見出し画像

【書評】僕らが毎日やっている最強の読み方―池上 彰 (著), 佐藤 優 (著)

以前、書店で立ち読みして面白い本だなぁと思ったけど、買わずに帰ってきた。インプット・アウトプットを考えているときに、再度であえてラッキーだった。

最初は、さらっと拾い読みしたのだけれど、対談集なのに、なかなか訴える力のある本で、初めに戻って読み直した。そしてマーカーを引いて再度読んだので、昨晩で3回も読んでしまった。

ネット情報との付き合い方

特に、この本で学べたのは、知の巨人たちのネット情報との付き合い方。一言でいえば「かなり慎重」だ。

ネットは上級者向けのメディアだという。ネット情報は玉石混交で、ネットサーフィンの誘惑も多い。二人とも、ネットサーフィンの誘惑を怖がっているのが面白い。誰でも気が散っちゃうものなんだなと。

価値のある情報を得るという観点からも、時間を無駄にしないという観点からもネット情報は副次的なものになるようだ。特にウィキペディアの信頼性の無さはひどいようだ。本人のプロフィールでさえ正確ではなく、本人が修正しても、何度も誤情報に書き直されるのだとか。ふむふむ。

ニュースサイトで言えば、二人とも同意しているのが「NHKオンライン」。テレビニュースの要点を、さっと確認できるからだという。

yahoo!ニュースなどは、その時々の話題が豊富で、世の中の動きが分かるけれども、同時にあまり重要ではないニュースが上っていることも多い。特にエンタメ系・ゴシップなどは、一生懸命追っかけてもどうしようもない情報だ。でも、ニュースを見ていると、いつの間にか芸能人の生活の話題を見てしまったりする。ネットの罠だ。

ネットサーフィンという言葉の通り、結局、情報に接しても、それは記憶されない。ネットで見る情報の多くは素通りしていく情報で、後でしっかり使いこなす知識として定着しない。どんどん頭でっかちになり、考える力が奪われている感じすらする。

ネット情報の中でも、おすすめされているのは、各種の「公式」サイトだ。結局、まとめサイトなどは、だれがどんな目的でまとめているかもわからない。解説が曲がっているかもしれない。公式サイトはセンセーショナルではないかもしれないけれど、本当に情報を知りたい人にとっては価値のあるものになる。厚労省のサイトとかね。

SNSの使い方は要注意

池上氏はSNSを使わない。読書の時間が奪われるのが怖いそうだ。佐藤氏も積極的に使用しているとはいいがたい。

私も、一時期、Twitterで情報収集しているつもりになっていたけど、ほんと、ただ通りがかりの人の「つぶやき」を聞き続けているようで、かえって気が散る感じだった。情報収集よりも「注意散漫」になる感じだった。だから、Twitterで情報収集をするのはやめた。

しかも、リプが来たら返信しないと気になるし、返信したらやり取りが始まってしまうし、暇人と絡んだら大変なことになる。toggleで時間を計って仕事をしているのだけれど、とにかくメール返信などテキストベースでのやり取りは時間がかかる。あっという間に10分~20分かかるんだから。

私は、基本的にSNSを見ないことにしている。その分(ネットサーフィンしたくなった時)をnoteでのアウトプットにぶつけることにしたので、大変なnote量になっている。なので大量のnote発信は、ネットサーフィン欲求・SNS欲求と闘っている表れ(笑)

ただ、そのダラダラしている10分~20分で1記事アウトプットできるのだから、そのほうがよほど生産的だ。真の意味で生産している。この記事だって、ちょっと時間が余った20分くらいで書いている。

オフラインでのインプットに4時間

佐藤氏は、オフラインでインプットする時間を4時間持つようにしているらしい。毎月締め切りを90本!?抱えつつ、インプットの時間を取り続けるのは純粋にすごい。インプットのほとんどは、4万冊ともいわれる書籍から得ているようだった。ほとんどが紙の本。

佐藤氏の本の読み方に関する本は、こちらも読み放題になっており、今日か明日に読む予定。顔は怖いけど、この人はすごい。

とても、4時間は取れないけれど、私も1日のうち1時間~は完全にオフラインでインプットをする時間を設けている。もう少し、深い知識を得るためのインプットに時間を用いてみたいと思わされた。

やはりネットは便利だけど、使われちゃいけないよな(かなり使われている感がある)ということに気づけたのが収穫。

まとめ:使えるところだけ使う

ほか、色々あったけど、できるところを実践しよう。新聞の読み方のところで、二人とも「私たちが、これだけ新聞を取っているのは仕事だから。一般の人は一誌購読して、あとはコンビニで買えばいい」と言っている。結局、情報を取り扱うプロ・職業作家とは違うので、使えるところだけ、使えば十分だ。

それにしても、良い本だったと思う。読書ノートも取らず、記憶にあることだけで、サクッと書評が書けてしまう。

まさかこんな本まで、読み放題になっているとは、おそるべし。でも、すぐに読み放題から外れちゃうこともあるので、タイミングは逃さずに読んでみよう!


大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq