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Hetana Nihongo

響きが好きな言葉がある。
例えば、

事程左様に

よしんば

ついぞ

そこまで日常で使う機会もないし、意味等ではなく"音"として好きなのだ。

エリエリレマサバクタニとかエコエコアザラクのような、
「口に出すと気持ちの良い語感の類」とでもいえば分かりやすいだろうか。(分かりにくい)

機能性よりもフォルムの格好良さに惹かれる感覚。

しかし、改めて眺めてみると、どれも別段リズムが良いわけでもないし、長さもてんでバラバラ。

あっ、

てんで

も好き。

所謂、伝達という目的の中で、言語は手段やツールの様なもので、組み合わせによって、同じ目的の中でも、様々なバリエーションが生じる。
同じ刀でも柄の装飾が違うような感じ。

そう考えると、日本語における類義語のなんと多い事。

やり込み度が高いシミュレーションゲームの鬼ハードモードよろしく、

あっ、

よろしく

も好き。
挨拶の"よろしく"ではなく、文中に出て来る「あたかも~のように」として使う"よろしく"。

やり込み度が高いシミュレーションゲームの鬼ハードモードよろしく、
ひらがな、カタカナ、漢字、そこにアルファベットを混ぜて使ったりもするし、更には和製英語なるオリジナル言語まで。
この時点で音をあげそうになる。

あっ、

"音をあげる"は苦しさに耐えられず声をあげる。という様なところから来ているらしい。
(気になって調べてきた)

ただでさえややこしい言語なのに、それを更にややこしくさせる言い回し。
前述した類義語、比喩、修飾語、同音異義語、この間も何を言っているのか分からなくなってきた。

自身が書いた英詩を、歌詞カードに訳を載せる為、セルフ意訳したりするのだが、日本語のまどろっこしい事まどろっこしい事!(嘘、好き♡)

"I love you."と"月が綺麗ですね"でやたらめったらキャッキャいうのはファッキンだが(分からない人はググって)。

例えば、

She was walking on the beach with a dismay.
(彼女はひどく狼狽した様子で浜辺を歩いていた。)

直訳するとこんな感じ。英語力ゼロなので細かい粗はご愛敬。
まず、この状態の画を頭に思い浮かべて頂きたい。
これを自己流に、出来る限り元の言葉を使わず、尚且つまどろっこしく、それでも極力長くなり過ぎないように、景色を近づけたいと思う。

寄せては返す悲しみは、砂上に小さい足跡を残した。

とか

遠くの星に居るかのような砂の感触は、満ちた悲しみでスカートを引っ張った。

とか。

やりながらこういう遊び、酒飲みながらしたいなと思った。

あれ?何か本筋と話がずれた気がするが...

とにかく日本語は変で綺麗で時に歪で良いわよね。

という様な事を話したかったのだと思う。


ある意味これも散文だなぁ。

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