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レースレポート 川崎マリンエンデューロ ソロ3h

結果:3位

「おきなわに向けた」レースはこれが最後。前回のレースから1.5ヶ月ほど開いたので、しっかりとレース勘を蘇らせて、且ついつもどおりアグレッシブに走れるよう心がけて望む。ただ、「無闇に」と言うのは極力ゼロにしていきたいところ。

コースは5kmの平坦。180°ターンが2つあり、S/Fがヘアピンの立ち上がりから200mも無い。ヘアピンに入るところまでの位置取りはかなり大切になるだろう。

今回走るにあたって、テーマをいくつか

・基本的にアタックはスプリントのように飛び出すのではなく、シッティングのままで緩やかに抜け出していくこと。

・第一プランは小集団の逃げ→最終盤で独走を狙って逃げ切りor最少人数でのマッチスプリント。ただしあくまでプランであって必達ではなく、状況に応じて動くこと。(それでも大集団でスプリントはしたくない)

・全てのアタックに反応するのではなく、行くべきなのか否かを自分で判断してジョイン・チェックをする事。チームメイトもいるのでそれもちゃんと使う。

・展開が見えない位置には下がらないこと

こんな感じ。一番上が今日の自分的には一番大事で、スルスルっと出る事で劇的なアタックよりも後ろにチェックさせるかを少し考えさせる&無駄な力を使わずに先行状態を作るというのが主な狙い。

スタート位置は真ん中当たりで、ローリングで横から店長と一緒に前へ。リアルスタート時には先頭で、六本木さんのペースアップの番手を取る。

丁度一周目が終わった先のコーナーで店長が微妙にペースアップ。番手に着いていくと後ろが少し離れ、さらに5時間の集団がすぐ前にいたので、第二コーナーに入る前に店長から発射される形でスルスルっと前へ。自分←5時間←3時間の構図になり、やがて後ろは合体。ひとまず独走状態となる。これが勝ち逃げになる可能性は限りなくゼロに近いとは思うが、枚数がいるウチが序盤で動いて存在感を出しておくのは悪いことではないだろうと。とりあえず心拍数が175拍を超えない範囲で踏み続ける。(300w前後だったかな)

しばらく一人で走っていると、後ろから筧さんがブリッジ。二人で回していたが気付いたら居なくなっていてまた一人。一周ちょっとだったか二周だったか逃げて吸収。

少し間が開いて店長が飛び出し、六本木の人も一人追って暫く二人が先行。とりあえず自分は前でタラタラしておく。これも次第に吸収。

そんな感じで、最初の1時間弱は何回か少人数で抜け出しては吸収の繰り返し。自分も何度かジョインした。

1時間過ぎ、六本木のオーバー40の方がスルスルっと先行する。「後2時間マジで行くのかー!」みたいな声が聞こえ、割と踏んでいる様に見えたのでここは本気で追う。この日初めてのダンシングのフル加速。集団先頭を通過する瞬間、六本木の誰か(高岡さん?)の「着け!」と言う声と共に西山さんが追走に出てきた。結果、六本木さん二人、石橋の三人で先行。割と温度感は高くて、まだ2時間あるけどここで1回行けるところまで行ってみようという気持ちでしっかり目に踏む。まぁ捕まってももう一度立て直す残り時間は確保できるかなと思ったので。

ただ」結局この逃げも十数分で吸収されて、大きな集団でしばらく進む。この時はなんとなく集団がまったりしていたので、とりあえず位置だけ上げておく。

残り1h30mになり、そろそろ勝ち逃げを意識し始めなければともう一度気持ちを引き締める。知っている限りで注意しなければいけない相手は3時間では六本木の高見澤さんと先ほど一緒に逃げたお二方、GOCHIの佐々木さん、カテゴリーは違うけれどやはり高岡さん。この辺が動くところには必ず自分もいなければいけないと。

ただ、できればこちらから仕掛けたいとは思っていた。理想は1時間切るぐらいのところで、アタックを躊躇うような集団の雰囲気を感じとったら所定の場所で仕掛ける感じ。「所定の位置」は前回の高岡さんのアタックした場所からヒントを得た。前回は往路の一番長いところが向かい風で、そこが終わる直前に抜け出してすぐに追い風区間に入られたことで、アタック直後にマージンが空いてしまった。それを今回の風向きに当てはめる。

