めいのぼやき10 詰将棋を作る

バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。

1.詰将棋創作入門ってないの?

詰将棋創作を始める人からよく聞く話として
「創作の入門書みたいなのってないかなぁ…?」
というのがあります。
実は私は何度か作ろうと試みたことがあります。
結論から言うと少なくとも私には書けません。

2.地道な推敲

一番の問題は、私がどうやって作っているのか自分であまり把握できていないことです。
私の場合は試行錯誤して泥臭く作っています。
作る...日々眺める…改善する…をとにかく地道に繰り返しています。
とは言え、「まずどこから作り始めるのか?」というのは多少書けるので書いていきます。
最初に言っておくと、これは「私はこう作っている」という方法で、正直王道な方法はないと思います。

3.狙いを決めてから作る

切り口の一つとして、最初に作品の狙いを決めてしまうという方法があります。
要は「こういう詰将棋が作れたら面白いだろうなぁ」という妄想です。
こういう妄想を詰パラなどで詰将棋を鑑賞しながらして、脳内にアイデアとしてストックしておきます。
その妄想を実現するように手順・局面・配置などを考えていきます。
実際この方法は創作難易度が高いです。
私の場合は大体未完成で終わります。

4.詰め上がり図から逆算して作る

もう一つの切り口として、詰め上がり図から逆算して手数を延ばしていく方法です。
基本的には捨て駒を主体とした手順が入らないかを考えていきます。
この方法は詰将棋として形にするのが容易です。
しかし、作ってみないとどういう詰将棋になるか分からないという欠点があります。
当然上手い人になると、狙いを盛り込みながら実に上手く逆算します。

5.実際は?

私が専門誌に投稿するような詰将棋を作る場合には、
① 狙いを決める。
② 手順・局面・配置などを考える。
③ 仮完成したら狙いに沿って逆算できないか検討する。
という方法を取っています。
3と4を合わせたような感じです。
この方法でとにかく作り続けて、良い詰将棋ができたら投稿するという流れです。

6.良い詰将棋を作るには?

個人的に一番言っておきたいのは、「良い詰将棋」というのは簡単には作れないということです。
私の場合は
・たくさん作ること
・時間をかけて推敲すること
で「良い詰将棋」を一作でも多く作ろうとしています。
技術が上がったり知識が付いてくれば”打率”が上がってきます。

技術的な話を一切していないので、参考になるような内容ではなかったかもしれません。
それでも、詰将棋創作の世界を少しでも知るきっかけになればと思います。