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1日2回の「鼻うがい」を習慣に「つらいせきが続いたら鼻の炎症を治しなさい」 杉原 徳彦

著者は呼吸器内科の専門医。長引く咳や、ぜんそくの背後に鼻の炎症(上咽頭の炎症)があるということに気づいたという。専門家の間では「1本の気道に1つの疾患」という概念が根付き出しているという。口や鼻から肺にかけての通り道である気道で生じるトラブルは影響し合っているのだ。著者の観察では、咳で悩む人の中のかなり多くに鼻のトラブルも見られる。

私は咳や呼吸器症状はないのだけれど、著者が提唱する鼻をよくする方法に興味があり、この本を手に取った(図書館で借りた)

100%の鼻呼吸

著者は、来院する患者に「100%の鼻呼吸を目指しましょう」と勧める。100%の鼻呼吸とは、鼻腔・副鼻腔など、鼻のすべてを使って呼吸することだという。鼻にトラブルのある多くの人は、鼻の下の一部だけを使って呼吸をしているので、息苦しさを感じたり、胸の痛みを感じたりするのだという。これは常時窒息しているようなものだという。

著者が治療したラグビー選手は、気管支ぜんそくの治療で来院したが、やはり副鼻腔炎も発見されたため治療を行った。その結果、練習や試合でのパフォーマンスが劇的に向上したそうだ。鼻の炎症を治して、鼻全体を使って呼吸することができるようになると、体調が見違えるほどよくなる人が多いという(うらやましい・・)

1日2回の「鼻うがい」

鼻の炎症を治すための治療は、医師にかかる必要があるが、自分でもできることがある。それが、鼻うがいだ。1%の食塩水で鼻うがいをすると、炎症性の物質を薄めることができ、鼻の粘膜を引き締めることができるという。(一般的には0.9%の食塩水が提唱されているけど、著者は1%を勧めている)

著者の提唱する鼻うがいはユニークで、真下を向いた状態で2~3mlの食塩水を鼻に流し込んでしばらく口呼吸するというもの。この姿勢で鼻腔内に塩水を行きわたらせることで、鼻の上の方の副鼻腔を洗浄することができる。この方法なら、上顎洞に水が入らないので後でポタポタたれる心配もない。普通の鼻うがいは、50ml~240mlの大量の塩水で鼻を洗浄するんだけど、この方法は、ほんとにちょっとなんだ。著者は、醤油さしのような、小さな容器で鼻うがいをすることを提唱している。

ということで、100円ショップで醤油さしを買ってきて、さっそく実践してみたが思いのほか難しかった。何度か試したけど、あまりうまく行かない。そこで、私は、鼻スプレーを使う方法に変えた。鼻スプレーを使う時のコツは、スプレーをした後、深くおじぎをして鼻の上部にも行きわたるようにすることだ。

ということで、著者のこの方法を取り入れて、以下の手順で行っている。

通常の鼻うがい
参考:【鼻うがい】サイナス・リンス スターターキット 洗浄ボトル(240ml) 

スプレータイプでの鼻うがい
参考:鼻うがい「サイナスミスト ハイパートニック」

サーフィンをすると鼻炎にならない

著者がおすすめのスポーツとして、サーフィンがある。サーフィンは海にもまれて、鼻腔内に塩水が大量に入るので、天然の鼻うがいになっているという。サーフィンに通っている時期は、ぜんそくの症状がほとんど出ないという人もいるそうだ。

そういえば、以前「サーファーに花粉症はいない」という本があったが、日光浴によるビタミンDの効果だったけど、天然の鼻うがい効果もあるとは知らなかった。この動画によると、鼻うがいで、十分に上咽頭が洗えているので、塩水で刺激し続けることで、徐々に粘膜が引き締まって鼻炎が改善されるかもしれない。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq