毎月33時間の電話応対をゼロにして営業含めほぼ全員フルリモート対応するためにやったこと
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毎月33時間の電話応対をゼロにして営業含めほぼ全員フルリモート対応するためにやったこと

株式会社メルタ

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こんにちは。株式会社メルタのあずまです。

メルタではデザインエンジニアをやっています。主にオフィスで仕事の合間にウクレレを弾いて暮らしていましたが、今はフルリモート勤務のため、自宅で仕事の合間にウクレレを弾いて暮らしています。

メルタでは社員の新型コロナウイルス感染対策として、今年の6月から営業メンバーも含め全員原則フルリモート勤務となりました。
ところで社員がフルリモートになるにあたって、どの会社でも必ず問題になってくるのはこのことではないでしょうか。

会社にかかってきた電話、誰がとるんや問題

メルタの提供する3Dプリントサービス『3Dayプリンター』やモデリングサービス『モデリー』では、お客様からのお問い合わせをウェブサイトのメールフォームの他に電話でも受け付けております。

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わかりやすいところにバッチリ載ってます

そのため、以前は毎日およそ10本ほどの電話が会社の代表固定電話宛に掛かってきており、その都度その場で手の空いているメンバーが電話対応をしていました。
この電話問い合わせへの対応を止めることなく、社員が誰もオフィスにいなくてもフルリモート対応可能にするためにしたことをお伝えします。

忙しい人のために先にまとめとくとこんな感じです。では順を追って説明していきます。

電話応対4

受動的な電話応対のコストは「毎月4人日」

片手間作業のように扱われがちな電話応対ですが、考えてみるとなかなかメンバーの時間的・精神的リソースを消耗する重要な仕事です。

・作業中に突然掛かってくる電話を取り、
・用件と折り返し連絡先を聞き
・内容をメモにまとめて
・適切な担当者に連絡して引き継ぎ

この作業に毎回10分かかるとすれば、1日10件なら100分、毎月20営業日とすると2000分 = 33.3時間、つまり、ただでさえ少人数の会社で月に約4人日を電話対応だけのために割いているのです。これよく考えたら結構やばくないですか?

さらに、エンジニアやデザイナーなら突然の電話に途切れた集中を取り戻すのに数十分の時間がかかることも。(というか僕がまさにそのタイプです。)
それでも誰かがやらなければならないから、その時オフィスにいる人が対応してきました。

そんな中、新型コロナ感染対策のための「全員リモート宣言」により、この先必ず起こるであろう「電話が掛かってきたのにオフィスに誰もいない」「仕事の都合で止むを得ずオフィスにいる人に電話応対が集中してしまう」という問題に対処することになりました。

まずはfondeskで一次応対を外注化…しかし

まず弊社で最初に行ったのは電話応対サービスfondeskの導入です。

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これは、会社にかかってくる電話をコールセンターの人が代わりに取ってくれて、電話の用件をまとめてfondeskのBotを介してSlackに書き込んでくれるという素晴らしいサービスです。

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これによって固定電話を取る必要がなくなり、常に誰かがオフィスにいる必要もなくなりました。ちなみに予想外に良かった点として、「営業電話に対応する必要がなくなる」という副次的効果がありました。Slackのテキストで内容を見て営業だと判断したら無視すれば良いだけなのです。これは想定外でしたが大きなメリットでした。

電話問題はこれで一件落着…かと思いましたが、しかし本当の問題はさらにこの先にあったのです。

誰も折り返し連絡をしていないのである

fondeskの機能はあくまで「電話の一次応対」のみ。掛かってきた電話の要件を伝えてはくれますが、「この件には誰が対応すべきか」「対応は終わったのか、終わってないのか」といった実際の対応をマネジメントしてくれるわけではありません。結果として起こる事象は、

・fondeskからの通知が来る
・誰もが「これはあの人かあの人あたりが折り返し連絡してくれてるはずだ」と思う
・誰もが「折り返し連絡してるかどうかいきなりメッセージで確認するのも急かしてるみたいで本人に迷惑かもな…」と思う
・誰もが「仮にまだ連絡してないとしても本人が今ちょうど忙しいだけで後で折り返し連絡するだろうからな…」と思う
・誰もが「さすがにもう折り返し連絡してるだろうから後からいちいち聞くのも野暮だな…」と思う
・もうお分かりだろう!!!
誰も折り返し連絡をしていないのである!!!

