「一歩間違えば奈落の底？」職場セクハラに思うこと。

「帰り、どこかに寄るんですか？」
「いや普通に家に帰ります。」

今日はこの至って普通の会話をテーマに書きます。
それでは下の会話もご覧ください。


課長：「帰り、どこかに寄るんですか？」
女性社員：「いや普通に家に帰ります。」

この二つの会話、ご覧のように全く同じなのですが誰がいうかで違うように見えますか？

これってセクハラですか？

週末の夕方、課長（男性・40代）が突然
「帰りどこかに寄るんですか？って聞くのってセクハラですか？」
と聞いてきた。
先輩（女性・20代）も私（女性・20代）も笑ってしまったが、
これは笑い事では無い。

なんでこんな質問をしてきたのか聞いてみると、
課長：「帰り、どこかに寄るんですか？」
先輩：「いや普通に家に帰ります。」
この会話を他の女性社員に偶然話したそうだ。

そしたら女性社員に
「えーそれってセクハラじゃないですかー？」
と言われて、なんだか課長は心を痛めてしまったようだ。

私の課は、課長と先輩と私3人で構成されている。比較的女性率が高い課だ。しかし、私の所属する営業部まで話を広げると、私と先輩以外はほとんどいわゆるおじさんだ。

「職場で話すことない（笑）」

私の先輩はすごく美しいんだけども、どことなく冷たい感じの人でなんだか怖い人なぁと言う第一印象を抱いた。
でも実際にお仕事して、しゃべっていくうちに優しい人だということがわかった。
じゃあこの怖い印象はどこからきたのだろう？それがわかったのは営業先からの帰り道の何気ない会話だった。

私：「先輩って、あんまり会社でしゃべらないけど営業先ではよくしゃべりますね。」
先輩：「いや私会社ではあんまりしゃべる癖がなくって、多分。このくらいしゃべってるのが素の私かな。」
私：「あー、そうなんですね～。会社だとあんまり話すことないですか？」
先輩：「だって会社で何話すの？（笑）」
よくよく話を聞いていくと、周りのほとんどがおじさんのため何を喋っていいかわからないのだという。

この話を聞いてて確かに私もおじさん達と何を喋っていいかよくわからないなぁと思い始めた。
おじさんって一体何が好きなんだろう？
女の子だったら、トレンドの食べ物とかから、話し始めてもいいし。「趣味は何なんですか？」とか聞いて、いい趣味ですね～とか言って適当に話を広げる事はいくらでもできるだけど。
実際におじさんと、仕事以外の話をするというのはなかなかハードルが高い気がしてきた。

だって彼らが何が好きなのかよくわかんない。
きっと野球とかお酒とか好きなのかなぁみたいなのは想像がつく気がするけど、なんかそういう話を唐突に始めるのも変な気がするしなぁ、難しい。

でもこれっておじさんも若い女性に感じてることなんじゃないかなぁ？
若い女の人って何考えてるわからないし、セクハラって言われるかも。
それこそ、彼氏はいるのか？結婚する気はあるのか？なんて多分1番おじさんからしたら振りやすい話題だと思うけど、それって今完全にNGじゃん？

その裾野が広がって広がって、最終的に「帰りどっか寄るんの？」って言う至極当たり前の質問ですらできない。
もうそれって日常会話できないってことなんじゃない？って思うレベルでありまして。「どこに住んでるの？」とか聞くのもセクハラ男。みたいなことを言う人だっていなくもない…
うーん、おじさんもきっとコミュニケーションに困るんじゃないかなこれ…

なぜこんなことに？

この若い女性とおじさんの間の、日本海溝よりも深い溝はなぜ生まれてしまったのだろうか？

それは、職場に若い女性とおじさんを繋いでくれるひとがいないからではないだろうか？じゃあ本当は誰が担ってくれるのだろうか？
私の見解では、おじさん達と同じ年代の女性だと思う。
彼女たちがいれば、おじさんの少し無神経な発言もジョーク的に跳ね飛ばしてくれるに違いない。両者からでてこないような話題を振ってくれるに違いない。
同じ位の年代だったら、女性でも何か得体の知れないもの的な感じはないと思う。それに若い女性はちょっと年上でも女性であることで結構話題を見つけやすい。何聞いてもセクハラに当たらないし、それ大事。

でもそのあたりの年代の女性っていうのは、大体結婚をして、いわゆる寿退社と言う形で会社を去ってしまってからもう戻ってきていないケースがひどく多い。だってそもそも戻る場所がないんだから。

ある年代の女性がすっぽりと抜けているにも関わらず、若い女性を採用したい。という会社では、このおじさんと若い女性がコミュニケーションを取れないと言う問題が生まれるのではないだろうか。

いろんな年代の女性がいるといいと感じたもう1つのエピソードあるので、機会があったら、noteに書けたらよいと思う。