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困難を極める「めおと包丁」の工場探し

こんにちは!「めおと」ブランドマネージャーの中川です。

「めおと」は夫婦のためのブランドです。
提供するプロダクトにより、夫婦の時間が創出される、または二人の時間が思い出される。そんな商品を提供しています。


包丁の工場を探すのがこんなに難しいとは思わなかった

さてさて、前回の続きから…
 
包丁のデザインがひとまず決まり、製造していただく工場を探し始める。
新潟県燕三条エリアはキッチン用品のメーカーが多く、包丁を製造する工場もいくつか知っていた。
すでに自社の海外部と取引しているツテをたどって、包丁メーカーさん3社ほどにアポを入れる。
 
打ち合わせが始まる。

私:「オリジナルの包丁を作りたいです!」
先方:「へぇー、どんな?アイデアあるの?」
(先方は工場の社長や営業部長。初対面で貫録があり、やや緊張気味・・ )
 
私:「デザインはできているんです!これです!!」
(と、デザイナーさんに制作してもらったイメージを見せる)
 
先方:「ふーん、中々良さそうだね。でもウチでできるかなぁ・・」


ここで私は「ん?」と思った。
 
一般的には、弊社がお客様的な立ち位置。
通常の商談であれば、メーカーさんにとって売上が見込める“おいしい”話なので、前のめりになるのが普通。
ただ、先方からそんな雰囲気は感じられない。

A社:「ウチの技術力では難しいかもしれません・・・」
B社:「弊社の規定ですと、1種類〇千本からです。大丈夫ですか?」
(ちなみに、〇千本は金額に直すと1,000万円以上!私が想定していたのと、0が一つ違う)
C社:「今はとにかく忙しくて、ダメだ!他を当たってくれ。ただ、このデザインはいいかもなぁ・・と含みを残す。」
 
とこんな感じ。
 
プラスワイズのコアビジネスはネット通販業なので、メーカーさんが作った完成商品(NB:ナショナルブランド)を売ることは毎日のように行ってきたが、オリジナル商品(PB:プライベートブランド)を制作するのは初めて。
「バイヤー業」と「モノづくり」の違いを感じる。
 
それでも粘ってみようと、もう一度アポを入れる。

私:「すでにある型を使って、ロットを抑えられませんか?」
「どのように変更すれば、製造しやすくなりますか?」
「どのくらいの時期になれば、製造可能なのでしょうか?」
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新しい包丁の製造が現実となるよう、私なりに頭をひねり、メーカーさんとの交渉を続けた。

けど結局、当初の答えと変わらない。
アイデアとやる気、少々のお金はあるのに、なんでこんなに進まないんだぁ・・と3カ月ほどが経つ。

そんなこんなで年をまたいでしまい、次の年の仕事が始まる。
オフィスで仕事をしていると、見たことのない年配の人が来社してきた。
海外部の人間が「あれ?〇〇社長!」と迎えにいく。


この人が「めおと包丁」の救世主となるのだが、それはまた次の話・・。