melko

なんとなく少しずつはじめてみよう

好きな文章

読書していて胸に来た一文を書くだけのやつ

好きな文章
  • 3本
伊藤計劃「ハーモニー」

伊藤計劃「ハーモニー」

好きな一文を残しておくシリーズ。 2008年刊行当初、これは預言書なんじゃないかと思ったけれど、 今一度読んでおかないとと思い、時間をかけて読んでる。 ”「オトナたちは、それまで人間が分かちがたい自然の産物と思ってきた多くのものを、いまや外注に出して制御してる。病気になることも、生きることも、もしかしたら考えることも。むかしは自分自身のものだった。自分自身のものでしかあり得なかった多くのものが、経済の流れのなかで外にお任せになっている。なら、わたしはオトナになりたくない。

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江國香織「すきまのおともだちたち」

江國香織「すきまのおともだちたち」

好きな一文を残しとくシリーズ 江國香織「すきまのおともだちたち」より ”一本の柳の根元に足を投げ出してすわると、汗ばんだ額を風になぶられるにまかせ、私は葉書を書きました。もちろん恋人宛てにです。夜には会えるのに、それまでに届くはずのない葉書を書くなんて、愚かなまねだと思うでしょうね。さっきも言いましたが、私は若くて溌剌とした新聞記者で、恋をしていました。愚かなまねをするのは当然といえます。”

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「The indifferent Engine-フォックスの葬送-」伊藤計劃

「The indifferent Engine-フォックスの葬送-」伊藤計劃

好きな一文を残しとくシリーズ。 伊藤計劃「The indifferent Engine-フォックスの葬送-」より ”「だからさ、このぼくの名前、適当に考えたわけじゃないんじゃないかな、って、ちょっと思ったんだ。どうやってつけたのか、教えてくれてもいいと思うけど」  そう言った瞬間、父が遠くを見やる――ぼくの顔を見るのではなく。何か重くつかえるものが、父さんの胸に入ってきたのは確かだ。けれどその意識の向かう先は、ぼくじゃない。ぼくの名前を媒介にした、どこか遠く、父さんの記憶の

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