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ものを素敵に魅せるのは…

 自粛が解除されてからやりたかったこと。

それはお洋服を買いに行くこと~!!!!


 以前の職場は毎日が制服勤務だった。
一日の勤務だけで、三種類くらい制服があって、二度も三度も仕事に合わせて着替えるような日々だった。
忙しすぎて遊ぶ頻度も少なかったし、近場のショッピングモールまでは電車で一時間半もゆられなければならず…
おのずと、私服を着る機会も、買う機会も少なくなっていた。

そうして、いま私服勤務のライフスタイルに様変わりしてみて。
タンスを開いたわけだけれど…


大変だ。

ほとんど古い服ばっかり。
どれもこれも気に入ってはいるけれど。
大学生の時から着ていたような気がする・・・。
もちろん新しい服もある。でも、断然足りない。

おおおお、これはまずい。

自粛中の在宅勤務期間も手伝って、服のアップデートは急務だった。
まあ、そんなに焦るようなことでもないし、洋服を見に行くこと自体は好きだ。単純に楽しくて、リフレッシュできる!

でもその一方で、自分が気に入る服を見つけるのって結構難しいんだよな…
とも思う。
お気に入りのブランドを決めても、なんとなく飽きるときがあるし、これだ!って思っても、値段がかわいくない時もあるし。
かといって、その場しのぎなぺらぺらした安っぽい服に逃げたくもないし。
ある程度の値段で、高見えして、自分がとても気に入って、スタイルにも会う服。全部かなえたいとなると、服選びって意外と大変。


仕事帰りにショッピングモールをぶらついてみても、何も買わないということがしばらく続いた。購買欲はあるのに、ちっともピンとくる服がない。

そうして、休日に違う方面にショッピングに出かけてみると。
あっさり好きな一着にであえたりする。
とても納得がいく買い物ができた時は、幸せな気分になる。



でもでも。
引っかかることがある。

よく考えたら、あのお店、仕事帰りに寄ってたモールにもあったし、見てもみたのに…なんであの時は、素敵だと思わなかったんだろう。

 東京に出てきて、営業でいろんな土地にいく機会も増えて、通りすがりにいろんなお店をのぞいてみる機会が増えたのだけれども。
最近気が付いたのは、まったく同じお店でも、店舗によって、ときめくお店と、ときめかないお店があることだ。
例えば、渋谷店はいまいちだけど、新宿店はいい!とか。
そういうことが起こり得る。

まったく同じ商品を置いているのに。
魅せ方で「いいなー!」と思う度合いがけっこう変わる。


ディスプレイされていて素敵!と思った服が、他店では端っこに置かれてパッとしない。同じ服なのに。


ふと、大学時代にアパレルでバイトをしていた時のことを思い出した。

トルソー(マネキン)のコーディネイトにこだわるように指示があった。
ヴィジュアルマーチャンダイジング(VM)と言って、おしゃれな着こなしをきちんと提示しましょう、みたいなことだった。
それから、扱っている物が同じである以上、接客で差をつけよう!みたいなことも言っていた気がする。

「この店舗にくると、いつも活気があっていい。同じ距離に同じお店があるけれど、居心地がいいのは○○店だから、○○店に行こう」

と思ってもらうために。


 頭では理解していたけれど。
そこまでお客さんって比べたりするもんかな…と内心では思っていた。

何年も経った今、ものすごく納得している。
物が売れるか売れないかって、やっぱりその商品の外郭の要素が関係しているのだ。

スカート一枚。
素敵に魅せられるかは、飾り方と、セールストーク、親切な接客で大きく違ってくる。
パッとしないものが、こちらのお店にくると、買おうと思える魔術。

きっとこれは服に限ったことではないんだろう。
同じコンテンツを扱っていても、魅せ方が違えば別物になるということ。
何気ないことも素敵に見せることができるということ。


そういう魔法、私も使えるようになりたいな。








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