ファーウェイの「輪番」会長が交代
『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。
今日の『戦略をアップデートする』は、ファーウェイの輪番会長制度(Rotating Chairman System)です。
ファーウェイは、2020年9月30日、「Notice on Rotating Chairman Tenure(輪番会長交代のお知らせ)」というリリースを出しました。それによると、10月1日付けでKen Hu氏が輪番会長に就任し、2021年3月末までの6ヶ月間同役職を務めるとしています。
ファーウェイには、他にはない社内制度があります。その一つが、2011年に導入された輪番会長制度です。ファーウェイには3人の取締役副会長がいますが、その3人が6カ月の任期で順番に会長を務める仕組みになっています。
もっとも、創業者のレン・ジンフェイ氏もCEOの肩書を持っています。おそらく、業務運営上の経営判断は輪番会長が下し、戦略的な経営判断にはレン・ジンフェイも深く関与しているのだと思います。ちなみに、取締役会決議についてもレン・ジンフェイ氏は拒否権を持っており、ほかの取締役全員が賛同する案件であっても、レン・ジンフェイがノーといえば否決されるようになっているようです。
未上場会社のファーウェイには、輪番会長制度の他にも、「独自の社員持ち株制度」と「ファーウェイ基本法」という独特の社内制度があります。これらについては、改めて後の『戦略をアップデートする』で言及したいと思います。
田中道昭
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