なぜタバコを止めたかと問い詰められた夢

 人生の大先輩(いや、それは褒めすぎか、先輩)が言うには、禁煙して酒もやめるとよく眠れるだとか。

 にわかに信じられないと思いました。

 酒は確かにそうかなぁと心当たりがあります。お酒を飲んだ夜は、トイレで起きたり、寝床に入っても興奮していて寝付けず、また酒を飲んでしまうとか。それは経験していました。

 タバコは関係あるのかなぁと思っていたのですが、ああ、なるほど、こういうことかと思いました。

 さて、そもそも僕がタバコを吸い始めたのは20歳のときに麻雀仲間、バンド仲間がほぼ喫煙者だったこと。それを結婚して子供ができて、タバコをやめることになったのですが、それから……7~8年後だったな。一度仕事のストレスから、一本くらい吸ってみようかと前に吸っていた銘柄を買い、吸ってみたんですね。

 くそ不味くて、すぐむせかえり、買った煙草をすぐ捨ててしまいました。

 ああ、煙草を吸えない身体になったんだと、少しがっかりしたのを覚えています。がっかりというのは、単純に煙草が好きだったのというよりも、でいることがひとつ減ったというがっかりで、禁煙そのものが僕にとって「健康のための一歩」だとかそういうポジティブな行為ではそもそもなかったのです。

 1回目の禁煙の時は、「うっかり煙草を吸ってしまう夢」を何度か見て、ああ、自分もいっぱしの喫煙者だったんだと思ったものです。いざ、吸えない身体になってみると、そういう自分には戻れないんだというのが、嬉しさよりも寂しさだったのだと思います。

 そのころと僕のライフスタイルは現在だいぶ変化しました。家庭と仕事中心だった僕の時間の使い方は、どちらかと言えば趣味、或いは新しいライフワークにシフトしていきました。

 それが音楽活動、バンド活動、ライブ配信、SNSで知り合った人とのリアルなコミュニケーション、小説の執筆などなど。そうした仲で地元のカラオケ仲間とのバンド結成は、僕に再び喫煙者にもどることを手助けしてくれました。

 なんぜ全員喫煙者です。一緒にいて僕だけ吸わないのは、どうにも居心地の悪さがありました。前回書いたnoteでそのあたりの喫煙のきっかけの話をしているので、それについてはこちらをお読みください。

  今回の禁煙でも、そいうい「吸ってしまった夢」を見るんだろうなとおもっていたのですが、昨日見た夢が面白かったので、今回はそのお話をしたいと思います。

 僕が一人で居酒屋で飲んでいる。僕はJINROのボトルを入れ、ロックで飲んでいます。(これは僕の最近のスタイル。JINROか金宮)

 その居酒屋は……どうも記憶にない店なのですが、本当に店の一番隅で、僕はスマフォをいじりながら酒を飲んでいます。するとそこに、カラオケ仲間であり、バンドのメンバーがぞろぞろとそろって店にやってきます。

「めけちゃん、タバコやめたってどういうこと?」
「いや、別に意味なんかないよ。吸い始めたのも、やめたのも、そうしたかっただけよ」

「へぇ、そうなんだ」
「一緒に飲もう、水割りかソーダ割にする?」
「JINROいらない。芋焼酎のボトル入っているからそれを飲むからいい」
「あ、ああ、そうなんだ」

 こんなやりとりだったと思います。
 実はこれ、本来逆で、僕は焼酎なら芋が好きなんです。JINROや金宮は、安くてみんなで飲めるから。芋は好き嫌いありますからね。みんなに合わせたつもりが、拒絶される。僕がタバコを吸い始めたのも、みんなと合わせるためだったけど、それを止めたら、飲み方まで合わなくなるのか。

 などと、目が覚めたときに思ったものです。いや、夢ですからね。これは自分の中のバンドのメンバーであって、実際彼らがこういうことをするわけではないのです。

 つまりバンドのメンバーとして現れたのは、喫煙者の僕なのでしょうね。

 禁煙したことは、まだそれほど公表していなくて、10日過ぎたから、こうして「禁煙してます!」って言っているくらい、今回の禁煙は「難航」が予測されておりました。

 眠れない夜に前はベランダや表に出てタバコを吸って紛らわしていました。ずっと考え事です。

 それがあるから、難しいかもって思っていたのですが……なんか、眠れます。あれ、眠れないからタバコを吸っていたつもりが、喫煙が睡眠の邪魔をしていたのか?

 先輩の言っていた通りだ!

 と、思ったお話でした。

 いつか、酒も辞める時がくるのかもしれませんね。

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