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投資に関するニュースを通じて世界をみていきます。 平日の朝に更新。
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#投資

【5/16】過度な楽観?原油価格の行方

【5/16】過度な楽観?原油価格の行方

年初のリスクオフ相場に比べると世界市場は安定して推移しています。

特に米株と新興国通貨を安定させ、ゆっくりとしたドル安進展とあいまって、現在はリスクオン相場となっています。

■原油6カ月ぶりの高値

米原油先物(WTI=ウェスト・テキサス・インターミディエイト)CLc1は一時1バレル=47.02ドルと、6カ月ぶり高値に上昇しました。

ただその後は上げ幅を縮小し、0.47ドル高の46.70ドル

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【5/12】伊勢の陣 -日本は本当に為替介入できるのか

【5/12】伊勢の陣 -日本は本当に為替介入できるのか

米国は財務省からも、大統領候補者であるヒラリー氏、トランプ氏からも為替介入に対して牽制されています。

この状況で、本当に日本は為替介入をできるのでしょうか。

■超急激な変動

為替介入ができるとすれば、秩序を失うほどの超急激な円高が発生したときでしょう。

4/28の日銀金融政策決定会合後の値動きのように一方的で超急激な円高には為替介入も許容されるでしょう。

一方的で超急激な円高は明らかに作

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【5/11】激突!日VS米、為替をめぐる対立

【5/11】激突!日VS米、為替をめぐる対立

GWは10連休だったのですが、後半にウィルス性胃腸炎にかかってしまい、いまに至ります。。

日本はお休みの中、為替はすさまじい攻防を見せていました。

■先行:米 日本を監視リスト指定

米財務省が為替報告書を発表。

この為替報告書で不公平な為替慣行を行っているとして監視リストに上げられたのです。

不正な外国為替の慣行の規準としては今年になって成立した「貿易促進法2015」でデータに基づいた客

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【4/28】自動車業界の現状と今後

【4/28】自動車業界の現状と今後

本日は自動車メーカーのニュースが多かったので、それをもとに自動車業界の事情と今後を見ていきましょう。

■データ改ざん三菱

まずは今ホットな三菱自動車です。

三菱自動車は燃費試験に必要な国に提出するデータを改ざんしたとして「eKワゴン」など主力の軽4車種の生産と販売を停止しました。

同4車種を生産する水島製作所(岡山県倉敷市)のライン再開のめどは立っていません。

相川社長はまた、不正公表後

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【4/26】中東に吹く風、サウジアラビア石油依存脱却で投資国家目指す

【4/26】中東に吹く風、サウジアラビア石油依存脱却で投資国家目指す

サウジアラビアのムハンマド副皇太子は昨年の即位後初となる国民向けテレビインタビューで、野心的な経済改革構想「ビジョン2030」を発表しました。

その内容は今までの中東諸国では考えられない革新的な内容でした。

■投資収益を新たな収入源

サウジは原油収入への依存から脱却する必要があると訴え、投資収益を新たな収入源に育てる考えを示しました。

その上で「2020年には原油がなくても生き残れると思う

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【4/25】期待が彩る円相場、春の追加緩和期待

【4/25】期待が彩る円相場、春の追加緩和期待

22日は大幅に円安が進み、ドル円相場は3週間ぶりの水準となる111.80円近辺まで上昇しました。

これは28日の日銀金融政策決定会合での追加緩和期待が高まっているためです。

■期待されている理由

物価上昇2%を目指す日銀にとって今年始まってからの円高は目標達成の障害となっています。

安倍首相は「通貨安競争を避ける」と明言しておりますが、やはり物価上昇の要は円安です。

黒田総裁がどれくらい

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【4/22】デフォルト騒動再び?欧州各国の財政状況

【4/22】デフォルト騒動再び?欧州各国の財政状況

欧州連合(EU)統計局が21日発表したデータによると、2015年のユーロ圏の財政赤字は対域内総生産(GDP)比2.1%と前年の2.6%から低下しました。

年初に勃発した金融システム崩壊懸念から欧種の財政状況が回復したように思えますが、その中でスペインとポルトガルは財政健全化目標を達成できず、両国には欧州委員会やEU財務相からの債務削減を求める圧力が強まりそうです。

