんこっていうラッパーと一緒に組んでたコンビでしたね。
  スーパースーパーがその後で、引くほど全くウケず解散しちゃって」

ば「そんなゾさんを、俺スナさんが誘ってEOTに出場する流れになったんですね」

俺「そうなんです。それで、EOTに出場するにあたって、ちょっと印象的なエピソードがあって。
  シドニーの石井さんって人がいて、もともと木曜会Zだったんですけど、卒業してから話すようになって。
  そしたら石井さんから『よかったら次、大喜利出てください』って話が来て、渋谷の無限大ホールの近くにあるバーで、お客さんも入れて大喜利配信をするみたいな。
  そこに行ったら、ミネさんもいらっしゃって。で、石井さんと阿久津さんとミネさんと俺と、あと石井さんの同期の方で、お客さんが蓋を開けたら1人だけいて。
  それが大喜利を見に来たんじゃなくて、そのバーのお客さんだったんです。
  で、そのバーのお客さんが、うちらが大喜利キャスやってても、『つまんないんだけど』って言ったりとか。『ちょっとなに、わけわかんないんだけど』みたいなこと言ってて」

ば「絶対言って欲しくないことですね(笑)」

俺「そいつはそう言ってるんですけど、俺はずっとキャスのコメント欄で『あ、コメント欄ではウケてますね』って言って、『お前が才能無いんだぞ』ってことを、言わずに表現したりとか」

ゾ「みんな顔笑ってなかったもんね。プレイヤーね」

俺「それで2時間ぐらいずっと嫌で。初めて大喜利したく無いってぐらい思いましたね。俺、気持ち悪すぎてトイレでずっとこもってましたから」

ゾ「ぜんぜん帰ってこなかったもんね」

俺「で、その時点でもう俺とゾさんはEOTエントリーしてて。それで夜中の1時くらいに俺が、ゾさんに『勝ちましょう』ってラインを送ったんですよ」

俺「いや、お遊びで出る感じだったんですよ、最初は。思い出づくりというか」

ゾ「僕もなかなか無いんでね、そういう大会とかに出るのも。でも、せっかくお誘いいただいたから」

俺「これがEOTの直前くらいでしたよね?」

ゾ「そうですね。これと、僕がそのギャルに『顔がニノに似てる』って言われたことは唯一勝てた要因でしたね」

俺「俺も完全にヘコまなかったのは、アンパンマンのお題やった時に、一番おもしろかったのが俺って言ってくれたんですよ。
  『かっこいい』と『おもしろい』って言ってもらえたから、ちょっとヘコまずにやれたところありますよね」

ば「EOTの第4章はタッグの大会で、今までにEOTに出てくださっていた方々以外にも、その方たちが引っ張ってきて新たにエントリーしてくれた出場者が多くいました。
  ゴハさんと組んでいたそうせき。さん(dogs)とか、珍しい人が出てくれている……という中の1人が、ゾさんでしたね」

ゾ「へー、そうだったんですね」

俺「FANさんのヨシダインザサンさん(太陽)もそうでしたよね」

ば「誰かが誘わないと出てくれない人が多く出場していたのも、第4章の特徴でしたね」

俺「俺、タッグが好きなんですよ。楽しいから。で、このコンビって、”逆”なんですよ」

ゾ「ほんまに真逆でしたね」

俺「予選は俺が調子良かったけど、本戦はゾさんが調子良かったから勝てたんですよ」

ゾ「何にも出んかったわ、予選は」

俺「ゾさんがEOTの直前に、錦鯉さん主催の『大喜利やるよ!』ってライブに出てて、全然ウケなかったっていう話を聞いて。
  で、それってすごい分かるんですよ。ゾさんの大喜利って、初めて見る人にはドギツイんですよ。わからなすぎて。
  でも、大喜利やってる人が見たら、絶対思いつかないから答えだから、めちゃくちゃおもしろいんですよ。
  だから、大喜利ライブよりも大会に向いてるなって思ったんですよ、その時」

