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主婦に休日手当ください。


半年間に渡る夫婦喧嘩がひとまず落ち着いた話。


私は2020年1月に第一子の女の子を出産した。

初めての妊娠・出産・育児。

ほぼワンオペでやっている。

私の両親は既に他界。夫の両親も頼れない。

夫は激務で毎日23時過ぎに帰宅。育休を取る雰囲気の職場ではない。

そんな環境での初めての育児は不安でいっぱいだったが、思った以上に楽しく子育てができている。


私の夫は優しい。

家事能力も高く、育児にもわりと積極的。

家にいるときは色々と率先して行動してくれるのでありがたい。

ただ、仕事が忙しい為、家にいる時間がかなり少ない。

そして、私が1番不満に思っているのが土曜日に会社に行くことである。

会社の規定では土日はお休み。

それにも関わらず、夫は毎週土曜日出勤している。

「行かないで」と何度言っても夫は「…ごめん」と言って出勤する。

私は慣れない育児で疲れているのに、土曜日もワンオペか、と毎週絶望していた。

新生児の時も毎日23時に帰宅し、土曜に出勤していたことは、一生忘れないし一生恨んでるかも。



平日にできなかった業務を土曜日に進めているのだそう。

夫の要領が悪いだけかと思いきや、他の社員も土曜にサービス出勤しているそう。

平日も23時に会社を出て、それでも業務が追いつかず土曜日に行かなければならないって、

それはキャパオーバーではないのか。

早急に人員を増やすべき。

まぁそんな雰囲気じゃ、自分だけ土曜日行きません、とはならないだろうなーと察する。

それでも新生児の時は行かないで欲しかったけど。


「なんで会社から休日手当も出ないのに土曜日に出勤するの!?それは趣味だよね。」

「…ごめん。でも行きたくて行くわけじゃない。仕事だから仕方ない。本当は家族3人でゆっくり過ごしたいよ。」

毎週毎週こんなやりとりが続いた。

「今の時代、休日出勤なんて、そんなのおかしい!!ありえない!」

私がどんなに不満を言っても、「ごめん」と言って夫は土曜日に出かけて行く。


「ごめん」「仕事だから仕方ない」

この2つがもはや合言葉みたいになってきて、

毎週の夫婦喧嘩(というか私が一方的に怒っている)は何の進展もしないで半年以上経った。



経験してみないとあまりピンとこないかもしれないが、産休・育休中の主婦は孤独である。

大人と会話する機会がかなり減るし、仕事もしていないので社会から孤立したような気持ちになる。

初めての子育てはわからないことばかりで検索魔になり、

赤ちゃんの顔に少し湿疹ができただけで、信じられないくらい気持ちが落ち込む。

自分がトイレに行くのも忘れるくらい、小さな命を守るのに神経をつかっているのだ。

隣に夫がいてくれたら、どんなに気持ちが楽になるだろう。

平日は、帰りが遅くなっても仕方がない。

でも土日くらいは一緒に居てくれてもいいんじゃないか。

本来、土曜日は休日だから2人で育児できるはずなのに、私は1人。

会社から休日手当が出るならまだしも、サービス出勤。

夫は行く意志を持って会社に行っているけれど、私は単に負担が増えてるだけじゃないか・・・。



いい加減に解決したい。

仕事上でトラブルが発生したら、解説策を探すだろう。

それなのに、家庭内の問題は半年以上も改善案が出されない。

そして、私は自分の不満のポイントを整理して、解決案を生み出した。

本来、土曜日は2人で育児ができる。

つまり、子供に注ぐエネルギーが半分で済むはず。(もちろん、完全に半分という訳じゃないけど)

しかしながら、夫のサービス出勤(私はこれを趣味の外出と呼んでいる)により、私は平日と同じエネルギー量が必要になっている。

それらを「ごめん」の一言で済まされているということが不満なのだと考察した。

そして、私の土曜日の労働に対する対価を払ってもらえば少し気持ちが落ち着くかもしれないと考えた。

そう、私の休日手当だ。

時給1000円にしようと思ったけど、さすがに可哀想なので時給100円(笑)

どうせ財布は同じだし、お金が欲しいわけじゃない。

自分はサービス出勤しているのに、家にいる妻にお金を払うなんて馬鹿げている、ということに気付いてほしい。

そんな思いで始めたのだが、お金さえ払えば出勤していいんだよね、という雰囲気の夫。

私から口うるさく言われなくて済むなら全然払いますよ~という感じで貯金箱にチャリンチャリン100円玉を投入する。 


夫の土曜日出勤はきっと今後も続くし、私のワンオペもゴールはない。

根本的解決にはなっていないけれど、私の労働への対価は払われているし、夫も私から口うるさく言われなくなった。

以前の状況に比べれば確実にwin-winになったのだ。

これにて、半年に渡る夫婦喧嘩がいったん落ち着いたのだった。


この制度ができてから2ヵ月程経ったが、貯金箱はどんどん重くなっている。

いつか、このお金で娘と旅行に行こうと思っている。


#ワンオペ #夫婦喧嘩 #貯金  

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