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ボクサーパンツの実験 ~素材編~(オーガニックコットン)

オーガニックコットン素材について

間もなくですが、雑誌のBeginさんに掲載をいただきます。そのアイテムはまだ言えないのですが、その掲載アイテムの原型とも言える内容の話です。

私は2010年にアールリバーサルで展示会に出展しました。それが、私がボクサーパンツを販売し始めた時期です。

オーガニックコットンで一番最初に製品を試作したのは、それ以前の話で2009年頃の話です。
↓これじゃないんですが。。。

今は、主に吸汗速乾性の化学せんい素材を使用していますが、2010年発売以前は、素材を一通り試してみようと思い、オーガニックコットンも試していました。

理由は、ひととおり、肌にやさしそうな素材や快適な素材を試してみようと考えていたからです。

オーガニックコットンで作ったボクサーパンツの感想は、非常にいいです。肌ざわりがバツグンです。汗をかいても、べとってしません。非常に快適です。

暑い夏にも検証しましたが、本当に汗をかいてもベトっとしません。理由はわかりませんが、よい物はよいです。

では、なぜ発売しなかったか。

理由は主に3つです。

理由の1つ目

これが大きいです。2009年当時のオーガニックコットンという素材の定義についてです。

非常にざっくり言ってしまえば、日本において、オーガニックコットンの認証機関、認証の定義が変わる過渡期でした。↓↓↓

当時は、オーガニックコットンの認証機関が日本の認証機関であった日本オーガニックコットン協会(JOCA)、そして国際的な認証機関であったGOTSの基準が統一されるという時期でした。しかも、ひとことで言えば混乱していたのです。

(まあまあ古い話で私の記録も残していません。記憶が間違っていたらゴメンナサイで。。。)

また「オーガニックコットン」の定義が、2つの機関を比較すると、日本基準(JOCA)が厳格。そして、GOTSがゆるやか。JOCA基準(厳格な基準)からGOTS基準(ゆるやかな基準)に変えるという情報が入っていたため、なんかいい加減やな、と。

無印良品が今でこそ、オーガニックコットンのアイテムが増えて来ていますが、ちょうど2009年頃は、無印良品がオーガニックコットンに力を入れ始めていた時期でした。無印はGOTS基準は満たしていて、JOCA基準は満たしていなかったと記憶しています。いずれにせよ、無印良品が力を入れると、オーガニックコットン素材の新規性や高級感は失われるだろうなと考えていたのです。

理由の2つ目。

考えていた時期は発売前の2009年頃。考えていた製品の形状はある程度決まっていて、伸びる素材を使用したかったと言う点です。

当時の私のオーガニックコットンの印象は、肌にやさしいという印象が一番でした。アトピーなど、肌のデリケートな方が主に購入する印象がありました。

そういう肌のデリケートな方は、ポリウレタンというゴムのような伸びる素材を配合してしまうことで敬遠するのかなという考えを持っていたからです。

わかりにくいので具体例を言うと、肌のデリケートな方はオーガニックコットン(綿)100%を求めるハズだと思っていました。私が考えていた素材は、伸びる素材なので、オーガニックコットン(綿)90%、ポリウレタン10%(伸びる素材)、みたいな感じです。

理由の3つ目。

オーガニック素材は超良質な天然繊維。洗濯していくと、質が落ちるんじゃないのか??という疑問を持っていました。

オーガニックコットンは汗をかいてもサラサラすると前述しましたが、洗濯するごとにサラサラ度合いが薄れていくんじゃないのかな??と考えていました。また、それを検証するのに時間が掛かりすぎるからでした。

そんな感じで2009年当時はオーガニックコットンのボクサーパンツの発売をやめました。

もう一度、いつか作ってみたい

それと、当時は、ボクサーパンツのウリは、「構造」を全面に押し出したいと考えていました。素材も全面に出すと、良さが渋滞して訳がわからなくなるのでは??とも考えていました。↓なんせ、最初はこんな感じをイメージしていたので。

ちなみに、今でこそ実験が済んでいるのでわかっている事なのですが(1年以上使ってみてるオーガニック素材のアイテムがあります)、洗濯を行ってもサラサラ感は失われていません。やっぱり、素材感はいいです。

オーガニックコットンの素材自体は、個人的には非常に気に入っています。だから、またいつかオーガニックコットンのボクサーパンツも作ってみたいなと思っています。

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