ゾ「誰かに言われたんすよね。それ、お笑いファンの人に」

俺「あ、マジっすか?」

ゾ「大喜利会向きの大喜利してるよなー、みたいなことを」

俺「それで俺は、『勝てるな』と思ったんですよ」

ば「予選でゾさんが出した回答でいうと、『菜々緒猫』の回答なんかは、アマチュアの人なんかからはあんまり出ない回答だと思いますよね」

俺「俺、予選の時にできる限りゾさんをあんまり見せないほうがいいかなと思って。だから俺が3回出たんですよ。本戦にとっておきたかったんで」

ゾ「全部行って欲しかったわ。無理やわ、あんなん……」

俺「で、なんか。冷蔵庫のお題で、ゾさんの、1個あんまりウケてない答えがあって、『パワーアイス』の回答なんですけど、俺は後ろでゲラゲラ笑ってて。
  でもウケてないな〜と思ったから、『パワーアイス』次言おうと思ってたら、ちょうど相方をいじるお題が出たから『これだ!』と思って」

ゾ「あれは僕も、やってくれてよかったです」

俺「あそこのブロックは、やってて、最初の古墳のお題が出た時に、鞘さんがずっと爆ウケしてたんですよ。
  鞘さんには絶対勝てないと思ってるんで。鞘さんがウケてる時の空気には、俺は絶対かなわないんですよ。
  逆に俺がウケてる空気だと鞘さんがウケないんで、どっちが先にウケるかみたいなところだったんですけど……普通に俺も笑っちゃってたんですよ、鞘さんの答え聞いて。
  だから『負けてもいいや』って感じで、好きな答え出しまくってたら……って感じですね」

ば「なるほど」

俺「あと、本当に悪い話なんですけど、目の前に座ってたのがオパナグの2人だったんですよ。カミヤマさんとendomagicさん。
  この2人だけを笑わせてやろうと思って、1答目に『乙武墳』って出したら、ゲラゲラ笑ってました」

ゾ「不謹慎……」

俺「不謹慎な答えでね」

ば「俺スナさんは第4章で、予選の得点の最高記録を更新しているんですよね(53ポイント)」

俺「そうなんですよね。ありがたい話で」

ば「ポイントを取るスピードとかは意識していたんですか?」

俺「それなんですけど、ゾさんをここで負けさせちゃいけないって思ってたんですよ。
  わざわざエントリーフィー払ってもらって……」

ゾ「エントリーフィー払ったら、もう300円しか無かったんですよ」

俺「しかもご飯も食えないから、2人で昼にかつやに行って、『勝つぞ』ってことでカレーカツ丼食ったんですよ」

ゾ「そこで僕お金払ってないんですよ。『おごりますんで、結果で返してください』って言われて。
  それで『もちろんです。任せてください』って言って」

俺「あのカレーカツ丼が美味しくてなあ……。またあとで食いたいぐらいの」

ゾ「あれ美味しかったな、マジで……」

(かつやに想いを馳せる2人)

俺「まあでも、あれのおかげでもあります。本当に」

ゾ「カレーカツ丼とギャル」

俺「だから、大喜利界隈にゾさんがそこまでバレてなかったんですよね。転脳児出てたりとか、千景の人はたぶん知ってるけど……」

ば「今回のEOT優勝で、一気にその存在が知れ渡ったような感じですね」

俺「あとはね……当日、ブロック分けするじゃないですか。ABCで前半ブロック、DEFで後半ブロック、じゃないですか。
  で、Aブロックに六角電波さんと謹製さんのチーム『ルードバスター』が入ったじゃないですか。
  で、ABCの前半ブロックの抽選が終わった時に、六角電波さんが『よっしゃあ』っつって。『当たりたくないとこが全員後半に行った』って言ってたんですよ。
  当たりたくないとこってどこなんだろう? って思って聞いたら、ぺるともさん警備員さんの『オーラの泉』、貯蓄さんと木曜屋さんの『六歌仙』と、あとウチらの3組だったんですよ」

