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YouTuberに聞いてみよう! トークライブやります。(特に既存メディアの方へ)

YouTuberに聞いてみよう! トークライブ

8月20日、13時から、阿佐ヶ谷アニメストリート


 YouTubeを使った企業の動画広告で炎上するケースが増えている。これは、単なる企画制作上のミスというより、もっと本質的に、既存テレビのクリエイターや広告主のセンスと、YouTubeの新しい参加型メディアとでは、根本的に異質な感性と方法論があるのではないのか。

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 これまでの炎上した動画広告を見ていると、クリエイターたちの企画会議の雰囲気が分かるし、ノリノリで作っていることが分かる。映像クォリティ的には、素晴らしいものがある。おそらく、既存のテレビ広告の制限から解放されて、自由にコンテンツを作ったのだろう。技術的には優れているが、そこで、クリエイター自身の品性の下劣さも、もろ出てしまったものが炎上したのではないか。自己満足の作品を一方的に流し続ける方法の終焉である。

 広告主のチェックもYouTubeになるとテレビほど厳しくないのかもしれない。テレビほど巨額な放映料が必要でないということからか、クリエイターに遊ばれてるなあ、というYouTube広告が少なくない。

 ヒカキンは年商5億円といわれている。6年前にmegwinが1000万円を超えて、すごいなあと思ったことがあるが、あっという間に、新しいYouTuberが台頭してきた。彼らの番組を見ているのは、小学生から大学生までの学生が主力ではないかと思う。

 Twitterで、ある父親が書いていた文章で、なるほどと思ったことがある。うちの息子は小学生だが、YouTubeでヒカキンばかり見ている。最初は、なんだこんなのばかり見てと思ったが、よく考えると、テレビで吉本の芸人たちが、後輩いじめたり、殴ったりしている番組を見て笑うよりも、ましだと思った。ヒカキンは、たいしたことは言っていないが、そういういじめをしたりしない、と。

 おそらく、子どもたちはYouTuberたちに、芸や作品の完成度などは望んでいない。昔の下町の横丁にいた、ちょっと年長の、すこしグレてて、アホでばかなことやる先輩たちを見ているのてはないか。それは、少し距離があるが、リアルな人間関係に映るだろう。求めているのは「リアルさ」であろう。

 テレビの番組ディレクターや広告ディレクター、テレビ局員や大手広告代理店の人たちは、ある意味、競争社会の勝ち残り組である。成績優秀で勝ち残った「特別な人」よりも、YouTuberの「普通さ」が、インターネット時代のクリエイターのあり方であることに、旧来メディアの人たちは、気がついていない。

 クォリティよりもライブ。これがインターネットが始まった時からの、ただ一つの方程式である。

 さて、今週の日曜日、YouTuberの人たちに、僕が質問するというトークライブをやります。いろいろ教えてもらおうと思う。テレビ局の方、一緒に勉強してみませんか。

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