学生起業で法人化して一年経った記録
こんにちは、春日幹雄です。
僕は東北大学を休学して2020年の4月30日に株式会社MeTaを設立しました。
それまでも仙台市で高校生向けの数学専門塾MeTaを経営していましたが、今年はコロナもあり事業をオンラインサービスへ完全移行。法人1期目にも関わらず大きく転換した年でした。記録として振り返っていきます。
1,2月 コロナウイルス感染拡大前
これまでも個人事業主として仙台市で唯一の数学専門塾MeTaを経営していました。
仙台市の進学校に在籍していて、真面目なんだけども(真面目だからこそ)数学が苦手になってしまっている高校生に向けてサービスを提供していました。
それまでは4畳程度の小さな小さなシェアオフィスの個室を指導部屋としていましたが、
生徒数が増えて手狭になったので東北最大級のシェアオフィス・コワーキングスペースのenspaceに移転しました。
コワーキングスペースを塾生の自習室として使い、さらに個室を指導部屋とすることで塾生が増えても問題ないようになりました。
とっても綺麗なオフィスかつ、仙台の若手起業家もたくさん入居しているコミュニティであり、それまで孤独に経営していた身としては多くの刺激を受けました。
ちなみに、学習塾というとテナントを借りて立ち上げることが多いですが、シェアオフィスの方が提供できる自習室が綺麗なこと、テナント契約だと初期費用と工事の時間が多くかかること、上手くいかなかったときすぐにピポッドできることからシェアオフィスへの入居を決断しました。
家賃も高くなく、掃除や飲み物の補充もしなくて良く、塾生が使う平日夕方や土日は混雑していなく、良いことだらけです。
3,4月 全国一斉休校
コロナウイルス感染拡大によって学校は全国一斉休校になり、塾生へはいくつかの補填を添えてからオンライン指導へ移行。
当初はオンラインで上手く教えられるのか不安ではありましたが、やってみるとクオリティも満足度も対面指導と変わらない。高校生の生徒も大学生の講師もオンライン指導に必要なツールはすぐに使いこなしていました。
さらに、弊社の指導方法と使用ツールが上手くマッチしていることもサービスクオリティ低下を防いだ要因でした。
オンライン指導で出てくる問題点も一つひとつ潰していくことで、これは高校休校期間の一時的な代替サービスとするのはもったいない、全国に広げていきたいという気持ちが強くなりました。
そして4月30日に株式会社MeTaを設立。ここからサービス開発をしていきます。
5,6月 オンラインサービスのトライアル
オンラインサービスでの開発を進めるため、ニーズを調査するためにトライアルでオンライン授業の無償提供キャンペーンを1か月実施しました。
すると、休校期間で数学に困っている高校生からたくさんの問合せをいただき、捌ききれないほどに。ここで、大学生講師の1人と話し合って僕と一緒に経営側に回ってもらうようにしました。この講師が初めての社員となります。
北海道から九州まで、時には海外からもたくさんの問合せをいただきました。サービス開発も進めてオンライン指導での細かい問題点を潰していって、講師が足りないから採用も進めて、お客様のニーズを深堀しながらビジネスモデルも組んで、さらに資金調達のために金融機関へ行ってと、社員と一緒に一日中働いていました。
目の前が弾けるような毎日であり、夜にはヘトヘトになりながら帰っていましたが全国にはまだまだ数学に困っている高校生がいること、新たなサービスを立ち上げていることから早く明日になってほしいとワクワクしながら布団に入っていたことを覚えています。
ちなみにこれまでの仙台市の塾生については感染予防に配慮しながら対面指導を再開しました。3,4月に一時的にオンラインへ移行したにも関わらず退塾はほとんど発生せず、継続の判断をしていただいた親御様には感謝してもしきれません。
7,8月 オンラインサービス正式リリース
サービスが完成してHPも修正して正式リリースしました。ここから拡大を進めていきます。