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イメージ画像  ©のりつけ雅春『しあわせアフロ田中』4巻

これが有名な傍観者効果です。こういった悲しい事故は特に隣の席の人に「アレもう対応した?」と軽く声かけできないリモートワークにおいては起こる可能性が飛躍的に高まるのです。なにしろ電話を掛けてくださるお客様には急いでいる方も多いので、これはトラブルの元です。

しかも、たとえ本人がちゃんと対応していたとしてもそのことが他の人にはわからないため、「アレ大丈夫かな…」とチラチラ気にしながら仕事をしなければならなくなります。1日10本の電話で毎回これが起こるのは心理的に健康な状態とは言えません。

そこでこの問題を解決するため、次の手段をとりました。

Slack Botを開発して電話応対の管理を自動化だ!!

この問題を整理すると、次の3つにまとめられます。

・電話対応の責任が誰にあるのかが明確でない
・対応が行われたかどうかのステータスが明確でない
・対応されていない場合、対応を急かすことの心理的障壁が大きい

fondeskのBotにこれを管理してくれる機能があればよかったのですが、ありませんでした。無かったら作るしかない、ということで1体のBotを作りました。Fondeskとタスク管理サービスを連携して仕切ってくれる我が社の頼もしいBot、foncaptainです。

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こんなんです。彼がやってくれることを説明します。

電話内容がfondeskからSlackに書き込まれると、すかさず会社で使っているタスク管理ツールAsanaにタスクを作ります。そしてそれと同時に書き込まれた電話の内容テキストを自動で解析し、適切な担当者を推測してタスクを割り振って通知してくれます。

事前に指定しているメンバー名を見つけるとその本人に、名前が見つからなくてもサービス名を見つけるとその日のサービスのお客様対応担当者に割り振ってくれます。

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そして地味に重要なことですが、適切な担当者が見つからなかった場合は事前に設定したその日のフォールバック担当者にタスクを割り振ります。担当者はより適当な人を指名して割り振り直す責任があります。こうすることで「常に電話対応の責任者が決まっており、宙に浮いた対応がない状態」にすることができます。

対応が完了したらSlackの「対応完了」ボタンを押すだけでOK。Asana側のタスクも同期して完了されるので、Asanaを見ればいつでも「対応が行われたかどうかのステータスが明確に把握できる状態」になります。これで誰もソワソワせずにすみます。

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Asanaのタスク画面で対応状況を一望できる

もちろん担当者じゃなくても「この件はあの人だな」と分かる人なら誰でもSlackの画面上から2クリックで割り振り直すことができます。こういった基本操作はすべてSlackのUI上で完結しているので、責任を明確に保ちつつもみんなが助け合って対応することができます。

そしてさらに、foncaptainはAsanaのタスクも監視しているので、一定時間以上対応されていないタスクがあると

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このように、松岡修造の名言が24種類からランダムで表示されて励ましてくれます。元気が出ますね。

こういった作業は人間がやるには、やる側もやられる側も負荷が大きいものなので、かなりBot向きの仕事なのではないでしょうか。たとえ無理なタイミングで急かされてイラッとしても怒りはすべてBotに向かうので社内の平和は守られます。

まとめ

突然の全員リモートに対応するため、仕事の合間に1週間ほどで開発したこの電話システムですが、導入から3ヶ月ほど経って現状かなりうまくワークしてくれています。今後新型コロナが収束して社内に人が戻ったとしても、メルタ社の固定電話が鳴ることはないでしょう。

「電話対応」という形態そのものはお客様のニーズに応えて残しつつも、当たり前にやってきたことを分解することで、人間が注力すべきところと、それをカバーするために技術で解決するべきところを分けることができました。

弊社で提供している3Dプリントや3Dモデリングといったサービスは、お客様の状況やご要望が多種多様であることから、メンバーの経験やスキルへの依存性が高く自動化しづらい領域でもあります。だからこそ、チームの各人の能力を最大化させるために、本当に重要な部分にメンバーが集中できるようにするための工夫をやっていきたいですね。

(社内向けに作ったので雑な実装ですが、もし「我が社でも使いたい」という声が多ければもうちょっと整えて公開しようかなと思っています)

それでは!

追伸:
この記事をお読みいただいたfondeskの方からキャンペーンのご連絡をいただきました。
紹介制度として、こちらのリンクからfondeskに登録すると、初月の費用が5,000円引きになるそうです。利用を検討している方はぜひ!
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メルタ事業図鑑:3Dプリント型で文字を入れて作る「メロンレター」
株式会社メルタ
メルタは3D技術を様々な領域に融合させ、新たな価値を生み出す会社です。「やさしいものづくり」を掲げ、標準3日で届く3Dプリントサービス『3Dayプリンター』、AR/VR/Vtuber/ゲーム用CGなどの3Dコンテンツ制作チーム『モデリー』などを運営中!