ゾ「へえー」

俺「六角電波さんって全部データの人じゃないですか。トトカルチョ的な人だから、『強敵と思ってくれてたんだ』って……」

ゾ「それ嬉しいですねえ。俺スナさんですよ、これは」

俺「いやいや、絶対ゾさん」

ゾ「名前バレてなかったってそんなん」

俺「そういえば、ゾさんがEOTでどこが強敵だと思ってたのかが知りたいんですよね」

ゾ「でも、あんま知らないんでねー……」

俺「知らないからこそ、聞きたかったんですよね」

ゾ「えーと……ぺるともくんが、本当に初期の、完全に売れる前の粗品のムーブとまったく一緒やん、と思ってて。敵おらんやん、って」

ば「スパーリングでも優勝して、そのまま王者の凱旋みたいな感じで本戦に出ていますからね。めちゃめちゃ出来上がっていましたよね」

ゾ「(出場者リストを見始める)なるほど……あー、デリトマさん。…………あっ、手すり野郎さんだ」

俺「手すり野郎さん良いですよねえ」

ば「手すり野郎さんはOGAKUZUZさんと組んだ『鉄人17号』での出場でしたね」

ゾ「あとは……あ、『ぜんぶ丼』ね。おもしろかったなー」

俺「『ぽまいら』もねー」

ゾ「『御為倒し』も強かったですねー」

俺「ここは大阪の強い2人ですからねえ。
  ここなんですけど、とうふ第三軌条さんが酒癖悪過ぎて、二次会で俺が永久保存さんのディープキスの回答がおもろいって話をしたら、とうふさんがやきもち焼いたのかわかんないんですけど、
  『じゃあね、俺スナさんは保存さんと組んだらよかったんですよ』ってめっちゃ怒られたんですよ」

ゾ「え〜(笑)」

俺「大阪の人たちもいたんですけど、それが日常茶飯事らしくて、みんな無視してましたよ」

ば「そんなことがあったんですね」

俺「あとは……あー、宇多川どどどさんとCRYさんのコンビ。ここはもう、ハガキ職人としては二強ですよね」

ゾ「すごい強いですよねえ。盤石」

俺「で……『ありがとう戦場ヶ原さん』。田野さんとレッドブルつばささん。
  こことの対戦は、一番嫌でした、正直。本戦あがったメンバーが10組紹介されたじゃないですか。あの中で一番嫌だったの、ここですね」

ゾ「レッドブルは芸人やったんで、負けたくなかったんですよねえ」

俺「この日の田野さんが、主人公感がすごかったんですよ。みんなに応援されてる感が」

ゾ「本人めっちゃ嫌がってましたけどね」

俺「ドラマが完璧だったんですよ。EOTチルドレンじゃないですか、田野さんって」

ば「第4章で満を辞しての初本戦、でしたからね」

俺「他のチームだと……そうですね、貯蓄さんと木曜屋さんのチームがあんまりハマらなかったのが意外だったんですよね。
  絶対1位通過はするだろうと思ってました」

ば「そうでしたね」

俺「ファイナルエースさんと風呂つんくさんは、上がってきたら絶対勝てないなと思ってたんですけど……そこがギリギリ落ちたんですよね。
  あとは……あ、虎猫さんと急遽猫を噛むさん」

ゾ「あっ、おもしろかったですねー」

俺「SMAPお題で苦戦してなければ、上がってたと思うんですよね」

(手元の出場者名簿を見やる「すえきすえぞーの変動ゆか」の2人)

俺「この『オーラの泉』がもう優勝候補筆頭みたいな感じだったんですよね。
  後半ブロックの順位が発表されるときに、1位が73点って出たときに『絶対オーラの泉じゃん。もう分かってるから言わなくていいですよ』って思ってたらウチらのチーム名が出てきたから、ええーっって思っちゃったんですよね」