YouTubeチャンネルも立ち上げました。これまでは数学が得意な学生に対する情報を発信しているチャンネルが数多くありましたが、数学の克服に特化したチャンネルは無かったので「数学克服チャンネル」として数学の勉強法、克服方法、参考書解説などしています。
YouTubeを見て問合せいただいたり、共感してオススメしている参考書を事前に購入いただいていたりすることもあり、YouTubeをやっていて良かったです。
9,10月 サービス丸パクリ被害
さらに問合せを多くいただいてお客様のニーズやペルソナの仮説構築が進みました。
数学専門塾というサービス名だと数学が得意な子がさらに発展的なことを学ぶための塾と誤解されることも多いですが、実際に問合せいただく半数以上は学校の定期テストで赤点を取っている高校生です。
そこでサービス名を「数学専門個別塾MeTa」から、「数学克服塾MeTa」に変えて対象を数学が苦手な高校生に絞りました。
そのように順調に事業を拡大していましたが、HPを真似される事態が。
以下が弊社のHP
以下が他塾の偽物のHP
塾名やロゴ、文面などが完全に一致していました。
さらには、SNSでも弊社の塾名を騙っていました。以下のtwitterアカウントは全く身に覚えが無い偽物のアカウントです。URLもYouTubeリンクも偽物です
弁護士を通してやり取りをして現在は塾名とロゴは差し替えられましたが、文面の一部は未だにそのまま使われており最終的には和解へ至らず。この期間の詳細については他の記事で詳しく記します。
真似されることは非常に悲しいことでしたが、真似されるほど認知度も高まっている証拠であり今では前向きにとらえています。表面的に真似をしても数学克服の本質を掴んで提供を継続することは難しいので、気にせず事業に集中します。
11,12月 サービス拡大と社員採用
事業を拡大しつつ、2人目の社員がジョインしました。既に教育業界で起業経験もある学生です。宮城県にはいないので全てリモートで完結していますが、問題なく組織として動いています。
塾生も順調に増え、講師は現在10名、全員東北大生です。
ほとんどの塾生は入塾時と比べて数学の成績向上が見られます。赤点でも入塾してから2-5か月後にはテスト平均点程度を取ることができ、退塾もほとんどございません。
しかし、塾生の1割ほどはあまり成績が上がっていないことが現状の問題点であり、さらなる指導方法の洗練化と数学克服のためのコンテンツ作成に取り組んでいます。
弊社の目指す先
今後は5年以内の短期間での急拡大を目指し、事業として、組織として成長を目指します。
ですが、そのような急拡大は過程の一つでしかなく、弊社の目的は数学を苦手として困っている高校生を救っていくことです。
克服が難しく、小中高どの年代からも嫌われている科目である数学(出典:学研総合教育研究所 白書シリーズ)
だけども、大学の進路選択において数学は最も重要な科目の1つです。数学が苦手で志望校や志望学部を変えた高校生が数多くいますし、今後もどんどん出てきます。
しかし、そのような高校生は決して努力不足なわけではなく、数学の思考法や勉強法が分かっていないだけなのです。実際にあまり勉強していなくても数学ができる学生が存在している反面、どんなに勉強しても克服できず苦しんでいる学生も存在していますが、それは学習法と思考法の大きな違いによって引き起こされるものです。
このような非常に理不尽かつ重要な科目である数学を、どんな高校生でも克服できる塾として1人でも多くのお客様へ早く価値を届けるために事業の拡大を目指しています。
そこで社員を募集しております。完全リモートで、数学克服に特化したサービス提供に関わりたい方、数学教育に命を燃やしたい方、社員数名のスタートアップにジョインしたい方、ぜひご連絡ください。
以下のフォームからご連絡いただければ返信いたします。まずはカジュアルにリモートでお話しましょう!
また、最近twitterを始めました。数学教育と経営について発信しています。興味があればフォローよろしくお願いいたします。
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