今回は復路の長いところが向かい風だったので、この区間が終わるコーナーの少し前から抜け出して、マージンが開けたら次の周回の往路の終わりまでとにかく踏み倒して差を稼ごうと思っていた。極力向かい風を単独で頑張りたくはないので。

…と思っていたらほぼそのポイントで高見澤さんに先に仕掛けられた。その時ちょっとポジションが真ん中ぐらいだったので「とにかく先頭付近には出て行かなきゃ」と思って上げていくと、佐々木さんが反応。これはもう見逃しちゃだめだ…と感じて自分もチェックへ。他数名もジョインし、小集団が出来て逃げ体勢へ。明らかに温度感が違う。ここまで先行に反応してこなかった佐々木さんがいる時点で、もうこれはいよいよ勝負に絡む展開になると感じた。

次の周のに入って往路を折り返すと、佐々木さんのかなり強烈な引きが入る。そして向かい風区間で力抜けてしまい、一時はローテから20mほど後方へ離れてしまった。後ろには見える位置にいる集団がいて、ここで前と後ろどちらに着こうか迷っていた矢先、高岡さんともう一人の選手がブリッジをかけに来た。こうなったらもう取るオプションは一つしかない。「確実にここで決まる」と感じたので、後ろで次のチャンスを伺うのはナンセンス。前に戻れないなら力不足だ。ギアを一気にシフトアップして番手につき、なんとかもう一度逃げ集団に復帰でき、ペダルもしっかり踏めるようになっていた。さっきの突然の不調が一瞬のもので助かった。残り時間は1h10m。

ここから最終盤までは完全な勝ち逃げにするために協調して耐えるのみ。残り30分まではなんとかこの集団のままいきたい。心拍数はずっと閾値〜無酸素領域で、本当に地獄だった。そして向かい風での高岡さんの引き、自分の掛けられるトルクの何段階も上でしかも何倍も持続する。明らかに引いて頂く割合が大きかった。これが出来るトレーニングをもっと積まないと。

残り40分ぐらいだったか、メイン集団もかなり崩壊していてタイム差も変わらないことから、完全にこの中の勝負だと結論づける。同カテゴリーの選手は5名。脚は正直かなりギリギリで、筋肉も少しずつ強張り始めていた。

30分を切ってから何度かヌルッとペースを上げるも、全員普通についてくる。これ以上高い強度でアタックをかけると不発だった時に力尽きて千切れると感じていたので、この状況から「自分が一番足が残っていない」と悟る。この時点で「誰も先行させずに最後スプリントに持ち込む」以外勝機はいと結論。まあそれでもかなり分はないけど。

ラスト二周、佐々木さんと高岡さんが何度かペースアップをしてそこに何とか食らいつく。ダンシングで反応して番手を取るまではいいんだけど、シッティングに入った時に足が攣りそうになる。そっちの筋肉が先に限界に近づいた模様。

最終ラップ、ついに両足が攣る。両足の大腿四頭筋、右内転筋、ふくらはぎが固まり、一時はローテから漏れて、ここまできてレースが終わりかける。

ただ「攣ったから千切れました」とは絶対言いたくなかったので、何とか後ろで脚だけ回していると、奇跡的に復路手前で脚が回復。以前店長に「脚は止めたら攣り切る」と教わったのがここで役に立った。脚攣っても終わりじゃないなと身をもって感じた。

ローテに戻ると、明らかに集団が牽制気味になる。いつもなら絶対自分から飛び出すけど、この脚では無謀。ゴール手前までアタックがあってもぶら下がって耐えるしかない。

何とか最後のヘアピンまで持ちこたえて、5番手からスプリント開始して一人挿してカテゴリーでは3位。

まぁ結果はこの際重要ではなく、今回はプロセスのほうが大事。何度かレースが終わりそうなポイントで持ち堪えられたのは良かった。ただそれが前半もう少し余裕持って動けていたら、後半もここまでカツカツにならずに済んだかもしれないな…というのは否めない。まぁこれに関してはもっと経験を積んでいく中で必要なところでは「気持ちを抑える」ことを覚えていかないといけないなと思いました。もちろん、アグレッシブな走りがベースにあっての話ですが。

ひとまず沖縄に向けて、平坦でもしっかり走れることが分かったので良かったです。残り3週間、実業団のレースも挟みますがしっかり質の高いトレーニングを積んで、最後に笑えるように頑張ります。

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