ゾ「ぜんぶ俺スナさんががんばってくれました」

俺「あとは……あー、『ゆるゆりハイラル』。ここも上がってくると思いました」

ゾ「オパナグおもしろかったなー」

俺「オパナグが上がったのは熱かったですね。カミヤマさんは大学お笑いでずっと見てて、すっごい面白い漫才をする人なんですよ。
  あと好きなのは……あ、ブルペンさんとKouさんの『飲み会大好き』。ビール持ちながら舞台に上がってきたんですよね」

ゾ「ああー、いましたねえ! めちゃめちゃいいなーと思って。ウチもあんなんやりたかったわあ」

俺「次やったらここいくんじゃないか……っていうのが、やわらかベッドのsomaさんおせわがかりさんですね」

ゾ「おもしろかったですねー。めっちゃやばいなと思って、僕が打ち上げで唯一話しかけに行ったのがsomaさんでしたね」

ば「俺スナさんの大喜利の話も聞こうと思っていたんですけれど、めちゃめちゃ手数やばいですよね?」

ゾ「ね! 顔怖いでしょ、ずっと」

俺「これすごい言われたんですよ、顔怖いって!」

ゾ「レッドブルさんと田野さんのタッグとの対戦の時に、ね」

俺「あのー、1分でタッグお題で答えなくちゃいけなくって。
  俺が『こう書いて』って言ったら、ゾさんが書き間違えたんですよ。で、それを指摘してる時の顔が怖すぎたらしいんですよ。
  いや、思いついた時に絶対ウケると思っていたから、無駄にしたくなくって」

ゾ「『違う違う違う違う!』って言われましたよ」

俺「結構大きい声で言ったから、観客席の最前列の方は聞こえてたらしくて。本当にすいません」

ゾ「『ありがとう戦場ヶ原さん』との試合は絶対負けたと思ってたんですけど、『延長!』って聞こえてきて。100パー負けたと思ってたんですけど」

俺「俺も負けたと思ってました」

ゾ「ちょうど中間くらいの拍手量やったんですよね?」

俺「場所によって結構拍手がばらけてたらしいんですよね。人によってはウチが勝ってたって言う人もいたし、逆に向こうが勝ってたって言う人もいたんで。
  それで延長戦に入ってタッグお題で、ここで勝てて調子づいたというか……あそこが一番キツかったですね」

ば「その後の本戦の話も伺いたいんですが、そのあとの準決勝、ルードバスターとの試合はいかがでしたか?」

俺「準決勝は出てきたラノベお題を、俺もネイノーさんも謹製さんも、みんなお題を取り違えていたんですよ。
  お題が『一文』だったんですけど、みんな『シーン』を答えていて。その中でゾさんだけが、『一文』の回答を出して、沿ってウケていたんです。
  だから、完勝っていうのはここだけでしたね。他は全部、ギリギリ勝ちくらいでした」

ば「そして決勝戦が、オーラの泉との試合ですね」

俺「俺もぺるともさんも警備員さんも、沿う側じゃないですか。
  ゾさんだけ、ちょっと違うところへ外していくから、めちゃくちゃ目立ってくれたんですよ。それがありがたかったなあ、って」

ゾ「なんでウケてるのか、分からないんですよね。
  けど結局、半々くらいだったんですよね。拍手は」

俺「いや、俺は勝ったと思ったんですよ。6-4ぐらいで勝ったと思ってて。
  オーラの泉はスパーリングでも、他でも勝ってるんだからいいじゃん、って。金ない人がいるんだからこっちには」

ゾ「みんな強いじゃないですか。ハガキ職人がいたりとか。
  だから、もともと勝てると思ってなかったんですよ。自分が足を引っ張ると思ってて」

俺「EOT、本戦行った初めての芸人さんですよね?」

ゾ「ありがたいですねえ。
  芸人だから、あんまこう言う大会に出たらあかんのかなと思っていたんですけど、意外とみんな他の大会とかでも出てるから、じゃあいいやと思って」

