見出し画像

山ばっか登ってる 立山&白山

9月に遅めの夏休みをいただき、立山と白山に登ってきました。7月に富士山に登ったので、日本3大霊山に登るという今年の目標のひとつをクリアすることができました。

フリーランスが休むということ

フリーランスとして働いていると、仕事が入ればそちらが最優先になってしまうため、長期休暇は、取るぞ、と決めてそこに仕事を入れない勇気を持たないと取ることができません。今までも、1週間休むとなると、パソコンを持っていき、旅先で原稿を書いたり、校正を見たり、取材のアポ入れなどをするのは当たり前でした。

でも、パソコンを背負って山に登ることはできないし、そもそも山はネット環境も悪い。体力的にも厳しい。そこで、今年は、編集者の方々に甘え、思い切って、しっかり休みをとらせてもらうことにしました。(もちろん、メールや電話などはしていましたが)

フリーランスは自由気ままと思われがちですが、実は、そんなに甘くはなく、逆に、24時間仕事から離れられない立場だとも言えます。その中で取った貴重な夏休みでした。

立山

休みを取るために、8月は本当に大忙し。仕事を詰め込み、前日まで原稿に追われていました。夫任せにしていたスケジュールは、出発は早朝5時。長野で新幹線を下り、バスの乗り継ぎまでには時間がなく、トイレに行く暇もなく飛び乗るという大忙しのプラン。「仕事より忙しい。もっとゆっくりしたいわー」と文句を言いながら旅をスタートさせました。

電気バスやらロープウェイやら、その他いろいろな乗り物を乗り継ぎましたが、道中はほぼ爆睡。夢うつつで乗り換え、やっと目が覚めると、そこは黒部ダム。散策をしたり、雄大な景色を見たり、次第にテンションが回復してきました。そうして、初日の終点、立山の玄関口・室堂に着いたのは夕方4時。ケーブルカーの駅から外に出ると、目の前に広がったのは

画像1

この景色。これ、すごくないですか?こんな綺麗なとこ、見たことありません。ここはスイスか?!とたんに、ターリラーリラッタタ♪ とアルプスの少女ハイジの音楽が頭の中でリフレインを開始。その日の宿泊先 雷鳥荘 までスキップしながら、ご機嫌で向かいました。

画像2

翌朝8時、この美しい立山に登り始めます。下から眺めても綺麗なのですが、登るにつれて見える風景がどんどんと変わり、登るごとに美しさが増していきます。途中の○○小屋からは急登になりますが、小学生が遠足で登るというのですから、私にも登れます。途中風が強く体ごともって行かれそうな場所もありましたが、無事 雄山に登頂。お祓いをしていただきました。

ここでも雷鳥親子に遭遇できてとってもラッキーでした。

画像3

さらに、最高峰 大汝山、ごつごつした岩をよじ登る 富士之折立と3山を踏破し、最高の景色を堪能しながらの下山になりました。

この日宿泊したホテル立山はケーブルカーの駅と繋がっているし、設備もよく、とっても快適。夜は満点の星を眺めることができ、大満足でした。

白山

その後、能登のドライブを楽しみ、数日後、今度は、石川県の白山にチャレンジしました。初日は室堂の山小屋まで、5時間の道のりをただただひたすらに登ります。中間地点の甚平小屋から上は、樹林帯を抜けて眺望が広がり、滝が見えたり、水場を渡ったり。時間にも余裕があり、景色を存分に楽しめました。午後からは山頂にガスがかかってしまったので、登頂はせず、その日は雷鳥荘に一泊しました。

こちらは、2名から使える個室で、シャワーとウォシュレットも完備という快適な山小屋。シーズン中や週末は予約でいっぱいですが、平日には空きがあります。この日はなんと貸し切りで、「別荘気分でくつろいでください」というスタッフさんの言葉通り、のんびり、贅沢な時間を楽しませてもらいました。

翌朝は、4時半ごろに宿を出発。5時過ぎに山頂に到着しました。満点の星から、次第に白み、オレンジに色に染まる空。そして、やがてご来光が射しこみます。独立峰ならではの360度広がる景観は圧巻。自分の脚で登って来なければ決して見ることができない光景です。

画像4

出立前は、とにかく忙しくてくたくたに疲れていた私。立山と白山、両方登るなんて無理じゃないかなあと不安に思っていましたが、無事に下山できたときは、感無量でした。旅の最初は、もっとのんびりしたいと不平も口にしましたが、几帳面な夫が、この旅のために綿密に計画を立て準備してくれたことに心から感謝できました。30年連れ添った夫に、改めてありがとうと言えるチャンスをくれたのも、この山のおかげかもしれません。

どうして山ばっか登っているのか

画像5

立山を初めて見たとき、切り立った岩をよじ登ったとき、山頂に到達したとき、白山のご来光を見たとき、歩いてきた道のりを振り返って見たとき、下山して吊り橋を渡ったとき、満点の星を見たとき、彦星と織姫の間に天の川を見たとき、本当に感動しました。人は、いくつになっても、新しいものに出会うことができるし、ジーンと感動することができるのだと、山は教えてくれます

だから、山に登っています。50歳をすぎても、まだ見たことがないもの、知らないこと、行ったことがない場所はたくさんある。私は、もっと、見たい、聞きたい、感じたいんです。


ちなみに私は、こちらの雑誌でお仕事をさせていただいています。よろしければこちらもぜひ、お読みくださいませ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?