■第2のギリシャ、スペインと

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【4/21】拮抗する英国EU離脱投票、白熱する残離キャンペーン

【4/21】拮抗する英国EU離脱投票、白熱する残離キャンペーン

16-18日に英国のイプソスモリは世論調査を実施し、残留支持が49%で、離脱派を10ポイント上回りました。

■残留派が優勢

イブニング・スタンダード紙が20日行った3月の調査では、残留派が離脱派を8ポイントリードしていました。

調査結果は、投票率が低下すると、残留派と離脱派の差が6ポイントまで縮小し、離脱派に有利となることも示しました。

同紙によると、イプソスモリの政治調査部門責任者、ギデ

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【4/20】株価の動きからみる、世界からみたニッポン

【4/20】株価の動きからみる、世界からみたニッポン

19日の日経平均株価は598.49円の大幅高となりました。

前日の大幅安の戻りと対ドルで109円台まで円安が進んだためです。

昨年のチャイナショック以降、非常にボラリティ(値幅)の高い展開が続いています。

なぜこのような展開になるのでしょう。

■日本株の売買のほとんどは海外投資家

日本は貯蓄率の高い国として知られています。

「タンス貯金」という言葉があるほどです。

「資産運用」という

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【4/19】苦境に立たされる産油国 -原油による代理戦争

【4/19】苦境に立たされる産油国 -原油による代理戦争

17日に開催された主要産油国による増産凍結会合はサウジアラビアがイランの参加拒否を許容しなかったため決裂となり、日経平均は大幅続落しました。

下げ幅は一時600円に迫り、そのインパクトの大きさをうかがえます。

この日は増産見送りに加え、熊本地震とG20での米国と日本の為替認識の相違を嫌気されたこともありますが、原油安が株安主導したことは間違いないでしょう。

■本当に苦しいのは産油国

イラク

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【4/18】原油は増産凍結合意ならず、サウジとイランの対立

【4/18】原油は増産凍結合意ならず、サウジとイランの対立

石油輸出国機構(OPEC)の加盟国や、非加盟のロシアなど18の産油国が17日、供給過剰にある原油の生産を増やさないための凍結具体策設立に向けてカタールの首都ドーハで会合を開きました。

しかし、会合は合意ならず、議論は6月の会合まで見送ることになりました。

■凍結に応じないイラン

合意に至らなかった原因は増産凍結を拒否してきたイランの参加をサウジアラビアがこだわったためです。

イランが増産凍

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【4/15】地震と株価

【4/15】地震と株価

熊本県益状町で震度7の地震が発生しました。

約2万3千人が避難している状況でなお強い余震が続いています。

今回は地震と株価の関係を見ていきましょう。

■地震大国日本

地震は地下で起きる岩盤(プレート)のずれにより発生する現象です。

プレートは地球内部で対流しているマントルの上に乗っています。

マントルの流れによりプレートは徐々に動いていき、何かの拍子でもとに戻ります。

この戻りの動き

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【4/14】原油価格の先行きは、ポイントは17日会合と新興国経済

【4/14】原油価格の先行きは、ポイントは17日会合と新興国経済

再び原油価格の動向が活発化してきました。

ポイントは17日に開催されるドーハで開催される石油輸出国機構(OPEC)内外の主要産油国による会合と新興国経済の動向にあります。

■17日会合で増産凍結なるか

原油価格相場は17日会合で増産凍結合意が期待されています。

この期待で昨日(4/13)4カ月ぶりの高値を更新しました。

増産凍結が成立すれば、原油の過剰供給懸念が解消し、原油量がある程度安

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【4/13】雨が降れば株が上がる?インドのモンスーン事情

【4/13】雨が降れば株が上がる?インドのモンスーン事情

12日はロシアとサウジアラビアが原油増産凍結で合意したとの報道を受け、1バレル=44ドルを突破し、4カ月ぶりの高値を更新したことや、ハーカー米フィラデルフィア地区連銀総裁が年内3回の利上げは依然あり得るとの考えを示すなど、ポジティブは報道が流れています。そんな中、一風変わったポジティブな報道が一つありました。

それは「今年のモンスーン(雨季)の降雨量が平均を上回るとの気象予報を受け、インド株式市

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