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次世代出版ソリューション研究会

こちらは、橘川の過去のアーカイブをまとめていましたが2024年5月16日に変更して、これからの出版業界を考えるマガジンにします。よろしくお願いします。
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#出版

『イコール』編集塾(深呼吸学部)へ、ご招待。2024年夏。

3000円書籍出版倶楽部論(2)

『イコール』創刊号は今月発売だが、同時に書籍新刊を2冊出す。 一冊は、2020年に行った「AIのべりすと文学賞」の入選作をまとめたものだ。もう一冊は橘川幸夫と真崎守で作った絵本「なぞのヘソ島」の復刻本だ。 その他にも何冊か同時進行しているので大変だ(笑) それで、上記の2冊は、出版業界としては独自だと思う試みを開始する。 通常の書籍は、取次配本を行うので、例えば初版3000部だとしたら、トーハン1300部、日販1300部を委託配本して、残りの400部を注文用に出版社倉庫に

3000円書籍出版倶楽部論(1)

シェア書店の可能性と3000円書籍倶楽部について-----------時代変換期の出版ビジネス 1.出版業界の構造的変化について出版業界は大きくメディア産業の一ジャンルであるから、出版業界の変化は、メディア産業全体の関連で考える必要がある。 大きな視点で見てみると、出版業界は近代の産業革命による大量生産・大量流通の大きな流れの中で発展してきた。印刷技術の発達は、大量印刷を可能にし、マンガ雑誌も月刊誌から週刊誌になり、少年ジャンプは1994年に653万部という凄まじい部数を