俺「EOT、またタッグ大会はやるんですか?」

ば「うーん……今すぐではないですけれど、また次もやれたらいいな、とは思っています」

ゾ「スーパーエースで出ます」

俺「じゃあ俺は、Yes!アキトさんと。1回ダイバーで組んで、1回戦で負けたんで」

ば「ありがとうございます。楽しみにしています」

俺「なんかタッグ大会ってなると、俺と誰も組んでくれないんですよ。どうせ誰か連れて来て出るんだろと思われてるから、声かけてもらえないんですよ」

ば「僕もエントリーが来て俺スナさんがゾさんと組むってなった時、『あ、ゾさんとなんだ』とは思いましたね」

俺「言ったら、あんまり普段組むことないような人と組みたいんですよね。せっかくだから」

ば「俺スナさんって、大喜利やる時にめちゃめちゃ手数多いじゃないですか。あれってお題が出たらすぐに思いついているものなんですか?」

俺「マジカルバナナやってるんですよ、勝手に頭の中で。
  例えば『こんな居酒屋は嫌だ』だったら、『居酒屋といったら◯◯』みたいなやつをたくさん考えて、そっから要素を2個とって出すんです。これが2秒ぐらい」

ゾ「早ぁ」

俺「書きながら考えてますね。勝手に頭が要素を出して、それを、てにをはで繋いでいるんですよ」

ゾ「スパコンおじさんじゃないすか」

俺「これ絶対に病気なんですよ。脳が働きすぎらしくて。寝れないんですよ、全然。起きちゃうんですよ、脳が勝手に」

ゾ「すごい」

俺「ずっとなんか同時に10個くらいの物事を考えていて、なんか、脳が老いすぎてて80歳くらいらしいんですよ。
  これって治るらしいんですよ、病院に行ったら。けど治ったら、大喜利思いつかなくなるんじゃ無いかって思っちゃって」

ば「ゾさんのほうは、どんな感じで大喜利の回答を考えているんですか?」

ゾ「僕、卑怯なんですよ。先に絵を描いてから、それに理由付けをするっていう。
  だから結構おんなじような答えが多くて。おんなじ絵を描いちゃう。
  ジジイの頭部に、何かがなってる……っていう絵をよく出してしまうんですよ」

俺「ジジイ好きですよね」

ゾ「ジジイ好きっすねー」

俺「画像の方が得意なんすよ、俺。
  画像ってツッコミじゃないですか。文章がボケで、画像がツッコミだと思うんですけど。画像お題って、ボケてる画像にツッコんでくださいって感じなんですよ。
  ボケてない画像も、無理やりボケだと思って、ツッコんだりしてて。
  画像お題って情景を答えるか、台詞で答えるかの2パターンが多いと思うんですけど、俺の場合は第三者の視点で『お前ら何してんだよ』みたいな感じで答えるんです。
  意外と第三者視点で答える人がいないから、目立てるんですよね」

ば「いよいよEOT第5章のエントリー募集開始も近づいてまいりましたが、出場する方々に向けて、お二人から優勝するためのアドバイスのようなものをいただいてもよろしいでしょうか」

俺「勝つためには……そうですね。やっぱり、楽しむことが大事ですよね」

ゾ「所持金減らすことです。ハングリー精神が力になってくれると思いますので」

俺「タッグの大会だとしたら、相方を信じることが力になると思います。自分の相方はこんなにおもしろい人なんだぞ、と。
  俺も、ゾさんが相方じゃなかったら優勝できてなかったですから」

ゾ「俺スナさんじゃなかったら、できてなかったですね……」

俺「タッグは夫婦みたいなものですよ」

ば「ありがとうございました。それでは最後に、一言お願いいたします」

俺「移植版の配信が発表されたので、楽しみですね。『モンスターファーム』」

(談話:俺スナ、ゾ)
(インタビュー:ばらけつ)
(書き起こし・編集:鵠)



(取材後、2人の思い出のかつやの前で記念撮影。嬉しい優勝を手繰り寄せる決め手となった、2人の友情の店である)



EOT公式サイトはこちら!
https://yamasitasan.wixsite.com/e-o-t

EOT第5章は2019年 10月6日(日)、高円寺Studio Kにて13時から開幕!
エントリー受付開始は8月25日(日)24時~より!