見出し画像

ひとり暮らしレポート スープと林檎

4月になった。魂の香りが強くなる。
3月は仕事がとてつもなく忙しくて、あっという間に過ぎていった。4月になっても忙しいことに変わりはないが、ようやく温かい日差しが出てきたので、休日は外出した。図書館へ行って惹かれるままに本を手に取り、内容を見て読むかを決める。わたしは図書館の棚を見つめることが好き。自分の好奇心が、何を選ぶか知ることができるから。今回は英語学習に関する本や、ちょっと悲しげな物語を数冊借りてきた。図書館をあとにして、近くのコーヒーショップに入り、アメリカーノを飲む。生花も売っているお店で、大好きなアネモネが売っていたから、お部屋に飾るために買った。借りた本を読みながら、ひとりコーヒーを飲む時間は、充実したものに思えた。古本屋へも行って、TOEIC勉強のための参考書を買った。わたしはいま、英語が勉強したいんだってわかった。
わたしの好奇心は、どうなりたいかを知るためのレーダーだ。ひとつやるべきことが終わった後の喪失感や途方に暮れる気持ちを、掬い上げるためのものだ。以前は地下鉄の駅にいると、スーパーな自分になれるような高揚感があったが、最近は人生の絶望を感じてしまうようになった。頑張れるようになったけど、わたしはあとどれくらい頑張らなければいけないのか、あとどのくらい生きるのだろうか、わたしのしあわせはどこにあるのだろうか。そんな果てのないことばかり考えて、生きることが怖くなるのだ。人生って辛い。しかしそこで落ち込みすぎて、天井を見つめる自分に戻らないためにも、わたしは学び、足掻き、歯を食いしばり、進んでいかねばならぬ。まだ果てられないのなら、行けるところまで行くだけだ。